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予想上回る
先週の米新規失業保険申請件数は市場予想を上回る伸びとなり、21万1000件と昨年12月以来の高水準となった。ニューヨーク、カリフォルニア両州で急激に増えた。継続受給者数(2月25日終了週)は2021年11月以来の大幅な伸び。変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は1月以来の高水準。労働市場は依然として逼迫(ひっぱく)しているが、ある程度の軟化が示唆された。別の統計によれば、米国の雇用主が2月に発表した人員削減数は前年同月の5倍に増え、年初2カ月では09年以来の高水準となった。

富裕層を標的
バイデン米大統領は歳出を6兆9000億ドル(約940兆円)規模とする2024年度(23年10月-24年9月)予算教書を公表した。超富裕層や法人への課税強化を提案し、最低税率25%の超富裕層への課税を求める。100万ドル以上の収入を得ている投資家の長期投資に課しているキャピタルゲイン税率についても、現行の20%から39.6%に引き上げることを提案する。これとは別に年間所得40万ドル以上を対象に、現行税率3.8%の医療保険制度改革法(オバマケア)税を5%に引き上げる。従って富裕層の投資所得等には、合計44.6%の税率がかかることになる。法人税率は28%と、現行の21%から引き上げる。

バッテリー最大手
電気自動車(EV)用バッテリー最大手、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)は22年通期決算で純利益が市場予想を上回った。同社は米テスラにバッテリーを供給している。通期の純利益は307億2000万元(約6000億円)と、前年比92.9%増。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想は288億元だった。CATLは1月、通期利益の暫定値として291億-315億元との予想を示していた。売上高は前年比152%増の3286億元。アナリスト予想とほぼ一致した。

インフレの時代
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のG10通貨戦略責任者アタナシオス・バンバキディス氏によれば、雇用やインフレの強い指標を背景に、物価上昇圧力は続き、インフレを目標水準に抑制しようとする中銀の信頼性が脅かされているという一部市場参加者の確信は強まっている。インフレと先進国通貨市場には正の相関があるため、ドルが一段と上昇するリスクが生じるという。「どの中銀がインフレ目標を維持し、どの中銀は維持しないかが今後の為替市場動向を決める」と同氏はリポートに記述。最も上昇するのは、目標達成に向けて当局者らが何でもすると約束する国・地域の通貨だとし、低インフレの時代は終わったと付け加えた。

落選に備え
約7兆1000億ドル(約970兆円)の資産を運用する米バンガード・グループは、5月のトルコ大統領選を前に同国をアンダーウエートとするポジションの一部を手じまっている。同社の新興国市場アクティブ債券共同責任者ニック・アイジンガー氏が明らかにした。「エルドアン氏が負けるなら、トルコ債は非常に利益の出るトレーディングになる可能性がある」と発言。「エルドアン氏が勝てば、金利と信用供与でこれまでと同じ非正統的な政策が継続され、経常収支の大幅な赤字も続く公算が大きい」と語った。

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