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市場は、FRBが今後12か月で政策金利を3.25%から3.5%に引き下げると予想するのは積極的すぎる、と
@elerianm
https://trib.al/jIppPcG
@opinion経由で述べている。

今週発表された米インフレ指標は、生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)の両方がはっきりとした2つの形で市場を安心させる結果となった。高いインフレ率との戦いで前進が続いていることを確認するとともに、米連邦準備制度理事会FRB)の責務の焦点がインフレから雇用にシフトしつつあることを裏付けたのだ。これにより9月の利下げの扉は大きく開かれたが、市場が想定しているターミナルレート(金利の最終到達点)を支持するものではなく、実際、市場の見立ては0.5ポイントほど低過ぎる。

  13日に発表されたPPIは、総合指数も、変動の激しい食品とエネルギーのカテゴリーを除いたコア指数でも、コンセンサス予想より弱めの数字だった。この朗報は、株式市場の大幅高と国債利回りの著しい低下を引き起こした。こうした市場の反応は、14日発表のCPIがコンセンサス予想とほぼ一致したことでさらに正当化された。7月のCPI総合指数は前年同月比2.9%上昇と、2021年以来初めて2%台に減速した。

  これらのインフレ指標から、米金融当局が9月に0.25ベーシスポイントの利下げに踏み切るのはほぼ確実だ(0.5ポイント利下げもあり得ないわけではない)。一見したところ、今後12カ月で合計2ポイントの利下げが実施されフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が3.25-3.5%になるとの市場の見方を裏付けている。

  こうした期待が続くには、今週のデータは2つの重要な面から補強される必要がある。第一に、来週のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのパウエルFRB議長の発言が、市場のこうした見方をサポートし包括的なものである必要がある。景気を刺激も抑制もしない中立金利とそこに到達する道筋、そしてFRBが「持続可能な2%」のインフレ目標をどう厳密に追求していくかについて議長が見解を示すことが求められる。第二に、十分に予告された米利下げサイクルが9月中旬に開始され、市場の予想と一致することだ。

  こうした支えがなければ、8月最初の3営業日に経験したような市場混乱が再発しかねない。経済が弱含む中では、こうした保証は、安定的で十分に機能する市場を維持する上で不可欠であり、相場の波乱による悪影響を経済に波及しないようにする上で極めて重要になる。また、多くのアナリストがリセッション(景気後退)リスクと、それに関連する米金融政策の動きに関する予想を最近見直していることから、市場価格の秩序ある調整にも役立つだろう。

  インフレ懸念が落ち着く一方で、FRBのもう一つの責務である最大限の雇用については不透明感が増している。筆者は米経済のソフトランディング(軟着陸)の確率を50%と見積もっているが、リセッションというレフトテールの確率は35%と無視できないほどだ(残りの15%は、好都合な供給ショックにより景気は拡大するが過熱しないというライトテールだ)。

  景気後退リスクのシナリオは、イスラム組織ハマスイスラエル、ロシアとウクライナの対立の激化といった国外要因のほか、国内では米金融当局の対応が後手後手になることによる影響を受けやすい。こうしたリスクは、米国の消費を支えている堅調な労働所得を損なう。

  こうした35%-50%-15%の確率分布と、筆者の推定する長期の中立金利、そして均衡インフレ率が2.5%程度になる可能性を合わせて考えると、市場が示唆する2ポイントの利下げ路線は前のめりが過ぎるかもしれない。可能性が最も高いマクロ経済シナリオがソフトランディングからリセッションにシフトする場合、今後12カ月間の米利下げ幅を1.5ポイントとする筆者の予測は変わるだろう。しかし、たとえ米金融当局の行動に対する現在の市場予測が誤っていることを意味するとしても、そうした結果を避けられれば喜ぶ人がほとんどだろう。

(モハメド・エラリアン氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

原題:Market May Be Too Aggressive on Fed Rate Cuts: Mohamed El-Erian(抜粋)<

今朝は、経済政策の焦点がインフレとの戦いから景気後退リスクの最小化へと移る中、米国の小売売上高と失業保険申請件数に多くの注目が集まっています。
小売売上高は前月比1.0%増となり、市場予想の0.4%を大きく上回った。構成比では、自動車・部品が3.6%増と最も大きく伸びた。
失業保険申請件数は予想の23万5000件を下回る22万7000件に減少した。
これらの数字を合わせると、ノイズはあるものの-- --景気後退のリスク (私は 35 %)としています) と限界的に拮抗しています。

アメリカの7月の小売業の売上高は、前の月と比べて1%の増加となり、0.4%程度の増加を見込んでいた市場予想を大きく上回りました。

アメリカでは高い金利水準が続く中、消費の減速が指摘されてきましたが、今回の統計からは消費の堅調さが示された形になりました。

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