バイデン大統領 サウジアラビア首脳と会談 原油増産に期待示す #nhk_news https://t.co/AjBsQonIVt
— NHKニュース (@nhk_news) 2022年7月15日
サウジアラビアを訪問しているバイデン大統領は15日、西部ジッダでサルマン国王や、政府に批判的なジャーナリストの殺害に関与したとして批判してきたムハンマド皇太子と会談しました。
会談後の会見でバイデン大統領は「われわれの価値観にそぐわない人権問題を黙って見過ごすことはないとはっきり伝えた」と述べ、サウジアラビア側に人権問題を提起したと強調しました。
また、ガソリン価格の記録的な高騰が続く中、バイデン大統領は「数週間のうちに対応がなされることを期待する」と述べ、サウジアラビアなどによる原油の増産に期待を示しました。
そしてサウジアラビアがこれまで国交がなく認めてこなかった、イスラエルの民間航空機の領空通過にも道を開いたことを高く評価しました。
今回の訪問によってバイデン政権は、人権状況を理由に冷え込んでいたサウジアラビアとの関係の修復にかじを切った形です。
一方、会談では、バイデン大統領が批判の対象としてきたムハンマド皇太子にどう接するかが注目されていましたが、両者は握手はせず、拳を突き合わせる格好となりました。
アメリカ政府は、バイデン大統領とサウジアラビアのサルマン国王やムハンマド皇太子との会談の内容を発表し、成果を強調しました。
それによりますと、原油の生産についてアメリカ政府は「安定した経済成長を支える世界的な原油市場をサウジアラビアが支援し続けてきた」と評価したうえで「数週間以内にさらなる対応がとられることを期待する」としています。
また、サウジアラビア政府が国交のないイスラエルの民間航空機の領空通過にも道をひらくことについて、バイデン大統領は、イスラエルを中東地域へ統合する大きな一歩だとして歓迎したとしています。
そのうえで、来年のイスラム教の聖地大巡礼「ハッジ」にむけて、イスラエルからサウジアラビアに向かう巡礼者を乗せるための直行便の運航の実現に向けてサウジアラビア政府が協議を進めていることを評価しています。
サウジアラビア国営通信は15日、西部ジッダを訪問しているアメリカのバイデン大統領をムハンマド皇太子が王宮で迎える映像を公開しました。
映像には、2人が握手する代わりに、右の拳を突き合わせる瞬間が映っています。
バイデン政権は、サウジアラビア政府に批判的な記事を書いていたジャーナリストのジャマル・カショギ氏が2018年にサウジアラビア政府当局者などに殺害された事件をめぐって、ムハンマド皇太子が関与したなどとして厳しく非難してきました。
こうしたことからアメリカ側としては、人権問題で譲歩したと批判されるのを避けるため、ムハンマド皇太子と親密な様子を見せたくない立場とみられ、バイデン大統領が皇太子と握手するかどうか、注目が集まっていました。
一方、サウジアラビア政府にはこの映像を速やかに公開し、アメリカとの関係改善をアピールしたい狙いがあったものとみられます。
バイデン大統領とムハンマド皇太子が拳を突き合わせる瞬間の画像はインターネット上で拡散され話題となっています。
このうち、サウジアラビア政府を批判し、2018年にトルコでサウジアラビア当局者などに殺害されたジャーナリストのジャマル・カショギ氏の婚約者だったハティジェ・ジェンギズさんはツイッターに「ジャマル・カショギがきょう、投稿しそうなこと」と投稿し、カショギ氏がかつて使用していたアカウントから投稿されたかのような画像を掲載しました。
そこには、拳を突き合わせるバイデン大統領とムハンマド皇太子の画像とともに「大統領、これがあなたが約束したわたしの殺人事件への説明ですか?皇太子の次の犠牲者の血があなたの手についていますよ」という文章が添えられていて、これまで事件を非難してきたバイデン大統領が、ムハンマド皇太子と拳を突き合わせたことを痛烈に皮肉っています。
アメリカのシンクタンク、ブルッキングス研究所でエネルギー問題を専門とするサマンサ・グロス研究員は「ガソリン価格や世界的な原油価格を引き下げるためにバイデン大統領ができることは非常に限られている。その中で精一杯の手を打とうとしている」と指摘しました。
その上でウクライナ情勢の影響もあって原油価格が高騰していることについて「バイデン大統領が増産を要請するサウジアラビアやUAE=アラブ首長国連邦などには余力があるが、それでもロシア産の原油の分を補うことは難しいだろう。さらに産油国は原油価格の高騰で利益を得ているため増産する動機がうまれにくい」として、ガソリン価格の低下につながるような目立った成果を出すのは難しいとの見方を示しました。
アメリカは、トランプ前大統領が就任後、最初の外国訪問先にサウジアラビアを選び、大量の武器売却を決めるなど親密な関係を築いたのに対し、バイデン政権はサウジアラビアの人権状況に厳しい目を向け、関係が冷え込んでいました。
象徴的だったのがサウジアラビア政府に批判的な記事を書いていたジャーナリストのジャマル・カショギ氏が2018年にサウジアラビア政府当局者などに殺害された事件をめぐって、バイデン政権が実権を握るムハンマド皇太子が関与したとする報告書を公表したことです。
バイデン大統領は対話の相手をサルマン国王とし、ムハンマド皇太子との接触を避けてきました。
しかし、記録的なガソリン価格の高騰が続き、アメリカ国民の不満が高まる中でバイデン政権は世界有数の産油国であるサウジアラビアとの関係修復に踏み出します。
6月、産油国の協議で追加増産が決まるとサウジアラビアを名指しで評価したほか、ことし4月には、バイデン政権の発足以来、不在の状態が続いていたサウジアラビア大使を新たに指名していました。
ただ、今回のサウジアラビア訪問については、原油の増産を実現して価格の高騰を抑えるために、人権問題で譲歩したとの批判も出ています。
バイデン氏、サウジ皇太子と初会談 カショギ氏殺害巡り対立 https://t.co/FsntFhn7Zl
— ロイター (@ReutersJapan) 2022年7月16日
中東歴訪中のバイデン米大統領は15日、サウジアラビア西部ジッダにある宮殿で同国のムハンマド皇太子と会談し、2018年の米紙ワシントン・ポストのサウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害に関する責任は皇太子にあると述べた。
ただ、皇太子はカショギ氏殺害への関与を否定し、関係者に責任を負わせたと述べたという。
バイデン氏が皇太子と会談するのは大統領就任後初めて。米側が関係修復を模索し、バイデン氏の身振りや言葉遣いが注目される中、サウジ国営テレビでは両氏がグータッチを交わす様子が映された。バイデン氏はサルマン国王とも握手した。
バイデン氏は記者団に対し「会談の冒頭でカショギ氏殺害を取り上げ、当時、私がどう考えていたのか、そして今どう考えているのかを明らかにした」と言明。「私は率直かつ単刀直入に議論した。私の考えを明確にした」と語った。
その上で「皇太子は基本的に自身に個人的な責任はないと述べたが、私は皇太子に責任があると思うと指摘した」と明かした。
また、エネルギーに関しても協議し、サウジから今後数週間以内にエネルギーに関する「一段の措置」が取られることを期待するとした。
バイデン氏は大統領選挙期間中、カショギ氏殺害を理由にサウジを国際舞台の「のけ者」にすべきと発言していたが、バイデン氏はこの日、同発言について後悔していないと語った。
バイデン氏とムハンマド皇太子などサウジ高官との会談後に発表された声明では、サウジとエジプトの間に位置するチラン島からのエジプト・イスラエル平和条約の一環で駐留している平和維持軍の撤退やモバイル技術、サイバーセキュリティーに関する協力などが発表された。
バイデン氏、サウジ皇太子と会談 記者殺害への言及を強調 https://t.co/au0oIavwhi
— cnn_co_jp (@cnn_co_jp) 2022年7月16日
BBCニュース - バイデン氏がサウジ皇太子と会談、反体制記者の殺害に言及 「極めて重要」な問題とhttps://t.co/322mYtjOBQ
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) 2022年7月16日
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