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スーダンの情勢が悪化する中、浜田防衛大臣は今月20日自衛隊に対し、在留邦人の国外退避に向けて、活動拠点がある周辺国ジブチ自衛隊機を派遣し待機するよう命令しました。

これを受けて航空自衛隊のC130輸送機と、C2輸送機、KC767空中給油・輸送機の合わせて3機が、22日までに日本を離陸しました。

3機は経由地で給油などを行いながら飛行し、防衛省によりますと、日本時間の23日未明にかけてジブチに到着したということです。

このうち午前0時40分ごろにはC2輸送機とみられる機体が自衛隊の活動拠点があるジブチの国際空港に着陸したのをNHKの取材班が確認しました。

自衛隊は輸送の任務が命じられた場合に備えて、情報収集などの準備を進めています。

ジブチ アメリカなど各国の軍が拠点

東アフリカのジブチアメリカなど各国の軍が拠点を置いていて、22日、国際空港では軍用機とみられる機体がいくつも確認できました。

空港の周囲は厳重な警備がしかれていて自衛隊の活動拠点がある区域も高い塀で囲まれ、外から内部の様子をうかがうことはできません。

自衛隊の輸送機は、スーダンからの国外退避に備えることになっています。

現地の日本人 「自衛隊機 心強くうれしい」

2006年からスーダンで医療や教育などの支援に取り組み首都ハルツームに住むNPO法人ロシナンテス」の川原尚行 理事長がNHKのオンラインインタビューに応じました。

インタビューは、航空自衛隊の輸送機1機がジブチに到着したあとの日本時間23日午前1時ごろに行い、川原さんは「自衛隊機がアフリカ大陸に来ただけで本当に心強くうれしく思う」と話していました。

その一方で「24日は停戦明けということで攻撃が激化するおそれもあり、動けるのは23日の1日なのではないかと思う。23日も停戦が履行され、自衛隊機が飛んでくることを期待したい」と述べ、一刻も早く自衛隊の輸送機による退避が実現することへの期待を示していました。

また首都ハルツームの状況については「きのうよりもきょうのほうが静かだったが、窓からすごい音がして外を見ると、爆撃機が飛んでいた。完全な停戦には至っていないと思う」とも話していました。

#在留邦人輸送(スーダン

スーダンでは、おととし、クーデターで実権を握った軍と軍の傘下にある準軍事組織のRSF=即応支援部隊との間で今月15日以降、激しい戦闘が続いていて、WHO=世界保健機関によりますと、21日の段階で413人が死亡し、3500人以上がけがをしているということです。

双方はイスラム教徒が日中の飲食を断つ断食月ラマダンが明けた21日、3日間の停戦合意を発表しましたが、一夜明けた22日も首都ハルツームでは銃声や砲撃音が聞かれていて、停戦は守られていない模様です。

一方で、軍は22日、各国の外交官などの国外退避について「国外退避を希望するすべての国の退避が数時間以内に始まるだろう。アメリカ、イギリス、フランス、中国はそれぞれの軍用機を使って、外交官や自国民をハルツームから退避させる予定だ」とSNSに投稿しました。

さらに一部の国はすでにハルツームからの退避を進めているとしていて、サウジアラビア政府は22日、自国民や外国籍の人およそ150人を国外退避させたと発表しました。

外国人の退避をめぐってはRSFも「外国人が安全に退避できるようすべての空港を部分的に開放する準備がある」と投稿していますが、戦闘が依然、続く中、外国人の国外退避が安全に進められるかは、不透明な情勢です。

サウジアラビア外務省 「自国民などを退避」

サウジアラビア外務省は22日、SNSで「サウジアラビア海軍主導で自国民91人と、外国籍の66人をスーダンから退避させた」と投稿しました。

国外退避させた外国籍は、クウェートカタールなどのアラブ諸国に加え、カナダやフィリピンなど12か国にのぼるということです。

アラブメディアによりますと、サウジアラビア政府は戦闘が続くスーダンの首都ハルツームから自国民などを陸路で、北東部におよそ700キロ離れたポートスーダンの港まで移動させた上、サウジアラビア海軍の艦船など5隻で、およそ150人をサウジアラビア西部のジッダに退避させたと伝えています。

アメリカの有力紙ワシントン・ポストなど複数のメディアは、アメリカ政府がスーダンの首都ハルツームにあるアメリカ大使館から職員やその家族を現地時間の23日、国外に退避させたと伝えました。

AP通信は、安全上の理由からアメリカが大使館の業務を当面停止したと伝えていて、退避の対象となったのは70人ほどとみられるとしています。

また、スーダン軍の傘下にある準軍事組織RSF=即応支援部隊はツイッターに投稿し、アメリカ軍と退避の調整を行ったとしています。

サウジアラビア外務省 自国民や外国籍の約150人を国外退避と発表

サウジアラビア外務省は22日、軍とその傘下にある準軍事組織との間で戦闘が続くアフリカのスーダンから、自国民や外国籍の人、およそ150人を国外退避させたと発表しました。

サウジアラビア外務省は22日、SNSで「サウジアラビア海軍主導で自国民91人と、外国籍の66人をスーダンから退避させた」と投稿しました。

国外退避させた外国籍は、クウェートカタールなどのアラブ諸国に加え、カナダやフィリピンなど12か国にのぼるということです。

アラブメディアによりますと、サウジアラビア政府は戦闘が続くスーダンの首都ハルツームから自国民などを陸路で、北東部におよそ700キロ離れたポートスーダンの港まで移動させた上、サウジアラビア海軍の艦船など5隻で、およそ150人をサウジアラビア西部のジッダに退避させたと伝えています。

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