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建設現場でアスベストを吸い込み肺の病気になったとして、元作業員と遺族ら1300人余りが国と建材メーカーおよそ20社に賠償を求めている集団訴訟は、平成20年から全国各地で起こされています。

このうち、建設作業員だった夫を肺がんで亡くした奈良市の89歳の妻が大阪 中央区の建材メーカー、日本インシュレーションに賠償を求めた裁判が、23日、大阪地方裁判所で和解が成立しました。

建材メーカーが謝罪し、すでに和解が成立している国と同額の1200万円余りの和解金を支払うということです。

一連の集団訴訟では、去年5月、国の賠償責任を認めた最高裁判所の判決を受けて、国とは和解が進む一方、建材メーカーとは責任の範囲や賠償額について裁判が続いていて、原告の弁護団によりますと、建材メーカーとの和解は全国で初めてです。

大阪アスベスト弁護団団長の村松昭夫弁護士は「今回の和解をきっかけに、ほかの原告と建材メーカーも早期解決につながるよう、知恵を互いに出し合って機運を高めていきたい」と話していました。

和解について、建設作業員だった夫を亡くした原告の89歳の妻は「今回、自分は会社と和解することができましたが、心苦しいという思いもあります。ほかの原告との関係でも、被告メーカーらと話し合いができ、早期に裁判を終わらせることができるよう願っています」とコメントしています。

一方、建材メーカーの日本インシュレーションは「元作業員は当社の専属だったことや、被告が当社のみだったことなどから、当社の従業員に準じるとして和解に応じた。ほかの訴訟とは別の特殊事情による判断で、『建設アスベスト訴訟』の一環での和解とは考えていない」とコメントしています。

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