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深刻な経済危機に陥るスリランカでは、政府に対する市民の抗議デモが広がり、ラジャパクサ大統領は辞任する意向を示したうえで、13日の未明、家族とともに軍用機で、近隣国のモルディブに脱出しました。
このあと、第三国へ向かう可能性があるとみられています。

ラジャパクサ大統領は13日、議会の議長を通じて13日付けで辞任する意向を改めて表明するとともに、憲法の規定に基づき、大統領の権限をウィクラマシンハ首相に委譲しました。

最大都市コロンボでは、大統領が国外に逃れたことに反発するデモ隊の一部が首相府にもなだれ込んだほか、治安部隊との衝突も起きるなど混乱が続き、政府は非常事態を宣言したほか、夜間の外出禁止令を発令しました。

しかし、日付が変わった14日になっても政府や議会から、大統領が正式に辞表を提出したという発表はありません。

また大統領が辞任しても権力がスムーズに移行されるかは予断を許さない情勢で、混乱がさらに続く可能性も出ています。

経済危機が続くスリランカのラジャパクサ大統領は、13日付けで辞任する意向を示していましたが、14日になっても辞表は議長に提出されていません。

ラジャパクサ大統領は13日未明、軍用機でモルディブに脱出し、ロイター通信などによりますと、14日にモルディブからシンガポールに向かったということです。

最大都市のコロンボでは13日、首相府や議会の周辺でデモ隊と治安部隊が衝突し、一部が首相府になだれ込み、80人以上がけがをするなど、緊張が高まりました。

一夜が明けた首相府では、治安部隊による警備が続く一方、入り口に設置されていた金属製のフェンスが破壊されるなどの被害が出ていました。

スリランカ政府は、デモが過激化するのを警戒して、いったん解除していた外出禁止令を、14日正午から15日午前5時にかけて、再び全土に出しました。

ラジャパクサ大統領は13日、ウィクラマシンハ首相に権限を委譲したものの、政治的な混乱は当面続くとみられています。

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