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私立大学には、学生数などに応じた補助金文部科学省から外郭団体の「日本私立学校振興・共済事業団」を通じ毎年度2回に分けて交付されていて、今年度の1回目の交付を決める審議会が開かれました。

この中で、日本大学アメリカンフットボール部の部員2人が逮捕された薬物事件への対応をめぐり、学校法人のガバナンスが十分機能しておらず、管理運営に適正を欠き、改善がみられないとして、日本大学に対する今年度の補助金を全額不交付とすることが決まりました。

日本大学をめぐっては、2020年度には全国で2番目に多いおよそ90億円が交付されましたが、2021年度と昨年度は元理事長の脱税事件などを受け全額不交付になっていました。

今年度は、改善が認められれば「減額」の措置に緩和されて25%交付される可能性がありましたが、1回目の審議会で厳しい判断が出され、3年連続で不交付という異例の事態となりました。

日本大学では、去年7月に日大出身で作家の林真理子氏が新たな理事長に就任し改革に取り組んでいましたが、今回の薬物事件をめぐって学内で情報が適切に共有されないなど、文部科学省から管理運営上の対応において信頼性を損なう事態が生じているとして、指導を受けていました。

事件をめぐる経緯
日本大学アメリカンフットボール部の部員による薬物事件。

文部科学省からは大学側の情報共有などの対応も問題視されていました。

【去年10月・11月】情報提供と自己申告
保護者から部員の大麻使用に関する情報提供があったのは去年10月。

このときは聞き取りの結果、違法薬物の使用は確認されなかったとして、部内での情報共有にとどめていたといいます。

その翌月・11月には部員から「大麻と思われるものを使用した」と自己申告がありましたが、大学側は日大OBの警察官への相談にとどめ、管轄の警察署に相談していませんでした。

【6月・7月】警視庁から連絡
さらに、ことし6月末には、警視庁から「アメフト部で大麻を使用している可能性がある」と連絡がありますが、情報は理事長まで報告されませんでした。

7月に入り、再度、警視庁から指摘があり、持ち物検査をしたところ植物片が見つかりますが、このときも理事長にはすぐに報告されず、大学側が警視庁に報告したのは12日後の7月18日でした。

報告の遅れについて「学生に自首をさせたかった」などと説明しています。

【8月】部員の逮捕 広がる影響
そして8月3日、警視庁が学生寮を捜索し、2日後の5日には、3年生の部員が学生寮で乾燥大麻などを隠し持っていたとして逮捕されました。

10月16日には、4年生の部員が大麻とみられる違法薬物を購入したとして、麻薬特例法違反の疑いで逮捕されています。

ことし8月に開かれた学内の会議では、逮捕された2人を含む部員11人が大麻を使用していた疑いがあると報告されていて、警視庁が部内で違法薬物が広がっていたとみて実態をさらに調べています。

国は対応を問題視 大学に対し指導も
文部科学省は一連の大学の対応について問題視し、8月に大学に対し
大麻使用の情報提供への対応の過程や
▽植物片が見つかった際に理事長や警察への報告が遅れた理由とその適切性など、10項目について、第三者委員会を設けて調査・検証して報告するよう指導していました。

大学は8月24日に第三者委員会を設置し、10月中に報告書を提出することになっていました。

#日本大学文部科学省外郭団体「日本私立学校振興・共済事業団」運営審議会「国の補助金3年連続全額不交付」)

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