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世界自然遺産白神山地」のシンボルとして「マザーツリー」の名で親しまれた青森県のブナの巨木は、6年前の台風で幹から折れ、腐敗を防ぐ薬剤を塗るなどの対応がとられていましたが、管理する森林管理署は完全に枯れたと発表しました。

「マザーツリー」は、青森県西目屋村にある樹齢が推定400年、高さ30メートルほどあったブナの巨木です。

世界自然遺産に登録されている「白神山地」のシンボルとして、多くの人から親しまれてきましたが、6年前の台風で幹から完全に折れたことから管理する津軽森林管理署は折れた幹の断面に腐敗を防ぐ薬剤を塗るなどの対応をとってきました。

森林管理署によりますと、その後は毎年、根を張った部分の枝に葉がつくなどしていましたが、24日確認したところ新たな芽吹きが見られず樹木医が完全に枯れたと診断したということです。

幹が折れて大きな負荷がかかり木が弱っていたと考えられるということです。

森林管理署は「自然の推移を見守りたい」と伐採はしないということですが、倒木のおそれがあることから木につながる遊歩道は通行止めを続けるとしています。

西目屋村の桑田豊昭村長は「人間でいえば天寿を全うしご苦労様という思いです」と話していました。

白神山地ガイド会」の渡邊禎仁代表は「残念ですが、自然の中で命が巡っているのでしかたない。今までシンボルとして観光客を呼び寄せてくれたので今は安らかに休んでほしい」と話していました。

日本航空では今月に入って旅客機が誘導路の停止線を大幅に越えたり、旅客機どうしの翼が接触したりするなどトラブルが相次いでいます。これを受けて国土交通省は27日鳥取三津子社長を呼び、厳重に注意しました。

日本航空をめぐっては、今月10日に福岡空港で旅客機が滑走路手前にある誘導路の停止線を大幅に越えたほか、今月23日には羽田空港の駐機場で隣り合って移動していた旅客機どうしの翼が接触しました。

さらに、先月には、旅客機の機長がアメリカに到着したあと、滞在していたホテルで酒に酔って騒ぎ、現地の警察から口頭注意を受け、この機長が乗る予定だった羽田行きの便が欠航するなど、トラブルが相次いでいます。

こうした事態を受け、国土交通省は27日、日本航空鳥取三津子社長を呼び、平岡成哲航空局長が厳重に注意しました。

平岡局長は「安全管理システムが現場を含めた社内全体に対して有効に機能しているとは言えない。経営トップが率先して航空安全に対する意識の再徹底を図り、高い緊張感を持ってさらなる安全性向上に取り組むよう厳重に注意する」などと述べて文書を手渡しました。

これに対し、鳥取社長は「強く責任を感じている。私が責任を持ってリーダーシップを発揮し再発防止策に取り組んでまいりたい」と話しました。

そのうえで、国土交通省日本航空に対し、来月11日までに再発防止策をまとめ報告するよう求めました。

日本航空 鳥取社長「最大の問題は連続して発生」
日本航空鳥取社長は厳重注意の文書を手渡されたあと、取材に応じ「お客様や関係の皆様に多大なご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げる。このような事態が発生していることを社長として強く責任を感じている」と陳謝しました。

そのうえで「一つ一つについては再発防止策を立てているところだが、最も大きな問題は、類似事例にもかかわらず、連続して発生していることにある。これまで考えていたこと以外に要因が潜んでいることも考えられるので、しっかりと分析したうえで対策をとっていきたい。新型コロナの感染拡大を経てこれまでどおりの忙しさが戻ってきたこともあり、人材不足というのももしかしたら要因の中にあるかもしれない」などと述べました。

15年ぶりに新人どうしの争いとなった静岡県知事選挙は、立憲民主党と国民民主党が推薦した元浜松市長の鈴木康友氏(66)が自民党が推薦した元副知事らを抑え、初めての当選を果たしました。

静岡県知事選挙の開票結果です。

鈴木康友(無所属・新)当選 72万8500票

▼大村慎一(無所属・新)65万1013票

▼森大介(共産・新)10万7979票

▼濱中都己(無所属・新)2万4315票

▼村上猛(無所属・新)1万5106票

▼横山正文(諸派・新)9263票

立憲民主党と国民民主党が推薦した元浜松市長の鈴木氏が、自民党が推薦した元副知事の大村氏らを抑え、初めての当選を果たしました。

選挙戦で鈴木氏は、市長時代の実績や経験をアピールするとともに、静岡県が県内での着工を認めていないリニア中央新幹線の推進や、企業誘致やスタートアップ企業の育成などを通じた地域経済の活性化などを訴えました。

以下に開票状況グラフが表示されない環境の場合はこちらからご覧下さい

鈴木氏「オール静岡で幸福度日本一の静岡県を」
鈴木氏は「これまで25年の政治・行政の現場で培った経験、知見、人脈など全部を注ぎ込んで県政の立て直しとさらなる発展に全力を尽くしていきたい。選挙は終わったので、全ての県民とともにオール静岡で幸福度日本一の静岡県を作るため全力を尽くしていきたい」と述べました。

立民 大串選対委員長「国政上にも大きなインパクト」
立憲民主党の大串選挙対策委員長は党本部で記者団に対し「自民党が裏金問題で自浄作用を全く発揮することができず、政治不信を深めている中、自民党が推薦する候補に対し、野党が推薦する候補が競り勝ったのは国政上にも大変大きなインパクトを持つ結果だ。野党に対して『しっかりしてくれ』という声のあらわれだと受け止めている。次の衆議院議員選挙に向けて受け皿となれるように頑張っていく」と述べました。

落選した大村氏「力及ばず心よりおわび」
落選した大村氏は「この選挙結果についてはすべてはわたしの不徳の致すところであり、力が及ばなかったことを心よりおわびする。静岡県が豊かな県として発展していくことを心から祈っている」と述べました。

自民 小渕選対委員長「県民の審判 しんしに受け止め」
自民党の小渕選挙対策委員長は「推薦した大村候補は懸命に施策を訴えたが激戦の中あと一歩及ばなかった。選挙で示された県民の審判をしんしに受け止めるとともに、県民本位の立場にたって今後も静岡県政の発展に力を尽くしたい」というコメントを発表しました。

確定投票率 52.47%
静岡県選挙管理委員会によりますと、静岡県知事選挙の確定投票率は、52.47%で、前回・3年前の選挙に比べて0.46ポイント低くなりました。
新知事の課題 「リニア中央新幹線」は
新しい静岡県知事が取り組むことになる課題の1つがJR東海が建設を進める「リニア中央新幹線」への対応です。

「リニア」は次世代交通の大動脈として現在、品川ー名古屋間で工事が進んでいて、そのルートは東京、神奈川、山梨、静岡、長野、岐阜、愛知の7つの都県を通り、9割近くがトンネル区間となる計画です。

このうち静岡県では川勝前知事がトンネル工事により県内を流れる「大井川」などの水資源や南アルプスの生態系への悪影響が懸念されるなどとして着工を認めず、工事を始められない状況が続いています。

このため、JR東海はことし3月、目指してきた2027年の開業を断念する方針を明らかにしていて、静岡での工事には10年程度かかることから仮に今すぐ着工できても開業は2034年以降になる見通しです。

JR東海の丹羽俊介社長は5月16日に行った記者会見で「新しい静岡県知事が就任した際には私の方から伺ってできるだけ早くお会いしたい。

双方向のコミュニケーションを大切にしながら真摯に取り組む姿勢を直接お伝えしたい」と述べ、速やかに新知事と面会し着工に理解を求めたいという考えを示しています。

静岡県内の水資源や環境保全をめぐっては国土交通省有識者会議もすでにJR東海がとるべき対策をまとめていて、今回のトップ交代が事態の打開につながるかどうかに注目が集まっています。

15年ぶりに新人どうしの争いとなった静岡県知事選挙で初当選を果たした、元浜松市長の鈴木康友氏が、27日朝、取材に応じ、「県政全体の現状を把握し、訴えてきた産業政策などの取り組みをどう広げるか、早急に議論していきたい」と意気込みを述べました。

当選から一夜明け、鈴木氏は午前9時半ごろに浜松市の事務所を訪れ、報道陣の取材に応じました。

この中で鈴木氏は「家に帰ったのが午前3時すぎでほとんど寝ていないので、まだ選挙の延長線上にいる。緊張感と喜びが入り乱れている」と心境を語りました。

そして、4期16年にわたって市長を務めた浜松市など、県西部の得票数が多かったことについて、「西部中心の県政になるのではないかという漠然とした不安があると思うが、いちばん気配りしていかなければいけないのは、小さな自治体の集合体である東部だ。仕事を通じて信頼していただけるよう努力していく」と述べました。

そのうえで、今後の県政運営については、「県政全体の現状を把握し、訴えてきた産業政策などの取り組みをどう広げるか、早急に議論していきたい」と意気込みを述べました。

また、県が、県内での着工を認めてない、リニア中央新幹線の問題については、「基本的には推進していかなければならないと思っているが、川勝前知事が提示した水の問題やアルプスの環境問題など、一つ一つの課題に現実的な解決策を見つけていくことが、結果的に推進につながっていく」と話しました。

岸田首相「党としても選挙結果を分析し国政にいかしていきたい」
岸田総理大臣は、総理大臣官邸で記者団に対し「知事選挙は、その地域固有の課題や争点、さらにはこれまでの政治における経緯を中心に県民が判断するものだが、党としても今回の選挙の結果をしっかり分析し、政治改革をはじめ、国政を前に進めていく際にいかしていきたい」と述べました。

また、今の国会の会期末に衆議院を解散する考えがあるか問われ「従来、申し上げているとおり、今は政治改革など、先送りできない課題に専念し、結果を出すことに全力を挙げている。それ以外のことは考えていない」と述べました。

官房長官政権運営にいかしたい」
官房長官は午前の記者会見で、結果についてのコメントは控えるとした上で、「民主主義の根幹である選挙は国民の意見を聞く貴重な機会であり、政府としても選挙を通じた国民の意見にしっかり耳を傾け、政権運営にいかしていきたい」と述べました。

その上で、今後のリニア中央新幹線の開業に向けた政府の対応を問われ、「国土交通省で、JR東海に早期開業に向けた努力を促すとともに、静岡県をはじめとする関係自治体との一層の対話を促すなど、品川と名古屋間の早期開業への環境整備を進めていきたい」と述べました。

立民 泉代表「自民党政治の不信が相当高まった結果」
立憲民主党の泉代表は、27日午後、NHKの取材に対し「非常に大きな勝利だ。静岡県内では、自民党の国会議員の離党や辞職があり、自民党政治に対する不信が相当高まった結果ではないか」と述べました。そのうえで「国民は自民党の政治改革の甘さをわかっており、怒りがたまっている。企業・団体献金政治資金パーティーの廃止など抜本的な改革に取り組むのかどうか、今の国会でしっかり勝負をつけたい」と述べました。

立民 岡田幹事長「終わってみれば当然の結果」
立憲民主党の岡田幹事長は27日午前、大阪市で記者団に対し、「鈴木氏は優勢が伝えられ、実績がある人なので、終わってみれば当然の結果だ。今まで浜松市長として果たしてきた役割を、県全体に広げてもらいたい」と述べました。

また、次の衆議院選挙を含む今後の選挙に向けた党の対応について、「真摯(しんし)にしっかり党内で議論していくということだ。自民党もいろいろとやってくるので、懸命に乗り越えていくことも大事だ。理屈だけでは済まない部分がある」と述べました。

共産 小池書記局長「自民推薦候補者が敗れたことは大きな意義」
共産党の小池書記局長は記者会見で「リニア中央新幹線の建設と浜岡原子力発電所の再稼働に『ノーだ』と主張したのは共産党公認の候補者だけで、論戦をリードする大きな役割を果たした。残念ながら当選には至らなかったが、自民党推薦の候補者が敗れたことは非常に大きな意義がある」と述べました。

「トロッコ電車」の愛称で知られる富山県黒部峡谷鉄道能登半島地震で被災した橋の復旧工事に想定より時間がかかることがわかったとして、ことし秋に延期していた今シーズンの全線開通を断念すると発表しました。

黒部川上流を縫うように走る黒部峡谷鉄道富山県の観光の呼び物です。

例年、雪がとける4月から一部区間で運行を始めていますが、能登半島地震で橋の1つ「鐘釣橋」が落石の被害を受けたため、全線開通を5月上旬から10月1日ごろに延期していました。

これについて黒部峡谷鉄道と親会社の関西電力は27日、富山県黒部市で記者会見を開き、雪どけ後の調査で「鐘釣橋」の上部の斜面にある岩を取り除く必要があり、復旧工事に想定より時間がかかることが分かったとして、今シーズンの全線開通を断念すると発表しました。

来シーズンについては工事の進捗(しんちょく)を踏まえて公表するとしています。

宇奈月駅と途中の猫又駅の間は通常どおり運行しています。

黒部峡谷鉄道の青島郁男総務部長は「全線開通が大幅に遅れ多大なご不便をおかけすることになり誠に申し訳ない。安全安心な運行ができるよう全力を挙げて取り組みたい」と話しています。

これに伴って、黒部峡谷鉄道の終点と黒部ダムを結ぶ関西電力の工事用路線「黒部宇奈月キャニオンルート」は、富山県の新たな観光ルートとして鉄道の全線開通に合わせて観光向けに一般開放される予定でしたが、県は開放を延期すると発表しました。

キャニオンルートは当初は来月30日に開放予定でしたが、能登半島地震による延期はこれで2回目です。

 この歌を歌うたびに私は二つの故郷を思います。私は1943年、旧満州ハルビンに生まれ、戦後は、母の実家がある京都で過ごしました。私の曽祖父が滋賀県守山市出身で、そこから京都に出て、呉服屋を営みました。私は「さすらいの人」として生まれたと思ってきたのですが、父は「お前には立派な故郷がある。琵琶湖を誇りに思いなさい。故郷のないものとして生きるな」と言っていました。

 父は周航の歌が大好きでした。私がこの歌を最初に聞いたのも父からです。父はロシア民謡を歌うことが多かったのですが、京都に住んでいた当時、鴨川のほとりを歩きながら周航の歌をよく歌っていました。のちに夫になる藤本敏夫も歌っていました。父と藤本の共通の歌というのも不思議な縁です。

 学生時代、私の周りにいた京都の学生が周航の歌を歌っていました。カラオケもない時代、飲み屋でお互いに歌って聞かせるような、みんなに愛された歌です。のちに歌手として歌うことになるとは思ってもいなかったです。

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