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対外純資産は、▽日本の政府や企業、それに個人が海外に持つ金融資産を示す「対外資産」の金額から、▽海外の政府や企業、個人が日本に持つ金融資産を示す「対外負債」の金額を差し引いたものです。

財務省の発表によりますと、日本の対外純資産は、去年末の時点で411兆1841億円と、初めて400兆円を超えて比較可能な1996年以降で最高になりました。

前の年より15.8%、金額にして56兆円余り増えていて、金額の増加幅も過去最高でした。

外国為替市場で円安が進み、海外の株式や債券などを円に換算した際の金額が膨らんだことが主な要因です。

日本の対外純資産は31年連続の世界一で、2位のドイツの315兆円余りを大きく上回っています。

このほかの国・地域の対外純資産は、▽3位が香港で242兆円余り、▽4位が中国で226兆円余り、▽5位がカナダで152兆円余りでした。

一方、アメリカは、対外負債のほうが対外資産より2067兆円余り多く、世界最大の純債務国となっています。

総務省の発表によりますと、東京23区の今月の消費者物価指数は、中旬時点の速報値で天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数が2020年を100として101.5と、去年の同じ月より1.9%上昇しました。

上昇は9か月連続です。

内訳を見ますと、原油価格の高騰を受けて▽「電気代」が23.0%、▽「都市ガス代」が25.8%、いずれも去年の同じ月より上昇しました。

「生鮮野菜」も15.3%の上昇で、このうち「たまねぎ」は北海道などの産地の天候不順で生育に影響が出ているため、上昇幅は2倍を超えています。

東京23区の消費者物価指数は、全国の先行指標として注目されています。

全国の今月の指数は、6月24日に発表されます。

#経済統計

日銀が発表した昨年度の決算によりますと、ことし3月末時点の総資産は、前の年度から21兆円余り、率にして3%増え、736兆2535億円と過去最大を更新しました。

大規模な金融緩和で資産の買い入れを進める中で、長期国債保有残高が増えたほか、貸出金が新型コロナの影響を受けた企業の資金繰り支援に伴って大幅に増えました。

日銀は先月、長期金利の上昇を抑えるため、指定した利回りで国債を無制限に買い入れる措置を毎日実施することを決めていて、長期国債保有残高はさらに膨らむことも予想されます。

日銀は当面、金融緩和を続ける姿勢を鮮明にしていますが、総資産の膨張によって、金融緩和を縮小する、いわゆる「出口戦略」の際に、金融市場に与える影響が大きくなるのではないかという懸念も出ています。

これについて、日銀の黒田総裁は26日の衆議院予算委員会で「簡単ではないのは認めるが、いろいろな手段を組み合わせて、金融市場の安定を確保しながら適切にやっていくのは十分可能だ」と述べていて、日銀は今後、出口戦略をめぐって難しいかじ取りを求められそうです。

#アベノミクス#リフレ#金融政策#円安政
#日銀#金融政策