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NHKは1日、午後7時から放送した「NHKニュース7」で、米大リーグ、ドジャース大谷翔平選手が違法賭博に関わっていたとされる問題を巡り、3月30日に米紙「ロサンゼルス・タイムズ」の記事を引用して伝えた報道の内容が誤っていたとして、副島萌生アナウンサーが「確認が不十分でした。大変失礼しました」と陳謝した。

副島アナの説明によると、ニュースではロサンゼルス・タイムズの記事を引用する形で、「検事が大谷選手の弁護士に、ブックメーカー側への送金は連邦捜査機関が扱う犯罪に該当しないという見解を示した」と伝えた。しかし、これは別の事件で捜査対象になった元ドジャースの選手の弁護士に伝えた内容で、犯罪に該当しないという見解は大谷選手ではなく、元ドジャースの選手が対象だったという。

NHKは同内容の「おことわり」を同日夜、公式サイトにも掲載した。

ふつうは、新聞や雑誌や映像の編集者がしている仕事を「編集」というのですが、ここではそういう狭い見方をしていません。編集をうんと広くとらえている。

どう広いかというと、人間が言葉や図形や動作をおぼえ、それらをつかって意味を組み立て、人々とコミュニケーションをすること、そのすべてに編集方法がいろいろ生きているとみなします。

だからふだんの会話にも編集があるし、学問にも編集が動いているし、芸能や料理もスポーツも編集されているというふうに見るわけです。

ただし、そのような編集の方法はふだんは自覚されていないことが多い。われわれは歴史が培ってきた編集の成果に甘んじていて、それを享受するばかりになってしまっているからでしょう。それはそれで便利なのですから、そうやって生活していたり仕事をしていてもかまわないのですが、けれども、いったん何かことがおきると、そうもいっていられません。

たとえば、われわれは日々の中で自分の体のメカニズムなど気にもしていないのですが、ちょっと病気にかかったりすると、急に腕の肘のつくられかたや膵臓の役割を知りたくなります。

また、ふだんは法律のことなど気にしていないのに、家を買ったり相続問題がおきたりすると、本屋で入門書を買ってきてでも、なんとかその事情を知りたくなる。そう すると、そこにはいろいろな「しくみ」があることがわかってきます。

そういう「しくみ」は、これまで長い時間をかけて編集されてきたものです。そして、それらの多くは専門化されてきました。

だから、病気や法律のことならば医者や弁護士のところへ行けばいいともいえるのですが、そうもいかないことも少なくありません。手紙を書いたり、スピーチをしたり、交渉をしたり、部下を育てたり、さらには自分の進路を決定したり、俳句をつくったり、恋に落ちて悩んだり、自分で編集しなければならないこともたくさんあるのです。それには情報に歯向かうことも必要になります。

たとえば、海外旅行。旅行代理店にいっさいをまかせるならともかく、友達と一緒にパリやニューヨークに初めて行くとなると、いろいろ情報を集め、現地の事情をしらべ、コースを組み立て、時間割から費用配分まで自分たちでやってみることになります。そうすると、だいたいのことがアタマに入ります。

これが「編集」なのです。

そしてケネディ空港に降り立ったときから、一人ずつの生きた編集が始まっていきます。

われわれはつねに情報にとりかこまれて生活をしています。

その情報には、「あれが鰯雲、これがシダ植物、それはキリギリス」というふうに、自然界で目に見えているものもあれば、葉書の文面、新聞の紙面、学位論文、複式簿記、楽譜、数学の方程式のように、いったん何かの言語や記号におきかえられていて、それを読みこまなければならないものもある。

古代ローマ遺跡やボッティチェリの絵や宇宙ロケットといったものも情報のカプセルです。また、ベートーベンの交響曲三島由紀夫の小説、ドリームズ・カム・トゥルーの曲も情報です。

これらにはすでにいろいろな情報が組み立てられ、仕込まれています。つまり編集されている。だから、これを見たり聞いたり読んだりするには、その情報を逆にたどって“解凍”することも必要になってきます。

歴史も情報です。 古代や中世のことなど見た人はいません。しかし、当時の記録には出来事やその感想が綴られている。それも当時の人々による編集でした。それをさらに歴史家が編集してきた。そのくりかえしです。

人間の「しぐさ」もりっぱな情報です。誰かと話をしていて、相手がうれしい顔をしたか、いやな顔をしたかということは、会話の進行にとって大きなはずみですし、それによって会話の内容がどんどん進んだり、停滞したり、打ち切られることにもなる。

そういうしぐさによる情報的な暗示性を最初から仕組んでつくられたのが、演劇や映画やマンガというものです。これらはいずれも編集術の宝庫です。

このように、われわれのまわりにはさまざまな情報がいっぱい満ちていて、その情報がハダカのままにいることなく編集されているのですが、では、どのように編集されているかというと、これがなかなか取り出せません。

そこで、これらをいくつかまとめて取り出して、その取り出した方法をさまざまな場面や局面にいかすようにしてみようというのが、「編集術」になります。また、そのようなことをあれこれ研究して、そのプロセスを公開することを「編集工学」(エディトリアル・ エンジニアリング)といいます。

そもそもすべての情報はなんらかのかたちに編集されています。

法のかたち、スポーツ・ルールのかたち、音楽のかたち、テレビ・ニュースのかたち、学校教育のかたち、科学法則のかたち。われわれは編集世界というものの中で生きているのです。しかし、このような情報を、われわれにとって必要なものとするには、それなりの方法が獲得されなければなりません。

このように、あれこれの情報が「われわれにとって必要な情報」になることを、ふつうは「知」といいます。情報をそのような「知」にしていくことが編集なのです。新聞や雑誌や映画の編集者がしていることも、そういうことです。

実は、21世紀を前にして社会全体は大きな再編集時代をむかえています。いまや銀行はかつての銀行ではなく、テレビとコンピュータはだんだん相乗りにむかい、学校教育にすら総合学習が求められている。

そこへもってきて、スーパーやコンビニが普及し、携帯電話が子供におよび、インターネットが広がっている今日では、いよいよ一人一人による各自の編集力が急速に要請されるようになってきているのです。

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占領期だった1949(昭和24)年7月、国鉄下山定則総裁が突然失踪し、礫(れき)死体で発見された「下山事件」。遺体に不自然な点が多く、自殺説と他殺説をめぐる大論争に発展したこの事件は、占領期最大の未解決事件と言われ、70年以上たった今もなお多くの謎に包まれています。

3月30日(土)放送のNHKスペシャル「シリーズ 未解決事件」では、下山事件をドラマとドキュメンタリーの2部構成で検証。数多くの作家やジャーナリストが真相解明に挑んだ事件の謎と、今なお続く「日本の闇」に新たな光を当てました。
ドラマで描かれたのは、東京地検の主任検事として捜査を指揮した布施健検事の“巨大な闇”との戦いの日々と奇々怪々な事件の舞台裏。

ドキュメンタリーでは、検察の捜査を混乱させたスパイの足取りを取材し、新たな資料や証言から、事件の水面下で繰り広げられた、超大国の謀略に迫ります。

ドラマで布施検事を演じた俳優の森山未來さんが、下山事件、そして布施検事をどのように捉えて演じたのか。その思いを語りました。
NHKスペシャル取材班)

「答えが見えているのに解決できない、圧倒的なジレンマがあったと思うんですよね」

《Q1.完成した作品をご覧になった感想はいかがでしたか?》
A1.森山未來さん
最初に脚本を読んだときの感覚に非常に近かったですね。一つ疑問が解決したかと思ったら、また新たな謎が生まれる。その連鎖にぐいぐい引き込まれていく高揚感がありました。

《Q2.「下山事件」についてはご存じでしたか?》
A2.手塚治虫さんの漫画のエピソードに下山事件のことが織り込まれていて、その印象が強いのですが、恥ずかしながら詳細についてはほとんど知りませんでした。最初に出演のお話をいただいたときは、事件の構造、当時の日本とアメリカ、中国、ソ連の歴史や関係性について深く知らない状態で脚本を読んだので、理解が追いつかない部分が多々あったんです。

ドラマ担当の梶原ディレクター、ドキュメンタリー担当の佐野ディレクターや新名プロデューサーにお話を伺う中で、番組の取材によって新たに明らかになったことも含め、どんどん全体像が浮き彫りになってきました。撮影中にも新たな情報が出てきたと聞きましたし、驚きましたね。

数百ページに渡る極秘資料を入手 4年にわたる解析・取材の結果「真犯人」の実像が浮かび上がってきた
事件についてより詳しく調べるために読んだ本が「ここまでしか書けない」というラインで書かれていることも初めて知りましたし。なぜ、すべてを書けないのか?という部分が、番組をご覧になった方にはわかってもらえるのではないかと思います。

《Q3.布施健検事の人物像をどのように捉えて演じられましたか? 役作りにおいて意識した点も含めてお聞かせください》
A3.下山事件の全体像を理解していくにつれて、正直なところ「もうここで帰りたい」と思いました(笑)。というのも、視聴者として物語を見るとすごくおもしろい作品だと思うのですが、役者として物語の中に入って、布施さんの経験や思いを体現していくのは、あまりにもつらいなと。

答えが見えているのに解決できない、圧倒的なジレンマがあったと思うんですよね。実際、演じていて悔しく苦しかったです。

自殺説も上がる中で布施検事は他殺と確信し捜査続行するも...
布施さんの出自や働きぶり、お人柄について事前にお話を聞かせていただいたのですが、「侍のようだ」と言われるほど実直な人柄で、趣味といえば草むしり。しかし、いざ事件となれば、冷静かつ鋭い洞察力で強大な力や闇に切り込んでいく。役として膨らませていく上で、そのバランスをどう表現するのかが非常に難しかったです。

布施さんは、下山事件の時効が成立したあとも長年事件を調べ続けられてきました。真相究明にかける執着心は、布施さんご自身のさまざまなバックグラウンドに起因するのではないかと想像していますが、あえてその情報を芝居に出さないよう意識して演じました。

《Q4.今回のドラマを通して、下山事件についてどのようなことを感じられましたか?》
A4.今日の世界情勢や、日本と近隣諸国の関係性につながる原点とも言うべきさまざまな事柄が、この下山事件で交差しているのではないかと感じました。

ドラマでは国家の闇に翻ろうされる検察の苦闘や知られざる舞台裏が描かれた
今では、下山事件そのものを知らない人もかなり多いと思うんです。知っていても「共産主義者のしわざ」と思ってる人もいるんじゃないか。でもこの番組を見たら、下山事件だけじゃなくてさまざまな歴史的なできごとが「あぁ、だからここにつながるのか」と1本の線につながって見えてくるんじゃないか、アメリカに対する日本のふるまいや選択、今の情勢の見え方が変わって来るんじゃないかと思うんですね。

特に、ドラマ終盤で、布施さんと上司の馬場さん(東京地検・馬場義続次席検事)が対じするシーンで布施さんが放つことばに耳を傾けてもらいたいです。

いろんなことが複雑に絡み合った社会の中で、われわれはどう決断し行動していくのか、すべての人々に届けられることばなんじゃないかと思っています。

=放送後記=
NHKスペシャル・未解決事件シリーズは、日本中に大きな衝撃を与え、今も生々しい記憶を残す“未解決となった事件”を、新たな取材で掘り起こして、その事実を基にドラマとドキュメンタリーの2本で徹底検証していく、という番組です。これまでにグリコ森永事件、ロッキード事件オウム真理教、など、歴史に残る大事件を取り扱ってきて、今回がちょうど10作目になります。

この下山事件が起きた前後、実は不可解な“未解決事件”がかなり多く発生しています。アメリカ統治下の占領期、戦後の混乱もあり、社会構造もいびつで複雑な時代だったことが起因しているのだと思います。

そもそもこの事件、75年も前のことなので、今や一般的にはあまり知られていないかもしれません。

しかし、過去には名だたる作家や記者が真相を追い続けました。

作家の松本清張さんも「日本の黒い霧」で下山事件を書いています。ちなみにこの作品が発表された当時「黒い霧」ということばが社会現象になるほど話題となったそうです。映画監督で社会派映画の巨匠・熊井啓さんも「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」という作品を撮っています。さらに、漫画家の手塚治虫さん、さいとう・たかをさん、浦沢直樹さんなど、日本を代表する現代の人気作家たちも、この事件を取り入れたと思われる作品を描いています。

うかつに手を出して調べ始めると、その背景にある複雑怪奇な出来事や謎に取りつかれてしまうため、記者たちの間では“下山病”ということばもあるくらいです。この事件が“戦後最大のミステリー”と呼ばれるゆえんです。

本当に謎だらけの事件ですが、今回10作目にして、シリーズ史上最も真相に肉薄しました。いったい、この事件の何が、人をそこまでとりこにするのかー?番組をご覧いただければ、その理由がわかるのではないかと思います。

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