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スーダンからはこれまでに日本人52人とその家族7人のあわせて59人が航空自衛隊の輸送機などで退避し、政府は26日時点でスーダンからの退避を希望する日本人はいなくなったとしていました。

しかし、関係者によりますと、首都ハルツームに住む
▽日本人と、
▽日本人の外国籍の家族のあわせて5人が、新たに退避を希望したということです。

5人は日本時間の27日夜、ハルツームの中心部から北に30キロあまりのところにあるスーダン空軍の基地から、カナダ軍の輸送機に乗ってスーダンを離れたということです。

この輸送機は、日本時間の27日夜9時40分ごろ、ジブチの空港に到着したということで、5人はスーダンから退避しました。

これで、スーダンから退避した日本人や、日本人の家族は、あわせて64人になりました。

#在留邦人輸送(スーダン
#外交・安全保障

スーダンでは、4月15日以降、軍と、準軍事組織のRSF=即応支援部隊との間で武力衝突が続き、スーダンの保健省によりますと、これまでに512人が死亡したということです。

双方は、28日午前0時、日本時間の28日午前7時を期限とした、新たな72時間の停戦に合意したものの、首都ハルツームや西部の西ダルフール州では衝突が起きていました。

停戦期間の期限が迫る中、双方は27日、さらに72時間の延長に合意したとそれぞれ発表しました。

アメリカのブリンケン国務長官は、27日、国連のグテーレス事務総長とワシントンで会談し、スーダン情勢をめぐって意見を交わしていて、会談を前に「われわれは永続的な停戦の実現に向けて緊密に連携し、スーダン文民主導の政権に戻るよう支援していく」と強調していました。

ただ、これまでも停戦期間中に衝突が繰り返されていて、予断を許さない状況です。

一方、スーダンから周辺国などに避難する人の数が増え続けていてエジプト政府は27日、これまでに2000人以上の外国人を含む1万6000人を受け入れたと発表しました。

また、IOM=国際移住機関は、チャドには、これまでにおよそ2万人が避難したと明らかにするとともに食料や水などの支援が必要だと強調し、人道危機が深刻化しないか懸念が強まっています。

スーダンでは今月15日以降、軍と準軍事組織のRSF=即応支援部隊との間で武力衝突が続き、スーダンの保健省によりますと、これまでに512人が死亡したということです。

双方は28日午前0時、日本時間の28日午前7時を期限としていた停戦の期間を72時間延長することで合意したとそれぞれ発表しました。

ただ、現地からの報道によりますと、首都ハルツームでは28日も複数の地区で断続的に銃撃や砲撃が起きているということです。

また軍は28日、トルコのC130輸送機が国外退避のためにハルツームの北にある空港に着陸しようとしたところ、RSF側の攻撃を受けたと発表しました。

輸送機は損傷したものの無事に着陸したということですが、軍はRSF側を厳しく非難しました。

一方、RSFは輸送機への攻撃を否定したうえ、軍側が停戦を破り空爆や砲撃を行っているなどと批判しています。

こうした中で隣国エチオピアのアビー首相は28日、軍側とRSF側双方と電話で協議を行ったとSNSで明らかにし、対話の模索も続けられていますが、双方は互いに非難を繰り返し緊迫した状態が続いています。

専門家「地域の不安定化につながるおそれ」指摘

スーダンの情勢について専門家は、戦闘を逃れたスーダン人が難民として、周辺諸国に避難することで経済的な負担が増し地域の不安定化につながるおそれがあると指摘しています。

アラブ諸国の情勢に詳しい日本エネルギー経済研究所の保坂修司理事は「スーダンは経済状況がもともと非常に悪く今回の事態で海外からの援助も基本的にストップすれば、国内で大きな影響が出る。また、戦闘を逃れたスーダン人が周辺諸国に難民として退避し、南スーダンやチャド、エジプトといった国々がさらに経済的に追い詰められる。スーダンを起点とする不安定が地域全体を大きく動揺させてしまう」と懸念を示しました。

また、軍と準軍事組織のRSF=即応支援部隊との間で続く武力衝突については「周辺国を含む国際社会は対話での解決を主張しているが現時点では双方が振り上げた拳をおろすことはないだろう。対話による解決の可能性は現時点ではほぼないと思う」と分析しています。

その上で「スーダンも革命やクーデターなどの時には注目を集めたが、そのあとの過程を必ずしもきちんと認識していなかった。日本だけでなく国際社会も中東・アフリカの国々に関心を持ち続けることが重要だ」と指摘し、国際社会による停戦への働きかけが今後さらに重要になるとの認識を示しました。

国境なき医師団「国際的な支援が必要に」

スーダンで医療支援を続けている国際NGO国境なき医師団」の萩原健さんは、現地では現在も緊迫した状態が続いているとして、今後も国際社会が関心を寄せ支援を継続していく重要性を指摘しました。

国境なき医師団」は、首都ハルツームをはじめスーダンの各地で現地の職員を含めたおよそ1200人のスタッフが医療支援を行っていて、萩原さんも2019年と2021年の2回にわたりスーダンに入り、医療活動のコーディネーターとして活動した経験があります。

現地時間の26日に撮影された動画にはスーダン西部、ダルフール地域のエル・ファシールという都市で医師団が支援する病院の様子が記録されています。

産科病棟で妊婦が診察を待っている様子が撮影されていますが、戦闘で負傷した患者が次々と運び込まれるため妊婦が必ずしも優先されず、命が危ない人から診察するトリアージが行われているということです。

さらに複数の患者が病棟の床に寝かされ診察を受けているほか、ベッドも廊下に置かれている様子が確認できます。

この病院では36床のベッドがありましたが、今月15日から26日までに404人の負傷者が運び込まれ、108床まで増やしたものの、それでも足りない状態だということです。

出勤できないスタッフもいるということで、残されたスタッフが勤務時間を延長しながら支援にあたっているということです。

また、別の病院では車両や事務機器が盗まれたほか、貯水タンクが被害を受け、支援を継続できない施設もあるということです。

萩原さんは「場所によって状況は違うが、治療が必要な患者が病院までたどり着けていないという話もある。今後、ハルツームから東に逃れてきた避難民にも医療が必要になってくるが、医療従事者も医薬品も不足している。状況はひっ迫しているというひと言に尽きる。もともとぜい弱な医療体制が今回の紛争で直接影響を受け、このままでは妊婦や栄養失調で治療を受けている子どもたち、それに慢性疾患の人が治療を受けられない状況になってしまう」と危機感をあらわにしました。

そのうえで「スーダンの人たちは非常にホスピタリティーがあって、外国から来た人たちに対し温かく受け入れてくれる。これからが国際的な支援が必要になってくる時だと思うので、国際的な関心や注目がスーダンに向けられ、医療活動を継続していける状況に最低限なってほしい」と話していました。
国境なき医師団の日本人男性スタッフ スイスに到着
スーダンで医療支援を続けている国際NGO国境なき医師団」では、今月25日の時点で現地に日本人の男性スタッフ1人が残って支援活動を続けていましたが、その後、陸路で隣国のエチオピアに退避したのち、28日、医師団の運営事務局があるスイスに到着したということです。

スーダンでの活動経験がある萩原健さんは「活動で一番大事なのが医療活動の継続性だ。安全を脅かす状況になると非常に合理的な判断をしなければならない。医療体制の立て直しのため、安全と医療活動の継続のバランスの中での判断だった」と説明しました。

そのうえで「現在、より経験豊富な緊急チームをもう一度、スーダンに送り込んで現場で苦しんでいるスタッフをサポートする準備をしている」と述べ、支援を継続する考えを明らかにしました。

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