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21日の債券市場では、国債への売り注文が膨らみ、長期金利は一時0.505%まで上昇し、およそ1か月ぶりに日銀が変動幅の上限とする0.5%を上回りました。日銀が新たな総裁のもとで金融緩和策の修正に動くのではないかという思惑から金利の上昇圧力が高まっています。

国債は、売られると価格が下がって金利が上昇するという関係にありますが、21日の債券市場では日本国債が売られ、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りは、一時0.505%まで上昇しました。

日銀は去年12月に、大規模な金融緩和策を修正して長期金利の変動幅の上限を0.5%程度に引き上げましたが、この上限を超えるのは先月18日以来およそ1か月ぶりです。

債券市場では日銀が新たな総裁のもとで金融緩和策の修正に動くのではないかとの思惑から金利の上昇を見越して国債を売る動きが強まっています。

市場関係者は「新しい日銀の総裁候補の植田和男氏からの所信の聴取は今月24日に行われる予定で、副作用も指摘される今の金融緩和策に対してどのような姿勢で臨むのか、その発言内容に注目が集まっている」と話しています。

#アベノミクス#リフレ#金融政策#円安政

「国民負担率」は、個人や企業の所得などを合わせた国民全体の所得に占める税金や社会保険料の負担の割合で、公的負担の重さを国際的に比較する指標の一つです。

財務省は21日、今年度の「国民負担率」は47.5%となる見込みだと発表しました。

高齢化に伴って社会保険料の負担が増えた一方、企業の業績が回復したことや雇用者報酬が伸びたことから、過去最大だった昨年度より0.6ポイント下がりました。

ただ、過去3番目の水準となっていて、国民所得の半分近くを占めています。

また、新年度の「国民負担率」は所得の増加が見込まれるとして、今年度から0.7ポイント下がって46.8%となる見通しです。

一方、国の財政赤字を加えた「潜在的な国民負担率」は、今年度は61.1%と去年11月に編成した大型の補正予算による歳出拡大が影響して、昨年度より3.7ポイント上がる見込みです。

日本の「国民負担率」は、20年前の2002年度は35%でしたが、高齢化に伴う社会保険料の負担増加などで2013年度以降、40%を超えています。

#経済統計(日本・国民負担率)

民間の調査会社「不動産経済研究所」によりますと、去年1年間に全国で発売された新築マンションの1戸当たりの平均価格は5121万円でした。

前の年より0.1%上昇して、6年連続で過去最高を更新しました。

地域別に見ると、首都圏は6288万円と過去最高だった前の年より0.4%上昇したほか、近畿圏は4635万円と前の年より1.6%上昇し、1991年以来31年ぶりの高い水準です。

一方、去年1年間に全国で発売された新築マンションの戸数は7万2967戸と、前の年より5.9%減りました。

調査を行った「不動産経済研究所」は「利便性の高い人気のエリアで新築マンションを発売する動きが進んだことや、資材価格の高騰などを背景に価格の上昇が続いている。首都圏などでは再開発事業に伴って新築マンションの建設が相次いでいて、平均価格はことしも上昇するとみている」としています。

#経済統計(日本・新築マンション)

政府は21日の関係閣僚会議で、今月の月例経済報告をまとめました。
それによりますと、
▽「個人消費」は、外食や旅行などサービス消費の回復が継続しているほか、新車の販売台数が持ち直していることから、「緩やかに持ち直している」と判断しました。

また、
▽「設備投資」は、資材価格の上昇で回復は緩やかなものの、デジタル化に向けたソフトウェア投資が堅調だとして、「持ち直している」としています。

一方、
▽「輸出」は、中国の新型コロナの感染拡大を背景にアジア向けが減少していることから、「このところ弱含んでいる」としています。

さらに、
▽「物価」の動向については、消費者物価は「上昇している」とする一方、企業物価については、原油価格の下落などを背景に「上昇のテンポが鈍化している」としました。

これらを踏まえ、景気全体については「このところ一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直している」として、先月、11か月ぶりの引き下げとなった基調判断を据え置きました。

先行きについては、物価の上昇や金融市場の変動などに十分注意する必要があるとしています。

#経済統計(日本・月例経済報告)