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韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が5日午後、南東部のカンウォン(江原)道から日本海に向けて、また南西部のファンヘ(黄海)南道から朝鮮半島西側の黄海に向けて合わせておよそ130発の砲撃を行ったと発表しました。

韓国と北朝鮮との間では2018年に南北の海上の境界線付近に定めた海域への砲撃は行わないことで合意していますが、韓国軍によりますと、5日の砲撃はこの海域に着弾したということです。

そのうえで「砲撃は明らかな合意違反であり、直ちに中止するよう強く求める」としています。

今回の砲撃について、韓国の通信社、連合ニュースは今月、日米韓3か国がそれぞれ北朝鮮の核・ミサイル開発に関与するなどした個人や団体を対象に制裁措置を発表したことに反発したものだと報じています。

一方、韓国の専門家はアメリカ軍と韓国軍が合同で北朝鮮との軍事境界線に近い地域で5日から行っている多連装ロケット砲などを使った射撃訓練への反発だと指摘しています。

ただ韓国メディアは韓国軍の話として砲撃があっても引き続き訓練は行われると伝えています。

一方、北朝鮮軍総参謀部の報道官は「東部と西部の前線部隊がきょう午後3時から午後4時までの間に警告目的で、130発余りの海上実弾砲撃を行った」と発表しました。

韓国側で5日午前から午後にかけてロケット砲と推定される数十発が発射されたため、軍の前線部隊に対して徹底した監視と反撃態勢を備えるための緊急指示を下したとしていて、アメリカ軍と韓国軍が合同で行っている訓練に対抗した措置とみられます。

また、発表の中で報道官は「前線地帯で緊張激化を引き起こす、軍事行動を直ちに中断すべきだ」と主張したうえで「挑発的な行動に対して圧倒的な軍事行動で対応する」とけん制しました。

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