https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

行司の最高位、木村庄之助は前の第37代が平成27年春場所で定年退職し、その後は9年近く、およそ50場所にわたって襲名する行司がいませんでした。

28日に開かれた日本相撲協会の理事会では第41代式守伊之助が来年の初場所から第38代木村庄之助を襲名することが決まりました。

第41代式守伊之助高田川部屋の所属で島根県出雲市出身の64歳。

平成31年初場所から現在の第41代の式守伊之助を務めてきました。

その責任の重さから、短刀を常に腰に差し、軍配差し違えがあれば即座に切腹するという覚悟を示しています。

これまでに伊之助として通算11回差し違えていて、秋場所で差し違えとなった際には八角理事長に進退伺を申し出て慰留されていました。

来年9月には65歳で定年を迎えるため、庄之助としての任期は9か月ほどとなります。

ラグビーワールドカップフランス大会、1次リーグの第3戦で日本は、ここまで1勝1敗で並ぶサモアに28対22で勝って、2大会連続の1次リーグ突破へ前進しました。日本は、来月8日に行われる1次リーグの最終戦でアルゼンチンと対戦します。

記事後半では試合の詳しい経過をお伝えしています。

目次
2大会連続 決勝トーナメント進出へ前進

《日本代表 選手・ヘッドコーチ談話》

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2大会連続 決勝トーナメント進出へ前進
世界ランキング13位で前回大会を上回るベスト4以上を目指す日本は現地28日、日本時間の29日早朝、フランス南部のトゥールーズで、1次リーグここまで1勝1敗で並ぶ世界12位のサモアと対戦しました。

第2戦から先発メンバーを3人入れ替えた日本は、試合直前に副キャプテンの流大選手が欠場となり、26歳のスクラムハーフ、齋藤直人選手が出場しました。

ピーター・ラブスカフニ選手が先制トライ
そして前半13分、レメキ ロマノ ラヴァ選手の力強い突破から、敵陣深くでパスをつないでピーター・ラブスカフニ選手が先制のトライを決めると、今大会キックが好調な松田力也選手のゴールキックも成功し7対0とリードしました。

両チームペナルティーゴールを1つずつ取り合ったあとの前半32分、日本はまたもレメキ選手の突破から逆サイドにパスで展開すると、ライン際に走り込んだリーチ マイケル選手がトライを決め、松田選手のゴールキックも決まって17対3とリードを広げました。前半終了間際、堀江翔太選手が危険なプレーで一時退場になると、直後にサモアラインアウトからモールで押し込まれてトライを奪われ、17対8で前半を終えました。

後半開始早々、サモアが危険なタックルで1人退場となるなか、日本は9分、モールで押し込んでキャプテンの姫野和樹選手がトライを決め、22対8と突き放しました。日本はこのあと、サモアに2つのトライを奪われ詰め寄られましたが、松田選手が2つのペナルティーゴールを決めるなど逆転は許さず、28対22で逃げきって勝利しました。

日本は1次リーグの成績を2勝1敗として勝ち点を9に伸ばし、2大会連続の1次リーグ突破に前進しました。日本は、来月8日に行われる1次リーグの最終戦でアルゼンチンと対戦します。

注目
前回大会以降初めての“格上相手からの勝利”
日本、サモア、アルゼンチンが1勝1敗で並んで迎えたこの試合、日本は負ければ1次リーグ突破が厳しくなる局面でした。ただ、キャプテンの姫野和樹選手が「チームに自信を感じる」と話していたように、選手たちはこの試合に向けた準備の成果を存分に発揮しました。

フィジカルを前面に押し出してくるサモアを相手に激しいタックルで前進を食い止め、攻撃ではキックを効果的に使ったほか、スクラムを起点に速い展開に持ち込みました。

日本は2019年のワールドカップが終わってから世界ランキングで格上の相手に一度も勝っていませんでしたが、今回の勝利でそのジンクスを破りました。

しかし、まだ1次リーグ突破が決まったわけではありません。来月8日の第4戦、アルゼンチンとの試合は突破をかけた大一番となります。今回の勝利で勝ち点を9とした日本ですが、アルゼンチンも日本時間の30日に行われるチリ戦でボーナスポイントを獲得して勝利すれば勝ち点を9に伸ばします。2大会連続の1次リーグ突破へ、次のアルゼンチン戦は再び日本代表の真価が問われることになります。

《日本代表 選手・ヘッドコーチ談話》
【ジェイミー・ジョセフHC】
「われわれにとってビックマッチであり、本当にタフな試合だった。守備については試合の中で話し合うことで良い対応が出来た。次のアルゼンチン戦に向けてもワクワクしているし、もちろんタフなものになる」
(試合後会見)「サモアは、自分たちと違う形のフィジカルを生かしたチームで対戦相手としてすごく難しく、拮抗した試合となったが、勝つことができて良かった」と振り返りました。そのうえで、1次リーグ突破がかかるアルゼンチン戦に向けて「準々決勝に進むために勝つ必要がある。わくわくしているし楽しみだ」

【“きょうもジャッカル”姫野和樹】
「チームを本当に誇りに思う。努力があってこその勝利だ。ファンの声援は僕たちの背中を押してくれているし、本当にファンの存在があったからこそきつい時間帯を頑張れた」
(試合後会見)
「トライをとれて、チームとして得点を重ねられ、うれしく思う。ゲーム前には『チームみんなで苦楽をともにして、ここまできたら恐れることはない』と話しました。アルゼンチン戦に向けてもチーム全員で同じ絵を見て、一貫性を持ってこの1週間、準備をしていきたい」

【“抜群のキック成功率”松田力也】
「勝って安心しているが、(キック成功率)は常に100%を目指している。1本外していなければ最後にあんな展開にならなかったのでもっと精進していきたい。(次のアルゼンチン戦)は 本当に勝たないといけないので最後全員で準備してベスト8にいけるように出し切りたい」

【今大会2トライ目 リーチ マイケル】
「勝てて良かった。予想どおり、相手はフィジカルに自信を持っていてパワーがあったが、勝って自信がついた。次の試合は負けられないので、しっかり準備して頑張りたい」

【今大会初先発で好機連発 レメキ ロマノ ラヴァ】
「本当にチャンスを与えられてうれしい。ここに来られて幸運です」

【フッカーで先発 堀江翔太】
「準備してきたことをゲームで出せた。(最後は)ベンチからヒヤヒヤしながら見ていたが最後までゲームに出ていたメンバーが体を張り続けていたのでよかった。次も同じように行くとは限らないので、どうしたらもっと良くなるのか見直して次の試合に臨みたい」

【プロップ 稲垣啓太】
「きょうはスクラムに重きをおいて戦い、相手にプレッシャーをかけることができたと思う。ただ、逆にわれわれがプレッシャーを受けて、反則を取られた場面もあり、サモアフォワードはとても力強かった。最後の最後で勝敗をわけたのは、いかにミスをしないか、反則をしないかだったと思う。そういった意味で、最後の最後に反則をせずに勝てたのはチームとして良かった」

【途中出場で代表初キャップ スクラムハーフ 福田健太】
「ワールドカップという舞台で初キャップを記録させてもらい、本当に感謝しています。夢にみていた舞台なので、うれしかったですが、プレッシャーも感じた。まず、きょうの勝利を喜んで、次に向けてまたがんばりたい」

サモア代表 選手・ヘッドコーチ談話》
【バオバサマナイア セイララ・マプスアHC】
「自分たちがやろうとした攻撃を得点に結びつけることができなかった。もう少しボールをキープして得点を決められたら状況は変わっていた思うが、結果的にはやろうとしたことを達成できなかった」
(1枚のレッドカードと2枚のイエローカードを出されたことについて)「努力はしたし、ハードワークをしたが、規律に乱れがあった。日本相手にこのようなミスが続けば、勝てない。コーチ陣として対策しないといけない
。きょうの負けで、準々決勝には行けないかもしれないが、次のイングランド戦にとにかく全力を尽くす」

【ゲームキャプテン務めたフリッツ・リー選手】
「チームとしてやろうとしたことを最後までやりきることができなかった。誇りに思えるプレーもあったが、改善点もあった」

【司令塔 クリスチャン・リアリーファノ選手】
「結果はわれわれにとって残念だ。日本に序盤からプレッシャーをかけられ、押し込まれるところがあったし、自分たちのチャンスを決めきることができなかった」
(今大会、出場資格に関するルール変更により、オーストラリア代表からサモア代表へとチームを変えて、ワールドカップに出場したことについて)「本当に本当に特別なことだ。サモアに加入して、今、チームは、ワールドカップで競っている。サモアの国民たちが誇らしく思えるような、チームにしていきたい」
(1次リーグ最終戦イングランド戦に向けて)「ひとまず体力の回復に努め、しばらく試合まで時間があくので、この試合を見かえして学べることを学び改善したい。難しい試合になるかもしれないが、1日1日努力を続け、ベストを尽くしたい」

注目
元代表 田中史朗選手 解説 “日本のいいところが出ていた”》
元日本代表の田中史朗選手は「キックでポイントをとれたり、モールやスクラムで相手にプレッシャ-をかけれたのは大きい。相手のスペースに対してボールを運ぶということもできていたし、ボールを裏に蹴ってスペースを狙うこともできて、相手も疲れていたので、日本のいいところが出ていた。カードが出た部分で、トライを取りきれたのは大きい。今回の試合ではボーナスポイントが取れなかったので、次は絶対に勝たないといけないし、いい部分をのばしていく必要がある。きょうは60分からパフォーマンスが落ちていたが、それまでは本当にいいパフォーマンスができていた。80分間いいパフォーマンスを継続する必要がある」

注目
《試合 スタッツ》
▽ボール支配率 日本44%サモア56%
▽攻撃
・ラン     日本79 サモア143
・パス     日本110 サモア139
・モール成功数 日本2サモア3
・ラック成功数 日本58サモア111
▽セットプレー
スクラム成功  日本75%サモア100%
ラインアウト成功日本87.5%サモア81.8%
▽ディフェンス
タックル    日本184サモア85
タックル成功  日本74%サモア77%

【詳しい試合データはこちら】日本×サモア
==試合詳細==
《両チーム 先発》
◆日本代表 メンバー◆
※前の試合から先発3人変更
【FW(フォワード)】
1.稲垣啓太(33)
2.堀江翔太(37)
3.具智元(29)
4.ジャック・コーネルセン(28)
5.アマト・ファカタヴァ(28)
6.リーチ マイケル(34)
7.ピーター・ラブスカフニ(34)
8.姫野和樹(29)○キャプテン○
【BK(バックス)】
※9.齋藤直人(26)
10.松田力也(29)
11.ジョネ・ナイカブラ(29)
12.中村亮土(32)
※13.ディラン・ライリー(26)
14.松島幸太朗(30)
※15.レメキ ロマノ ラヴァ(34)
【控えメンバー(8人)】
16.坂手淳史(30)/17.クレイグ・ミラー(32)/18.ヴァル アサエリ愛(34)/19.ワーナー・ディアンズ(21)/20.下川甲嗣(24)/21.福田健太(26)/22.ディラン・ライリー(26)/23.レメキ ロマノ ラヴァ(34)

流選手はスクラムハーフで先発出場する予定でしたが、当日のメンバー変更で欠場することになりました。流選手のポジションには控えでメンバー入りしていた齋藤選手が入り、メンバー外だった福田健太選手が控えに入りました。流選手は試合前日の練習に姿を見せず、チームのマネージャーは「ホテルでコンディション調整を行った」と説明していました。

サモア代表 メンバー
※前の試合から先発4人変更
【FW(フォワード)】
1.ジェームス・レイ(29)
2.セイララ・ラム(34)
3.ポール・アロ エミール(31)
4.スティーブン・ルアトゥア(32)
5.セオ・マクファーランド(27)
※6.タレニ ジュニア アガエセ・セウ(29)
7.フリッツ・リー(35)○ゲームキャプテン○
※8.サ ジョーダン・タウフア(31)
【BK(バックス)】
9.ジョナサン・タウマテイネ(27)
10.クリスチャン・リアリーファノ(36)
11.ベン・ラム(32)
※12.アライ ダンジェロ・レウイラ(26)
13.トゥムア・マヌ(30)
※14.エド・フィドウ(30)
15.ダンカン・パイアアウア(28)
【控えメンバー(8人)】
16.サマ・マロロ(25)/17.ヨルダン・レイ(30)/18.マイケル・アラアラトア(32)/19.ブライアン・アライヌウエセ(29)/20.アラマンダ・モトゥガ(29)/21.メラニー・マタバオ(27)/22.ネリア・フォマイ(31)/23.ダニー・トアラ(24)

3:00前 日本代表HC「プレッシャーを与え続けられるかが大事」
日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは、スタジアムに到着した際のインタビューで「イングランド戦では選手たちは非常にいいプレーを見せてくれた。きょうの試合では、その時の選手を中心にサモアに対してプレッシャーを与え続けられるかが大事になる。どちらのチームにとっても大事な試合になるだろう」と意気込みを話しました。

3:00前 急きょ欠場の流大がSNSに投稿
欠場が発表された流選手は日本時間の29日午前3時前に自身のX(旧ツイッター)を投稿し「直人、健太思いっきりやってこい」と後輩たちにエールを送りました。

3:00ごろ 日本代表がピッチに 欠場の流も姿見せる
日本代表の選手たちは、試合開始およそ1時間前からピッチに姿を見せ、それぞれランニングなどをして体をほぐしました。副キャプテンの流大選手に代わって先発出場するスクラムハーフの齋藤直人選手は、時折、笑顔を見せながらパス交換などをしていました。フォワード陣はスクラムの形を繰り返し確認。またジェイミー・ジョセフヘッドコーチが見守るなかフッカーの堀江翔太選手がボールを投げ入れ、ラインアウトからの動きなどを確認していました。一方、先発から外れた流選手は、ユニフォームを着ずにベンチで選手たちをサポートしていました。

4:00前 サモアが「シバタウ」披露 現地の気温は29度
両国の国歌が会場に流れたあと、サモア代表の選手たちは、戦いの舞「シバタウ」を勇壮に披露。対する日本代表の選手たちは肩を組んでその様子をじっと見つめていました。

現地の気象当局によりますと、試合が行われるフランス南部トゥールーズの現地時間午後9時前の気温は29度です。

《前半》
4:00すぎ 試合開始
日本の1次リーグの3戦目、サモアとの試合は日本時間午前4時すぎにサモアのキックオフで始まりました。日本は、開始直前のコイントスでキャプテンの姫野選手が「エリア(攻める方向)」を選択しました。

前半2分 サモアペナルティーキックは失敗
ハーフウェイライン付近での日本の反則でサモアペナルティーキックを選択。アライ ダンジェロ・レウイラ選手のキックはわずかに届かず失敗しました。

前半10分 日本ボールでこの試合最初のスクラム
この試合最初のスクラムは日本のマイボールのスクラムです。フォーワードの選手8人の体重の合計は日本の892キロに対し、サモアが913キロとサモアが優位です。

注目
★前半13分 日本が先制トライ ゴールも決まる 日本7-0サモア
日本は右サイドのスクラムからパスをつないで左に展開し、レメキ選手がゴールライン近くまで持ち込んだあと、最後はラブスカフニ選手がトライを決めて先制しました。松田選手のキックも成功し7対0とリードしました。松田選手は今大会のプレースキック11本すべて成功させています。

★前半25分 サモアがペナルティーゴール成功 日本7-3サモア
日本は相手にジャッカルされ、ノットリリースザボールの反則を取られました。サモアはペナルティーゴールを選択しアライ ダンジェロ・レウイラ選手のキックが成功。3点を返されました。

《豆知識》ノットリリースザボール
タックルされて倒された選手がボールを離さない反則です。略して「ノットリリース」とも呼ばれます。倒れてから2回動く前にボールを離さなければなりません。守備側はタックルで倒れた選手のもとに素早く集まってノットリリースザボールの反則を誘うことができます。この場合、守備側のチームにペナルティーキックが与えられます。

★前半28分 日本 ペナルティーゴール成功 日本10-3サモア
日本は相手の反則から松田選手がペナルティゴールを決め、リードを再び7点に広げました。松田選手は今大会、12本のキックをすべて成功させています。

★前半32分 日本 リーチがトライ ゴールも成功 日本17-3サモア
日本はスクラムから右に展開。さらに左に大きく振って、最後はリーチ マイケル選手がトライを奪いました。松田選手のゴールも決まりさらにリードを広げました。

前半32分 サモア スクラムハーフが一時退場に
サモアのタウマテイネ選手にイエローカードが出されました。レフェリーは日本選手を押したと説明しています。10分間の一時退場となります。

《豆知識》シンビン
悪質で危険なプレーや反則を繰り返す選手に対して審判が10分間の一時退場を命じるルールです。英語で「罪」を意味する「sin」と「置き場」を意味する「bin」を組み合わせた造語でシンビンが適用された選手は、フィールド外のハーフライン付近でイスに座って10分経過するのをひたすら待ちます。その間、決められた位置から動くことやコーチと接触することは禁じられています。代わりに誰かが入るのではなく、1人少ない状態で戦わなければならないため、チームにとって大きなデメリットとなります。

前半37分 日本 堀江が一時退場「バンカーシステム」で検証
日本のフッカー堀江翔太選手にイエローカードが出されました。10分間の一時退場となりました。堀江選手と相手選手の頭部がぶつかったように見えたこのプレーについてはレッドカードかどうかを判断する「バンカーシステム」が適用されました。

《豆知識》「バンカーシステム」
画面にこのマークが出たら「検証中」
ファール・プレー・レビュー・オフィシャル、通称「バンカーシステム」と呼ばれるこの制度は、レフェリーがイエローカードを出したときに、このプレーに対してレッドカードにする必要があるかどうかの検証を行うものです。テレビ画面の右上のスコア部分に赤と黄色のマークが出た場合はこの検証が行われていることを示します。

★前半38分 サモアがこの試合初めてのトライ 日本17-8サモア
日本が自陣深くで反則。サモアラインアウトからモールを押し込まれ、トライを決められました。その後のキックは外れ9点差となりました。

前半終了 日本の9点リードで後半へ
日本はラブスカフニ選手やリーチ選手のトライなどで17対8とリードして前半を終えました。

ハーフタイム 前半スタッツ“日本の守りが際立つ”
▽ボール支配率 日本38%サモア62%
▽攻撃
ラン      日本32サモア66
パス      日本47サモア70
モール成功数  日本0 サモア3
ラック成功数  日本25サモア58
▽セットプレー
スクラム成功  日本80%サモア100%
ラインアウト成功日本75%サモア100%
▽ディフェンス
タックル    日本96サモア39
タックル成功  日本77%サモア75%

《後半》
後半開始 両チーム選手交代はなし
日本時間午前5時すぎに後半が始まりました。一時退場中の堀江選手のプレーは検証の結果、イエローカードのままとなりました。また両チーム選手交代はありません。

後半4分 姫野がジャッカル成功で日本ボールに
日本は相手に攻め込まれる中、姫野選手が「ジャッカル」を成功させ、相手のノットリリースザボールの反則となり日本ボールとなりました。

後半8分 サモアの選手が一時退場 退場か否か検証へ
サモアのベン・ラム選手がラブスカフニ選手へのタックルが危険なプレーと判断されイエローカードが出されました。10分間の退場となります。そして退場か否かを検証する「バンカーシステム」で検証が行われることになりました。

注目
★後半9分 日本がこの試合3つめのトライ 日本22-8サモア
日本は相手の反則で得たラインアウトからモールを押し込んで、姫野選手がトライを奪いました。このあとの松田選手のキックは失敗しました。松田選手がキックを外したのは今大会初めてです。日本はあとトライ1つでボーナスポイントとなる勝ち点「1」が獲得できます。

後半12分 サモア ウイングの選手は退場 日本は数的優位に
イエローカードが出されていたサモアのベン・ラム選手がビデオ判定「バンカーシステム」で検証が行われた結果、退場となりレッドカードが提示されました。サモアは1人減って14人になりました。

★後半16分 日本 松田のペナルティーゴール成功 日本25-8サモア
日本はスクラムから相手の反則を誘い、松田選手がペナルティゴールを決めました。点差は17点に広がりました。

後半19分 日本 危険なタックル受けたラブスカフニがプレー復帰
日本のラブスカフニ選手は危険なタックルを受けて、一時的にピッチを離れていましたが、プレーに復帰しました。

後半24分 日本 松島のトライは直前の反則で認められず
日本はサモアがこぼしたボールを奪って松島選手がインゴールまで持ちこみトライしましたが、ビデオ判定で直前のプレーが反則とされトライは認められませんでした。

★後半25分 サモアがトライ ゴールも決まる 日本25-15サモア
日本はサモアに守備を崩され、ダンカン・パイアアウア選手にトライを奪われました。そのあとのキックも決められリードは10点となりました。

★後半35分 日本 松田のペナルティーゴール成功 日本28-15サモア
日本は相手の反則から松田選手がペナルティゴールを決めました。これで13点差となりました。

後半35分 日本は4人選手交代
日本は初キャップとなる福田健太選手をはじめ、長田智希選手と下川甲嗣選手の3人の選手が入りました。またこのあと李承信選手も入りました。

★後半38分 サモアがトライとゴールで6点差に 日本28-22サモア
日本は自陣深くでサモアにモールを押し込まれ、トライを決められました。その後のキックも決まり日本のリードは6点となりました。

試合終了 日本1次リーグ突破へ前進
日本はサモアに28対22で勝ちました。日本の1次リーグの成績は2勝1敗となり、2大会連続の1次リーグ突破へ前進しました。

《各地で両チームに声援》
東京のスポーツバーでは約40人が勝利の喜び分かち合う
早朝の試合でしたが、都内のスポーツバーには大勢のファンが集まって、熱い声援を送りました。ラグビーファンの間で人気が高い東京・豊島区にあるスポーツバーにはおよそ40人が集まり、大型のテレビで試合の様子を見守りました。28対22で日本が勝利すると、ファンたちはハイタッチして喜びを分かち合っていました。

応援に来ていた70代の男性は「最後は危なかったが、粘りが功を奏したと思います。来週はフランスで応援します」と話していました。また、60代の女性は「今回も絶対勝つと信じていました。次も冷静なプレーでミスなくいつもどおりに勝ってほしいです」と話していました。

サモアでもテレビ観戦
サモアの首都アピアに住むアリイタシ・ウエセレ・ペタイアさんの自宅では、家族や親戚10人ほどが集まり試合を観戦しました。集まった人たちは「サモア」と書かれた青色のTシャツを着て、国旗を手にテレビで試合を観戦し、サモアの選手に声援を送っていました。そして後半、サモアが得点し追い上げた場面では、大きな歓声を上げていました。試合のあとペタイアさんの夫のタラアブ・マイアバさんは「とてもいい試合だった。日本、おめでとう」と日本の勝利を祝っていました。

スクラム”に “粘り強いタックル”

ラグビーワールドカップフランス大会、1次リーグの第3戦で日本はサモアに28対22で勝ちました。これで2勝1敗として2大会連続の1次リーグ突破に向けて前進した日本。試合の勝因はパワフルな相手を抑えたことでした。

元日本代表のスクラムハーフでワールドカップ3大会に出場し、今大会、NHKで試合の解説を務める田中史朗選手の解説も交えて振り返ります。
(スポーツニュース部 記者 小林達記)

代役のスクラムハーフ 齋藤直人が活躍

試合前、急きょ、先発メンバーの入れ替えが発表されました。副キャプテンのスクラムハーフ、流大選手が足のけがの影響で欠場したのです。

そのポジションに入った代役の齋藤直人選手がすばらしい活躍をみせました。

スクラムハーフ 齋藤直人選手

流選手のけがに「複雑な気持ちだった」と話した一方「準備はできていた」と持ち味のテンポの速いパスさばきで日本の攻撃をリードしました。

素早い攻撃はサモアのディフェンスを翻弄し、特に前半の2トライは日本の速い攻撃が機能した形でした。

相手の突進にも勇敢にタックル

また、齋藤選手は攻撃だけでなく守備でもタックルを決めて貢献。1メートル65センチと小柄ながら相手の力強い突進を再三、食い止めました。

サモアのバオバサマナイア セイララ・マプスア ヘッドコーチは「ゲームコントロールがうまく試合のペースを牛耳っていた。齋藤選手に苦しめられた。ディフェンス面もすばらしかった」とたたえていました。

日本のジェイミー・ジョセフヘッドコーチも「急に先発となったが、すばらしいプレーをしてくれた」と評価していました。

元日本代表 田中史朗選手
同じスクラムハーフとしてワールドカップに3大会連続出場し、通算75キャップのベテラン、田中史朗選手も。

田中史朗選手
「しっかりゲームをコントロールできていました。齋藤選手はディフェンスもかなりいっていたのではないか。すごく危ない場面でもしっかり穴を埋めて相手を止めていたので、本当にいい働きをしていた。もともとタックル、ディフェンスがうまい選手で、この試合はいつも以上にディフェンスにいっていた。日本のために体を張ってくれていた」

セットプレーで優位に
この試合ではセットプレーも大きな勝因となりました。

スクラムは安定
相手の強力フォワードを警戒していた日本ですが、スクラムは要所で粘り、ラインアウトは成功率87.5%と互角に渡り合うことができました。

特に前半13分と32分に奪ったトライはいずれもスクラムが起点になっていて、スクラムの安定が齋藤選手の素早いパスさばきにつながっていました。

ラインアウトからモール押し込み姫野選手トライ

前半終了間際にはラインアウトからモールで押し込まれてトライを許しましたが、後半9分には日本が同じような形でトライを奪うなど、セットプレーを強みとする相手と互角に渡り合えたことが勝利につながりました。

フォワード第1列の稲垣啓太選手は試合後「スクラムに重きをおいて戦い、相手にプレッシャーをかけることができたと思う」と手応えを口にしました。

元日本代表の田中選手も、この試合のポイントにあげていたスクラムやモールについては。

田中史朗選手
「すごくよかったと思います。スクラムでもほとんど押される場面はなかったし、モールは押される場面あったけれど、それでトライをとられたのは1本だけでした。敗れた7月のテストマッチでは スクラムもモールもやられた部分があったので、モールからのトライを1本に抑えられたのは日本の成長だと思います」

フィジカルの強いサモアに粘り強くタックルも
フィジカルの強いサモアに対してディフェンスでも粘り強さが光りました。

ディフェンスを担当するジョン・ミッチェルコーチが予想したようにサモアはボールを持って突進してくる場面が多く、ボールを持って走った回数は
▽日本 87回に対し
サモア 145回でした。

日本は粘り強くタックルをし続け、タックルの成功回数は
▽日本 181回
サモア 83回と、日本はサモアの突進を何度も止めていました。

試合の終盤、サモアに追い上げられる場面もありましたが、苦しい局面を声をかけ合いながら乗り切ることを「侍タイム」と位置づけて、全員が規律を保ち体を張り続けました。

また、相手の前進を止めつつ、重要な場面で反則をしなかったことも勝利につながった要素でした。

田中史朗選手
「いいタックルもすごく多かった。相手が疲れていても日本は疲れていなくてタックルの回数も多かった。大会前の激しい練習が今のこの大会に実っているんだと思います」

ハンドリングエラーの数が最少
さらに、際立ったのがノックオンなどのハンドリングエラーの少なさです。

レメキ ロマノ ラヴァ選手が再三 突破

日本は、今シーズン、テストマッチ1試合平均で10以上のハンドリングエラーをしていましたが、この試合では「4」と最も少なくなりました。

これについて稲垣選手は「その部分はチームとしての成長を感じている」と話しました。

アルゼンチンとの大一番へ
この勝利で1次リーグを2勝1敗の勝ち点「9」とした日本ですがアルゼンチンも日本時間30日に行われるチリ戦でボーナスポイントを獲得して勝利すれば、勝ち点を「9」に伸ばします。つまり、次のアルゼンチン戦は勝った方が1次リーグを突破する大一番となります。

田中史朗選手
元日本代表の田中選手は、この試合の課題、そしてアルゼンチン戦に向けて次のように語りました。

田中史朗選手
「ディフェンスで力的に少し押されていて、相手に裏に出られた部分があったのでそこは改善しないといけない。オフロードパスもされていたので、しっかりボールを殺す・押さえるという意味でダブルタックルで押さえないといけないと思いました。サモア戦でボーナスポイントを今回取れなかったので、絶対に次は勝たないといけないです。いい部分を伸ばしていく。この試合も60分から少しパフォーマンスが落ちたように見えたので、80分間というのをもっと意識してやってもらいたいです。いいパフォーマンスを継続できれば日本は負けない。そして一人一人の意識。ベスト8に行きたい、ベスト4を超えたいという思いを一人ひとりが持ってプレーできれば勝てると思います」

ワールドカップをエベレストの登頂に例えている日本は、サモア戦の勝利で、まずは崖っぷちから脱しました。

次に待ち受ける1次リーグ最後の難所を登りきるため、チームの力を結集させることが求められます。

田中史朗選手(京都府出身・38歳)

試合の先を読む能力が高く、判断良く正確なパスを出し、巨漢選手にも果敢にタックルする勇敢なスクラムハーフとして日本代表の中心として活躍した。

<経歴>
伏見工業高校(京都)→京都産業大三洋電機(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)→ハイランダーズ(ニュージーランド)→キヤノンイーグルスNECグリーンロケッツ東葛

<日本代表歴>
▽通算75キャップ
▽2011年、2015年、2019年とワールドカップ3大会連続出場

現地では、サモア戦から一夜明けて日本代表でディフェンスを担当するジョン・ミッチェルコーチがオンラインで取材に応じました。

ミッチェルコーチは「ディフェンス全体ではアグレッシブにタックルをし続けることができたと思う。タックルミスはあったが、全員がハードワークして内から外へと守ることができた」と評価していました。

一方、課題については「ラックまわりの近場からアタックされて勢いをつけられたところがあった。1人目のタックルに関しては修正する必要があるが、ここはすぐ直せると思う」と話していました。

また、選手たちが試合終盤の厳しい局面を「侍タイム」と名付けて、一致団結して守り抜いたことについては「きっ抗した時間帯でプレーの精度を上げて侍のようになるという意味合いで使っている。チームとしてすごくうまくいっている」と説明しました。

そして、来月8日に1次リーグ突破をかけて戦うアルゼンチンの印象について「キックを蹴って前進する戦術を前面に押し出してくると思う。非常にクオリティーの高いチームで、モールのバリエーションも多い。ここまでバックスはあまり目立っていないが、ラインアウトからセンターの選手を効果的に使ってアタックしてくると思う」と具体的なプレーをあげて警戒していました。

d1021.hatenadiary.jp
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