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サウジアラビアやロシアなどの主な産油国でつくる「OPECプラス」は4日、会合を開き、協議は難航しましたが今の協調減産の枠組みを来年末まで延長することで合意しました。

さらにサウジアラビアが来月1か月間、1日あたり100万バレルの自主的な追加減産を実施すると表明し、下落傾向にある原油価格を下支えするねらいです。

サウジアラビアが主導するOPEC石油輸出国機構と、ロシアなどの非加盟の産油国でつくる、「OPECプラス」は4日、OPECの本部があるオーストリアのウィーンで今後の原油の生産量を決める会合を開きました。

このなかでアフリカの一部の国などが生産量の割り当てで難色を示したとされ、協議は難航しました。

交渉の結果、OPECプラスとして今の協調減産の枠組みを来年末まで延長することで合意しました。

OPECプラスでは去年10月、1日あたり200万バレルの減産を実施することを決めましたが、今回の会合では年内、全体でのさらなる減産には至りませんでした。

一方で、サウジアラビアは来月1か月間、自主的に1日あたり100万バレルの追加減産を実施すると明らかにしました。

下落傾向にある原油価格を下支えするねらいです。

サウジアラビア エネルギー相 成果を強調

サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は会合のあとの記者会見で「前例のない合意にいたり、すばらしい日になった。市場を安定化させるわれわれの野心がいかに大きく適切であるかが理解されたと思う。もっとも重要なことは市場を安定化させ、持続可能にすることだ。それ以上優先されるものはない」と述べ、会合の成果を強調しました。

ロシア ノバク副首相「合意事項を順守していく」

ロシアでエネルギー政策を担当するノバク副首相は会合に出席したあと記者団に対して「ロシアは今後も合意事項を順守していく」と述べたうえで、ロシアとしても1日あたり50万バレルの自主的な減産を来年末まで延長する考えを示しました。

一方、サウジアラビアとの協議について聞かれると「何の不一致もなかった。サウジアラビアとは常に共通の解決策を見いだすことができる。もちろん事前の議論は常にあるが、それでも全体としての合意に至ることができるものだ」と述べ、両国は足並みをそろえているとアピールしました。

WTI先物価格 一時75ドル台まで上昇

4日のニューヨーク原油市場では国際的な原油取り引きの指標となるWTI先物価格が先週末の1バレル=71ドル台から一時、1バレル=75ドル台まで上昇しました。

サウジアラビアが来月1か月間、1日あたり100万バレルの自主的な追加減産を実施すると表明したことを受けて需給が引き締まるとの見方が広がったためです。

アナリスト「市場の均衡を保ちたい産油国の強い思い」

OPECプラスの動向に詳しいUBSグループのアナリスト、ジョバンニ・スタオノボ氏は今回、OPECプラスでの協議が難航したことについて、「産油国OPECプラスの結束を示すことが重要だと思っていて、時間をかけてでも合意に至った。それだけ市場の均衡を保ちたいという強い思いがある」と述べ、産油国が協力関係を重視して妥協点を見いだしたとの見方を示しました。

また、サウジアラビアが自主的に追加減産を決めたことについては、「ここまで大きな規模の追加減産は予想していなかった。大きな動きであり、市場をコントロールしたいサウジアラビアによる各国へのシグナルと言える」と話していました。

価格下落にいらだつサウジ 減産の経緯は

サウジアラビアが自主的な減産を発表した背景には原油価格の下落傾向があります。

OPECを主導するサウジアラビアは国家歳入の6割を石油に頼っており、原油価格が産油国が思うような水準になかなか定着せず、下落傾向にあることに危機感を強めていました。

4月にはサウジアラビアなど、一部の産油国が1日あたりあわせて116万バレルの自主的な減産を行うと発表し、ニューヨーク原油市場のWTI先物価格は一時、1バレル=83ドル余りの水準まで値上がりしました。

しかし、アメリカの景気減速懸念や銀行破綻などで5月初旬には一時、1バレル=63ドル台まで値下がりしました。

この原油価格の下落には投機筋による空売りと呼ばれる、価格下落を期待する取り引きもあったと言われています。

サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は先月、投機筋の動きを念頭に、「気をつけろとだけ言っておく」と述べ、空売りへの警告と追加減産の可能性も示唆しました。

また、ロイター通信は2日、今回の会合で、OPEC側がロイター通信とブルームバーグ、それにウォール・ストリート・ジャーナルの記者の取材を拒否したと報道しました。

これら3社は金融市場の動きを専門的に伝えており、会合を主導するサウジアラビアが、原油価格に投機的な動きがあることに神経をとがらせていたのではないかとの見方が出ています。

一方、今回の会合ではOPECプラスを主導してきたサウジアラビアとロシアが原油生産の方針をめぐって対立していると伝えられてきました。

欧米による原油の禁輸などの経済制裁を受けたロシアが外貨収入を稼ごうと輸出を続けていることにサウジアラビアが強く反発しているとも伝えられています。

ウクライナへの侵攻で軍事費が膨れ上がるロシアは欧米の制裁に加わっていないインドや中国などへの原油の輸出を伸ばしており、両国の間で利害が一致していないものとみられていました。

アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは先月下旬、「サウジアラビアは、西側の制裁に対抗して生産を絞るという公約を完全に実行しないロシアに怒りを表明し、サウジアラビアの当局者がロシアの高官に苦言を呈した」と伝えています。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は4日、協調減産の枠組みを2024年末まで延長することで合意した。また、サウジアラビアは7月に独自に追加減産を行う方針を示した。

サウジのエネルギー省によると、同国の7月の生産量は日量約900万バレルとなる。5月は日量約1000万バレルだった。アブドルアジズ・エネルギー相は記者会見で「市場は安定を必要としている」と述べた。

OPECプラスは、昨年に合意した日量200万バレルの減産と今年4月に合意した日量166万バレルの自主減産を含め、世界の需要の3.6%に相当する日量366万バレルの減産を行っている。

23年末までこの枠組みを維持する方針だったが、7時間におよぶ今回の協議の結果、これを24年末まで延長することで合意した。

アナリストはOPECプラスの決定について、原油価格を下支えし、投機をけん制しようとする意思を明確に示すものだと指摘した。

OPECプラスは24年1月から全体の生産目標を現行目標からさらに日量140万バレル引き下げ、合計で日量4046万バレルとすることも決定した。

ただ、大部分はロシア、ナイジェリア、アンゴラの目標を現在の生産水準に合わせて引き下げたものであり、実際の削減にはならない見通し。

一方、アラブ首長国連邦(UAE)の生産目標は日量322万バレルと、約20万バレル引き上げられた。

ロシアのノバク副首相は4日、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の会合後、国営テレビ「ロシア24」に対し、ロシアは減産義務を完全に履行していると語った。

OPECプラスは4日、協調減産の枠組みを2024年末まで延長することで合意。サウジアラビアは7月に独自に追加減産を行う方針を示した。

ノバク氏の事務所は、ロシアは来年1月1日から原油生産量を日量982万8000バレルに調整する予定で、先に発表した日量50万バレルの追加自主削減を考慮すると、生産目標は日量約930万バレルとなると発表した。

ノバク氏は、原油市場は多かれ少なかれバランスが取れており、需要は増加しているとしながらも、燃料消費に影響を与えうる経済の手がかりとして、米国連邦準備理事会(FRB)を含む各国中銀の金利決定を注視していくと発言。金利決定が投資や石油・石油製品の需要に影響を及ぼしていると述べた。

また、OPECプラスは必要に応じて決定を調整することが可能だともと述べた。5月に始まったOPECプラスの自主減産に関する2次資料のデータが今月中旬に得られるとした。

#OPECプラス

ホワイトハウスの当局者は4日、サウジアラビアが7月に独自の追加減産を行う方針を示したことを受け、バイデン政権は原油の生産量ではなく価格に目を向けているとコメントした。

「われわれはバレル(生産量)ではなく米国の消費者にとっての価格に目を向けている。価格は昨年以来、大幅に低下した」と指摘。

「これまで述べてきた通り、われわれは供給が需要を満たすべきと考えており、今後も全ての生産者・消費者と協力してエネルギー市場が経済成長と米消費者に対する価格の抑制を支持するよう図る」と述べた。

サウジのエネルギー省によると、同国の7月の生産量は日量約900万バレルと、5月の約1000万バレルから減少する見通し。原油価格を下支えする狙いがある。

#OPECプラス(バイデン政権「原油生産量より価格を注視」)

延長
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は、減産協定を2024年末まで延長することで合意した。サウジアラビアは7月、自主的に日量100万バレルを追加で削減する。OPECプラスは2カ月前にサプライズ減産を発表したが、中国の景気懸念などを背景に原油相場は軟調に推移。追加減産に踏み切るかどうかを検討していた。サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は5月23日、石油の投機筋に「気をつけろ」と警告していた。

一回休み
5月の米雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びが加速したものの、労働市場にはたるみの兆候が見られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は今月の会合で政策金利を据え置き、夏の間に再び引き上げを検討する公算が大きい。ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ルビーラ・ファルキ氏は「FOMCが次回会合で政策金利を据え置くという当社の基本シナリオを維持する」と述べた。雇用統計の発表後、6月会合での利上げ織り込みは31%と、前日の24%から上昇した。

ミステリー
米政府と共和党がまとめた債務合意には、300マイル(約482キロメートル)もの天然ガスパイプライン事業の承認が含まれ、誰もが衝撃を受けた。しかしあるトレーダーは合意発表から数日さかのぼる5月24日、このパイプラインに深く関わるエクイトランス・ミッドストリーム株について、最大10万枚のコールオプションを建てていた。このトレーダーの読みは的中。2日までに750万ドル(10億5000万円)の評価益を得たとみられる。専門家は合意の内容が事前に漏れていた可能性を疑っている。

握手の効果
中国の李尚福国防相シンガポールで開催中のアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で、インド太平洋地域を巡る米国の政策を非難。台湾への支援と域内への軍配備、同盟の構築によって対立をあおっていると論じた。米海軍は駆逐艦がカナダの戦艦と共に3日に台湾海峡を航行したと明らかにしている。李国防相とオースティン米国防長官は2日の夕食会で握手を交わしたものの、会談は実現しなかった。米国が李国防相に制裁を科していることへの中国の不満は、会談拒否の理由にはならないと同長官はコメントした。

テスラ有利
米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はバイデン大統領が成立させた「インフレ抑制法」のお陰で、電気自動車(EV)の価格戦争をますます有利に闘うことになりそうだ。バッテリー事業で提携するパナソニックホールディングスと合わせて今年約18億ドル(約2500億円)の税優遇を受けると、調査会社は推計。ゼネラル・モーターズ(GM)とLGエナジー・ソリューション組の推定4億8000万ドルをはるかに上回る。フォード・モーターにいたっては2025年になるまでこの優遇を受けることができない。

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