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イスラエルのネタニヤフ首相は24日、米議会の上下両院合同会議で演説し、パレスチナ自治区ガザでの軍事作戦に対する批判や抗議を一蹴し、米国の兵器供給をはじめとするイスラエル支援強化を訴えた。

「米軍事支援の迅速承認はガザの戦闘終結を劇的に早める可能性があり、中東における戦争拡大の阻止につながる」と主張した。

演説はイスラエル軍のガザ攻撃に批判的な米民主党議員数十人が欠席。連邦議会議事堂周辺ではネタニヤフ氏の演説に合わせ、数千人の親パレスチナ派が抗議活動を行った。

ネタニヤフ氏は、反イスラエル抗議の参加者はイスラム組織ハマスの味方に立っており「恥ずべき」と批判。根拠を示さずに、議会周辺の反イスラエル・デモはイランが資金面の後ろ盾になっていると述べた。

ガザで飢餓が発生しているという報道については、ハマスを非難し、イスラエルはガザの民間人を守っていると主張した。また、ガザで拘束されている人質の解放に向け「集中的な取り組みを積極的に行っている」とし、「この取り組みが成功すると確信している」と指摘。「米国とイスラエルは団結しなければならない」と強調した。

ハマスによる昨年10月のイスラエル奇襲で拘束した人質250人のうち120人前後が拘束されたままとなっている。

<ガザ非武装化・中東安保同盟視野>

ネタニヤフ氏は戦争終結後のガザについて、イスラエルの破壊を求めないパレスチナ人が主導する「非武装化・非過激化」した姿を描いていると説明。当面の間はイスラエルがガザの治安を全面的に管理する必要があるとの認識も示した。

また、イスラエルアラブ諸国の間で中東の安全保障同盟を構築する将来像についても語った。

ネタニヤフ氏はバイデン政権とトランプ前政権のイスラエル支援に謝意を表明。

ネタニヤフ氏の上下両院合同会議での演説は4回目で、チャーチル元英首相の3回を上回り外国の首脳として過去最多となった。

議会周辺では、2021年1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件以降で最も厳重な警備態勢が敷かれた。

ハマスの幹部サミ・アブ・ズーリ氏はロイターに、ネタニヤフ氏の演説はうそばかりで停戦合意を望んでいないことを示したと話した。

バイデン氏とハリス副大統領は25日にネタニヤフ氏と会談し、停戦や人質解放の交渉を進展させるよう迫る見通し。26日にはフロリダ州でネタニヤフ氏とトランプ氏が会談する。

ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルのネタニヤフ首相は24日、アメリカ議会で演説し「アメリカの迅速な軍事支援がガザ地区での戦闘終結を劇的に早める」としてイスラム組織ハマスの壊滅などに向けてアメリカからの軍事支援の強化を訴えました。

イスラム組織ハマスとの一連の衝突が始まって以降、初めてアメリカを訪問しているイスラエルのネタニヤフ首相は24日、アメリカ議会の上下両院の合同会議で演説を行いました。

このなかで、ネタニヤフ首相はハマスが降伏すればあすにでも戦いは終わるが、そうでなければイスラエルは、ハマスの軍事力と統治を壊滅させ、すべての人質を取り戻すまで戦う」と述べてハマスの壊滅と人質全員の解放を実現するまで戦闘を続ける考えを改めて強調しました。

そしてアメリカの迅速な軍事支援がガザ地区での戦闘終結を劇的に早め、中東における紛争の拡大を防ぐ」と述べた上で「われわれに迅速に道具を与えればより早く仕事を終わらせる」という第2次世界大戦中にアメリカに武器の供与を求めたイギリスのチャーチル元首相のことばを引用し、アメリカからの軍事支援の強化を訴えました。

またガザ地区での戦闘終了後の統治体制についても触れ「再び入植をするつもりはないが当面の間はイスラエルが治安の管理をする必要がある」としたうえで、将来的にはパレスチナ人による文民統治が望ましいとの考えを示しました。

ガザ地区の保健当局は24日、これまでの死者が3万9145人にのぼったと発表し、停戦に向けた交渉が進展する兆しが見えない中、住民の犠牲が増え続けています。

議会では大きな拍手 一方でブーイングも

ネタニヤフ首相は、議会に大きな拍手で迎え入れられ、演説中には何度もスタンディングオベーションを受けていました。

ただ、民主党の一部の議員は、拍手を送ることはなく、ネタニヤフ首相が、アメリカ国内での抗議デモを批判した時には、ブーイングも起きていました。

民主党の議会上院トップのシューマー院内総務は、ユダヤ系でイスラエルを支持する一方、ネタニヤフ首相には批判的な発言もしていて、演説中には拍手を送らない場面がありました。

また、パレスチナ出身の民主党のタリブ議員は、「戦争犯罪者」などと書かれたメッセージを掲げ、演説を聴いていました。

CNNテレビは民主党の重鎮、ペロシ元下院議長をはじめ、50人近くの民主党議員が演説に参加しない予定だと伝えていました。

また、上院議長を兼務するハリス副大統領も、演説の日程が決まる前に予定が入っていたとして、欠席しました。

訪米 ネタニヤフ首相のねらいは

ネタニヤフ首相は今回の訪米で、バイデン大統領との会談に加えて4度目となるアメリカ議会での演説を行い、これはイギリスのチャーチル元首相を上回り、最多の回数になると伝えられています。

ネタニヤフ首相はイスラエルへの軍事支援を続けるバイデン政権が、ガザ地区での住民の犠牲への懸念から一部の大型の爆弾について輸送を停止したことを強く批判してきましたが、今回の演説ではこれまでのアメリカからの支援に謝意を示すと見られています。

そのうえで、イスラム組織ハマスに加えレバノンイスラムシーア派組織ヒズボラや、イエメンの反政府勢力フーシ派などイランの支援を受ける武装勢力との戦いを続けていることを強調し、今後もアメリカからの超党派による支援を求めていく考えです。

一方で今月行われた世論調査で、ネタニヤフ首相について44%が「いますぐ辞任すべき」、28%が「軍事作戦終了後に辞任すべき」と回答するなど、国民の7割あまりが首相の辞任を求めているという結果も出るなど、イスラエル国内で強い批判にさらされています。

そのため、アメリカ訪問を通して国内向けに指導力をアピールする狙いもあるとみられます。

イスラエルメディア「タイムズ・オブ・イスラエル」の記者でネタニヤフ首相を長年取材してきたタル・シュナイダーさんは「国内で支持を得られていないネタニヤフ首相の主な目標は国内からの支持を再び得ることだと思うが、世論の雰囲気を変えることができるとは思わない」と指摘しています。

バイデン大統領が大統領選挙で選挙戦から撤退する考えを表明したことについてネタニヤフ首相は「バイデン大統領がこの戦争の間にイスラエルのために行った支援に感謝する」としたうえで「誰が次の大統領として選ばれようと、イスラエルは中東におけるアメリカの強固な同盟国だと伝えたい」としていて、軍事支援の継続をアメリカに求めるものとみられます。

アメリカ側のねらいは

アメリカ議会のジョンソン下院議長など上下両院の与野党の指導部は、ネタニヤフ首相を招待することでイスラエルへの連帯を強く打ちだしたい考えです。

ただ、一部の民主党の議員などは反対し、ネタニヤフ首相の上下両院の合同会議での演説への参加を見送ると表明している人もいて、一枚岩となってはいません。

また、国内外の世論がイスラエル軍ガザ地区への攻撃に反発を強める中、バイデン政権としては、ネタニヤフ首相が首都ワシントンを訪れる機会をとらえ、停戦と人質解放に向けた交渉のこう着状態を打開するきっかけにしたいと考えているとみられます。

バイデン大統領とネタニヤフ首相は、会談を行う見通しで、対面での会談が実現すれば、去年10月にバイデン大統領が連帯を示すためイスラエルを訪問して以来、9か月ぶりとなります。

バイデン大統領とネタニヤフ首相の間にはガザ地区への攻撃のあり方などをめぐり隙間風が吹いているとも伝えられていますが、会談を通じて、交渉を前に進め、合意の実現につなげたい考えです。

しかし、バイデン大統領がネタニヤフ首相の訪米直前に秋の大統領選挙からの撤退を表明したことで、バイデン大統領の影響力が低下する可能性が指摘されています。

バイデン政権の関係者は交渉に支障はないと主張していますが、ただでさえ停滞する交渉の進展がさらに難しくなる可能性もあります。

本日、下院議場で行われたベンヤミン・ネタニヤフ首相の演説は、米国議会に招待され演説する栄誉を与えられた外国要人の中で、これまでで最悪の演説だった。

イスラエルを愛する私たちの多くは、今日、10月7日のハマスのテロ攻撃と誘拐事件で家族が苦しんでいるイスラエル国民の話を聞くことに時間を費やしました。

これらの家族は人質を帰国させる停戦協定を求めており、私たちは首相がその目標達成に時間を費やしてくれることを期待している。

エジプト、カタール、米国の仲介によるパレスチナ自治区ガザでの停戦および人質解放に向けた協議に参加するイスラエル側の代表団が来週出発する。イスラエル当局者が24日に明らかにした。

イスラエルのネタニヤフ首相とバイデン米大統領が25日にワシントンで会談し合意に向けた方法について協議するため、代表団の出発を遅らせたという。

イスラエル軍は24日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスの東の町を攻撃し、住民によると民家が破壊され、数千人が避難を余儀なくされた。イスラエルのネタニヤフ首相は数時間後に米議会で演説した。

ガザの救急サービスによると、ハンユニスの東に位置するバニスヘイラで自宅に閉じ込められた住民から救助要請があったものの、町に到達できなかったという。

医療関係者はその後、バニスヘイラへの空爆で2人が死亡したと述べた。イスラム組織ハマスの軍事部門はバニスヘイラで戦闘員がイスラエル軍輸送車に対し爆弾を爆発させたと明らかにした。

イスラエル軍は同国に向けて戦闘員がロケット弾を発射するなどしている地域で作戦を実施したと説明した。

住民は「人道地区」に避難するよう命じられたが、同地区はもはや安全ではないと語った。

イスラエル軍はガザ中部や北部でも空爆を実施し、南部ラファでは戦闘員と近接戦闘を展開した。保健当局によると、中部ブレイジ難民キャンプへの空爆では9人が死亡した。

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・289日目②)

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・290日目①)