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スーダンでは、2021年のクーデターで実権を握った軍が民政移管に向けて軍の再編などの協議を進めてきましたが、軍の傘下にある準軍事組織のRSF=即応支援部隊が反発し、4月15日以降、双方が激しく衝突しています。

首都ハルツームでは、20日も大統領府や国際空港などの要所をめぐって双方の戦闘が続き、WHO=世界保健機関によりますと、これまでの戦闘で330人が死亡し、3000人以上がけがをしたということです。

また、市内では停電や断水が続き、住民は厳しい生活を余儀なくされています。

こうした中、スーダンでは、イスラム教徒が日中の飲食を絶つ断食月ラマダンが、21日に明け、「イード」と呼ばれる祝日を迎えることからこのタイミングでの停戦の合意に期待が集まっています。

このうち、国連のグテーレス事務総長は20日の記者会見で人々が脱出できるよう、少なくとも3日間の停戦を呼びかけていて、ラマダン明けの祝日に合わせて停戦が実現するかが焦点となっています。

しかし、双方はこれまでも2日連続でいったんは合意された停戦を守っておらず、互いに非難を繰り返していて、依然、不透明な情勢が続いています
自衛隊 ジブチに向け輸送機を移動へ
スーダンにいる日本人の退避に備えて自衛隊は21日にも周辺国ジブチに向けて、輸送機の移動を開始することにしています。

スーダンの治安情勢が悪化する中、浜田防衛大臣20日スーダン国内にいる日本人の退避に向けて、自衛隊の活動拠点がある周辺国ジブチ自衛隊機を派遣して待機するよう命令しました。
これを受けて自衛隊は370人態勢の任務部隊を編成し、昨夜、先遣の調査チームの5人が日本を出発したということです。

防衛省関係者によりますと、ジブチには航空自衛隊のC130輸送機やC2輸送機など、3機を派遣する方向で調整していて、一部の機体はきょうにも隊員や装備品を乗せて数か所を経由しながら移動を開始するということです。

関係国の領空通過の許可など、必要な手続きを進めていて、早ければ今週末にもジブチに到着する見通しだということです。

防衛省は、スーダンの治安状況は極めて厳しく流動的な状況だとして、輸送の任務が命じられた場合に備えて、情報収集を進めることにしています。
国連事務総長 停戦を呼びかけ
スーダン情勢をめぐって20日、国連のグテーレス事務総長はニューヨークの国連本部で記者会見し、「当面の優先事項として、紛争地域に閉じ込められた市民が脱出できるよう、少なくとも3日間の停戦を求める」と述べ、イスラム教の断食月ラマダン明けの祝日にあわせて停戦するよう呼びかけました。

グテーレス事務総長は「紛争の当事者はみなイスラム教徒であり、いまこそ停戦へのタイミングだ。われわれは当事者と連絡を取り合っていて、停戦は可能だと信じている」と述べました。

グテーレス事務総長はこの日、記者会見を前に、AUアフリカ連合が開いたオンライン会議に出席し、各国の代表らと協議していて、事態の打開に向けた国際社会の働きかけが続いています。
アメリカ 大使館職員の退避に備えて軍の追加部隊を配置
アメリカ国防総省20日スーダンにいるアメリカ大使館の職員が退避する場合に備えてこの地域の周辺にアメリカ軍の追加の部隊を配置していると発表しました。

国防総省は声明で「スーダンの状況を注視し、さまざまな事態に備えて綿密な計画を立てている」としています。

国防総省は具体的な部隊の配置場所について明らかにしていませんが、アメリカメディアは政府当局者の話としてアメリカ軍が周辺国のジブチに追加の部隊と装備を移動させていると伝えています。
トルコ大統領 双方に対話を呼びかけ
トルコ大統領府は20日エルドアン大統領が、戦闘が続くスーダンの軍のトップ、ブルハン司令官、それに準軍事組織のRSFのダガロ司令官と相次いで電話で会談したと発表しました。

発表によりますとエルドアン大統領は、双方に「衝突と、同胞どうしの流血の事態を終わらせ、対話に戻るよう呼びかけた」としています。

その上で、スーダンにいる「トルコ国民の保護に注意を払うべきだ」として、退避便の運航を念頭に首都ハルツームの国際空港の安全確保を求めました。
「ここ数日で1万人から2万人が隣国のチャドに避難」 国連
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所20日スーダン西部のダルフール地方では軍と準軍事組織の戦闘を受け、ここ数日で1万人から2万人が隣国のチャドに避難したとみられると発表しました。

避難しているのは女性や子どもが大半で屋外にとどまっているということで、水や食料、シェルターなどの支援のほか心理的なケアも必要だとしています。

ダルフール地方では、2003年から民族対立を背景に紛争が起き、およそ30万人が死亡し、250万人が家を追われていて、軍と衝突した準軍事組織はこの紛争に関わった民兵組織が前身となっています。

UNHCRは、チャド東部はこれまでに40万人以上のスーダンからの難民を受け入れているとしていて、今回の戦闘によるさらなる難民の増加を懸念しています。

その上で「これ以上多くの人命が失われるのを防ぐために、紛争を止めることが急務だ。難民や避難民を含む民間人を保護し、必要な支援を届けるために人道支援関係者の安全も尊重するようすべての関係者に改めて呼びかける」とコメントしています。

スーダンの情勢が悪化する中、浜田防衛大臣20日自衛隊に対し、在留邦人の国外退避に向けて、活動拠点がある周辺国ジブチ自衛隊機を派遣し待機するよう命令しました。

これを受けて愛知県の航空自衛隊小牧基地では、ジブチに派遣されるC130輸送機1機が、21日午後3時前に離陸しました。

防衛省関係者によりますと、輸送機は今後、数か所を経由しながら飛行し、早ければ今週末にもジブチに到着する見通しだということです。

自衛隊はこのほか、C2輸送機とKC767空中給油・輸送機それぞれ1機を準備が整いしだい、派遣するとしています。

防衛省は、スーダンの治安状況は極めて厳しく流動的な状況だとして、輸送の任務が命じられた場合に備えて、情報収集を進めることにしています。

海外に滞在している日本人の自衛隊機による輸送が行われれば6回目となります。

外務省によりますと、スーダンに滞在しているおよそ60人の日本人は、19日の時点で全員と連絡が取れ、21日午後2時までにケガなどの被害の情報は入っていないということです。

また現地の日本人は、日本大使館や国際機関の職員、NGOの関係者、それにスーダン人の配偶者などだということですが、安全上の観点から滞在場所は明らかにできないとしています。

外務省は現地の大使館を通じて外出や移動を絶対にしないよう呼びかけています。

ジブチの活動拠点からハルツームまでは、直線距離でおよそ1200キロ。

どのようにして日本人をスーダンから退避させるのか。

考えられるシナリオ(1)航空機

国外退避のシナリオのひとつとして考えられるのが、ジブチから航空機でスーダンの飛行場まで向かい、飛行場に集まった日本人を乗せて国外に運ぶというものです。

今回、日本から向かう3機のほかにも、ジブチにはアフリカ沖で海賊対処などにあたっているP3C哨戒機2機などがすでに派遣されていて、必要に応じて対応できるよう準備しているということです。

そして、もうひとつ、可能性としてあげられるのが「陸上輸送」です。

考えられるシナリオ(2)陸上輸送

例えば、輸送機で車両をスーダンまで空輸するか、ジブチから陸路でスーダンまで向かい、市内で日本人を乗せて空港やスーダン国外に運ぶことなどが考えられます。

ただ、いずれのシナリオも、安全を確保できるかどうかが大きな焦点となります。

防衛省の幹部のひとりは、「停戦合意が本当に守られるかどうかは見極めが難しい。停戦したからといってすぐに任務ができるものではないのでまずは情報収集が必要だ。車両を使っての輸送もできると言えるような状況ではない」と話しています。

また、別の防衛省幹部は、「空港の安全が担保されないとスーダンに入るという判断はなかなかできない。各国の軍隊の動向も含めて考えていくのではないか」と話しています。

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