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9日朝早くに起きた伊豆諸島の鳥島近海を震源とする地震では、規模がそれほど大きくないにもかかわらず津波が発生しました。専門家は「通常の地震とは異なる現象が起きている可能性がある」と指摘しています。

津波のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の三反畑修助教は、今回の津波が発生したメカニズムについて現時点では分からないとしたうえで、海外の研究機関による地震の解析結果から断層が動くことで発生する通常の地震とは異なる現象が起きていた可能性があると指摘しています。

三反畑さんによると、一般的に岩盤がずれ動く地震津波が発生するケースは海域の浅い場所を震源とするマグニチュード6.5以上の地震とされていますが、今回の地震について海外の研究機関が発表しているマグニチュードは5程度とそれを下回っています。

それでも伊豆諸島や関東、西日本などでは津波が観測されました。

通常の地震以外で津波が発生するケースとして三反畑さんは
▽海底火山の爆発的な噴火や
▽去年トンガの海底火山で起きたような噴火に伴う衝撃波
それに
▽マグマの活動に伴う海底での地殻変動
▽海底で起きる地滑りなどを挙げています。

今回の地震震源周辺は海底火山が多く、マグマに関連した海底での地殻変動の可能性が考られると指摘しています。

伊豆諸島や小笠原諸島の海域には多くの海底火山があり、地下にはマグマだまりがあると考えられています。

地下深くからマグマが供給されるとマグマだまりが膨張し、岩盤が破壊されて地震が発生したり、地形が大きく隆起することで海水が持ち上げられて津波が発生したりすると考えられるということです。

9日朝の地震震源からは北へ200キロほど離れているものの、鳥島近海では2015年や2006年、1996年、1984年とおおむね10年間隔で地震の規模に比べて大きな津波が起きていて、三反畑さんはいずれのケースもマグマの活動によって海底が隆起したためではないかと指摘しています。

三反畑さんは「地震の規模が大きくないにもかかわらず、大きな津波が観測され、通常の現象とは異なることが発生していると考えられる。今回の領域で発生した津波は経験が無く、驚きをもって受け止めている」としたうえで、「伊豆・小笠原諸島の海域には非常に多数の海底火山があり、こうしたところで海底の火山現象や地すべりが起きれば、大きな揺れを伴わずに大きな津波が発生する可能性がある。今後も最新の情報に注意してほしい」と話していました。

#気象・災害(地震規模がそれほど大きくないのに津波発生)