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鞄からキンドルを取り出して、加藤周一『文学とは何か』を読む。インド・ネパール料理の店でフランスの純粋詩マラルメ)や日本の純粋詩(定家)の話を読んでいると、時空を超えた気分になる。

夕食はお刺身(中とろ、イカ)、タラコ、ジャコと胡桃の佃煮、豚汁、ごはん。

キンドルの使い勝手の良さ(読書しても目がそれほど疲れない)がわかったので、再読したい本をあれこれ注文する。

中学生時代、高校生時代、大学生時代、院生時代、助手時代・・・繰り返し読んだ本たちである。目が悪くなって、「定年後は読書三昧」という思惑が外れてしまったと残念に思っていたが、キンドルという救世主の登場で、希望が出てきた。

清水幾太郎『本はどう読むか』 (講談社現代新書)
E・H・カー, 清水 幾太郎訳『歴史とは何か』 (岩波新書)

池波正太郎『散歩のとき何か食べたくなって』(新潮文庫

キンドルに入れて携帯したい歳時記とそれに関連した俳句の本も購入した。
『合本俳句歳時記 第五版』(角川書店
山本健吉『俳句鑑賞歳時記』 (角川ソフィア文庫)
山本健吉『俳句とは何か』 (角川ソフィア文庫)

秋葉弘道(以下、秋葉):買い忘れたときなどの“緊急購買”としては非常に便利だと思います。しかし、プロの視点で見ると……。

渡辺:わかります(笑)。生鮮はプロの目利きが必要な商品ですからね。コンビニが得意とする「大量に安く仕入れる」というビジネスモデルは、生鮮三品には通用しないんですよね。本部一括のセントラルで仕入れられる商品は、バナナやもやしなどの限られたものだけ。あとは各店舗が、その地域の卸や八百屋から独自に仕入れないと不可能です。アキダイさんから見れば、コンビニ野菜なんて脅威でもなんでもない。

秋葉:実はセブン-イレブンで2店舗だけ、アキダイの野菜を扱っているところがありますよ。

秋葉:コンビニに限らず、大手スーパーでも市場から直接買い付けるのは難しいでしょう。複数の仲卸を使っているケースがほとんど。だから、もしもスーパーに良質な生鮮が置かれていたら、それはスーパーの目利き力ではなく「良い仲卸に当たった」というだけの話なんです。

渡辺:スーパー自体は、決して市場に詳しいわけではありませんからね。アキダイは仲卸を使っていないんですか?

秋葉:仲卸を通すのはごく一部だけで、95%くらいは直接市場で買い付けています。

渡辺:どの市場を利用するんですか。

秋葉:所沢、東久留米、国立、板橋の4ヵ所です。

渡辺:日本最大の大田市場は行かないんですね。少し意外です。

秋葉:「来てくれ」と声が掛かることはあるんですけどね。距離の問題もありますし、市場での取引は付き合いの深さも大きく影響しますから。

渡辺:大きな市場でそこそこの付き合いをするよりも、小さな市場で密な付き合いをする方がいい。

秋葉:その通りです。入ってきた青果の量が少ないときは、付き合いが深いところに優先的に売るんですよ。本当に少ないときなんかは、私にだけ売って終了ということもあります。

渡辺:信頼関係が大切な世界です。

秋葉:産地と市場でも似たようなことが起こります。不作のときは、実績のある市場へと優先的に渡り、行き渡らない市場も出てくる。そうなると、手に入らなかった市場は何とかして買い漁ろうと動くため、相場が上がってしまう。こうした事情を知っていることも私の強みだと思います。

渡辺:だからテレビでも引っ張りだこなんですよ。たまに僕も青果についてテレビ局からコメントを求められることがあります。でも、僕の知識レベルだと出荷量が少なかったら「天候不良で……」などの表面的なことしか答えられない。

秋葉:それはそれで、テレビ局が欲しい言葉だと思いますよ。

渡辺:そうは言っても、秋葉さんのように詳しく知っている人がコメントしないと説得力がありません。

秋葉:でも、深い理由まで詳しく話してもオンエアされませんからね(笑)。決してテレビが悪いわけではありませんが。

渡辺:放送尺の都合ですね。

秋葉:そうなんですよね(笑)。たとえば、一言で「高温障害」といっても「この産地では花落が原因で、別の産地では種がまけなかったから」など多岐にわたります。さらに言えば、高温障害が落ち着いたら、各地で種まきのタイミングが重なるため、その後は軒並み価格が下がる……などの説明までできます。

渡辺:すごいなぁ。アキダイの従業員たちも秋葉さんのように生鮮事情に詳しいんですか?

秋葉:売り子たちにも情報を集めるように教育しています。お客様から「キャベツ高くて困っちゃうわね」と言われたら、「なぜ高いのか」と「いつまで高いのか」を答えられないと駄目なんです。ある産地で雹害が起きたら、見た目は虫食いみたいになっちゃうけど、雹害だから問題ないんですよ、と。その分、安く売ってるから、生産地も大変だから買ってあげて下さい……などのセールストークができる。

渡辺:産地の声も届けているんですね。

秋葉:雹害や豪雨などの被害があると。産地から被害状況の画像が送られてきます。それをテレビで伝えてもらうこともあります。

渡辺:本当にすばらしい。お客さんも、秋葉社長やアキダイのファンになるわけですよ。

渡辺:2023年3月、アキダイがロピア(神奈川県を拠点とする食品スーパー)の傘下に入りましたよね? 意外と言いますか…とにかく驚きました。

秋葉:多くの企業さんからM&Aのお話をいただいていましたが、縁あってロピアM&Aを受けることにしました。

渡辺:もともと事業継承を考えていたということですか。

秋葉:アキダイは私が一代で築いた企業で、子どもが継ぐ予定もありません。だから、何とかして僕の引退後も従業員たちが安心して働ける環境を整えてあげたかったんです。

渡辺:秋葉さんから「引退」の言葉が出るとは思いませんでした。てっきり「生涯現役」のタイプかと…。

秋葉:目標としてはあと3年くらいで辞めたいんですよ。無責任な形で引退するつもりはありませんが、60歳前後で次のステージに行きたいなと。

渡辺:次のステージとは?

秋葉:いやいや、プライベートな話ですよ。これまで数十年間、連休なんて考えられないような生活を続けていたので、ゆっくり時間をとって日本とか世界とか無期限で旅行してみたいんです。

#アキダイ(テレビで引っ張りだこな訳)

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