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議員会館の宮澤さんを訪ねると、体を傾けた独特の姿勢でよく英字新聞を読んでいました。で、新聞の陰からひょっこりと顔だけを出して『どうしましたか』と聞いてくるんです。クールで最初は取っつきにくかった」

宮澤喜一と30年以上つき合ってきた元時事通信記者の原野城治氏が言う。

東大から大蔵省というキャリア、能や漢籍に通じる圧倒的な教養を持ち、英語はペラペラで、しかも毒舌……「賢すぎて利害、打算が先に立つ」と池田勇人の秘書・伊藤昌哉が評した宮澤の独特のキャラクターは、同時代の議員のあいだでも好き嫌いが明確に分かれた。

「'41年、大人気女優だった李香蘭が、東京・有楽町の日本劇場でショーを開催したところ、日比谷周辺に10万人が押し寄せ、混乱を招いたことがあります(日劇七回り半事件)。

新聞などは群衆を批判するのですが、東大の試験で『この事件について論ぜよ』という問題が出ると、宮澤さんは『自由を求める大衆の心理を如実に示す実に痛快な出来事である』と書いた。これぞ宮澤喜一です。自由と寛容をなにより大事にする。

後年もしばしば、政治的に対立する社会党について『もしなかったらわざわざ作らなきゃならないほど大事な役割を果たす政党だ』と言っていました」

「占領下日本の経済顧問的な役割を務めたジョゼフ・ドッジが日本に過度な緊縮財政を押し付けるのを阻止したり、サンフランシスコ講和会議にも参加したりしている。軽武装・経済重視という戦後日本の保守本流の体制をつくるうえで、宮澤さんは重要な役割を果たしたといえます」

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