新型の地球観測衛星「だいち3号」完成 災害時の被害把握に期待 #nhk_news https://t.co/QEweQJ6JNz
— NHKニュース (@nhk_news) 2022年10月8日
宇宙空間から地上にある80センチの物体を識別できる新型の地球観測衛星「だいち3号」が完成しました。災害時の迅速な被害状況の把握やさまざまな地図の作成など活用が期待されます。
「だいち3号」は、JAXA=宇宙航空研究開発機構と三菱電機が開発。
高さ5メートル、幅16.5メートル、奥行き3.6メートル、重さおよそ3トンです。
特徴は上部に取り付けられたセンサーで、2011年に運用を終えた初代「だいち」に比べ、画像の解像度がおよそ3倍に向上。
高度670キロの宇宙から地上にある80センチの物体を識別できるということです。
また、1秒間に最大1.8ギガバイトのデータ送信が可能で、通信速度が従来の2倍以上となり、地震や豪雨といった災害時の迅速な状況把握のほか、さまざまな地図の作成など活用が期待されています。
「だいち3号」は、日本の新たな主力ロケット「H3」で今年度中に打ち上げられる予定です。
三菱電機衛星情報システム部の大野新樹次長は「ゼロからの開発に加え、コロナ禍で難しい部分もあったが完成できた。減災や防災に役立つと期待している」と話していました。
地球観測衛星「だいち」は、地震や豪雨による土砂災害、火山噴火といったさまざまな災害の監視や状況把握のほか、地図の作成などに役立てるのがおもな目的です。
初代「だいち」が2006年から5年間運用され、2011年に東日本大震災の被害状況を観測したあと、運用を終えました。
初代を引き継いだ「だいち2号」は2014年に打ち上げられ、昼夜や天候に左右されることなく観測できる特長を生かして地形の変化を見つけ、熱帯雨林の監視や大地震による地殻変動の検出など幅広く役立てられています。
そして、今年度中の打ち上げが計画されているのが「だいち3号」です。
初代「だいち」に比べて性能がアップしています。
搭載されるセンサーは、これまで日本が培ってきた技術が最大限活用されています。
初代「だいち」が見渡すことができた観測幅70キロを保ちながら、地上の物体を識別する能力をおよそ3倍に向上させました。
これまで別々だった白黒とカラーの画像を捉えるセンサーの解像度を高めたうえで統合。
シミュレーションでは、高度670キロの宇宙から80センチの物体を識別できるとしています。
また観測できる光の波長を、これまでの青、緑、赤、近赤外に加えて、「コースタル」と「レッドエッジ」を新たに取り入れました。
「コースタル」は波長が青よりも短いエリアでほかの波長に比べて水中で光の粒子が減りにくいことから、反射した光を捉えやすくなるため沿岸や湖などの水深の測定などが可能になるということです。
「レッドエッジ」は、赤と近赤外の間の波長です。
健康な植物の場合、光の反射が強いという特性があり、「レッドエッジ」が加わることで、森林の生育状況や魚などの重要な生息場所となる「藻場」の状態を把握できることから、さまざまな対策に生かせるとしています。
こうした性能の向上によって、災害時など状況や目的に応じてより適切な観測が可能になるほか、日本を中心に地球全域の地表面を調べて記録できるなど、さまざまな活用が期待されます。
三菱電機衛星情報システム部の大野新樹次長は「7年にわたり苦労してきたがコロナ禍でも安全管理を第一に進めることを心がけた。作業員だけでなくその家族や多くの方々の協力で完成できたと思う」と振り返っていました。
「雷が田んぼに落ちた周辺でプラズマが生じている」
— NHKニュース (@nhk_news) 2022年10月8日
いったいどういうことなのかhttps://t.co/HmQF3zNL4cか。
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