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南アフリカケープタウンで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相中央銀行総裁会議は27日、閉幕した。共同声明の採択に至らず、議長国が保護主義への対抗姿勢を改めて示した「議長総括」を発表するにとどまった。数カ国の代表が会合を欠席したほか、気候変動対策資金などの問題で意見に大きな隔たりが残ったためだ。

議長総括は、世界貿易機関WTO)を中心としたルールに基づく貿易体制に対する支持を表明。参加国が「保護主義に抵抗する決意を改めて表明した」としたほか、「ルールに基づいた、差別のない、公正で開かれた、包括的・公平・持続可能で透明な多国間貿易システムを支持した」と述べている。このうちのいくつかの文言にはトランプ米政権が強く反対を表明している。

世界経済については、各国・地域で成長パターンに違いが見られるとした上で、進展にばらつきはあるものの、適切な金融政策と供給面での衝撃の緩和によりインフレは沈静化しているとの見解を示した。

南アフリカはG20を、気候変動対策強化に向けて先進国に圧力をかけ、貧困国のグリーンエネルギー移行にさらに資金を提供するなどの目的に向けたプラットフォームにしたいと望んでいた。

しかし、米国や中国、インド、日本など主要国の財務相の欠席や、地政学的緊張を背景にした米・英などによる対外援助の削減が影を落とした。

南アフリカのゴドングワーナ財務相は、共同声明を採択できなかったことについて「満足していない」と語り、「特定の国の名前を挙げるつもりはないが、気候問題はここにきて困難な課題になりつつある」と失望感を表明した。

日銀の植田和男総裁は会合後、記者団に対し「地政学的緊張やサプライチェーンの混乱などの下振れリスクが顕在化すれば、持続可能で均衡のとれた世界経済成長を達成するというG20の目標が阻害される可能性がある。これがG20の幅広い見解だ」と語った。

南アフリカで開かれていた、G20=主要20か国の財務相中央銀行総裁会議は、日本時間の27日夜、閉幕しました。
アメリカのトランプ大統領が新たな関税政策を打ち出す中、各国からは、保護主義の台頭などが経済成長を妨げるという見方が相次いで示されたものの、議論の成果となる共同声明の採択には至らず、G20の結束に課題を残しました。

日本時間の27日夜まで2日間の日程で行われた、G20財務相中央銀行総裁会議では、アメリカのトランプ大統領が新たな関税政策を打ち出す中、各国からは世界経済について、保護主義の台頭やサプライチェーンの分断などが経済成長を妨げるという見方が相次いで示されました。

また、巨大IT企業への適切な課税などに向けて、日本が旗振り役となってきた国際課税のルールづくりについては、トランプ大統領が枠組みからの脱退を示唆する中、日本からはこれまでの合意形成の流れを維持する重要性を指摘しました。

このほか、気候変動への対応や、途上国の債務問題についても議論が交わされましたが、議論の成果となる共同声明の採択には至らず、G20の結束に課題を残しました。

植田総裁「不確実なところが非常に大きい」

閉幕後の記者会見で、日銀の植田総裁は「関税政策を含めてアメリカがどういう政策を全体として打ち出してくるか、それに対してほかの国がどういう対応をとるか、まだ不確実なところが非常に大きい、多いという認識を持っている。トランプ政権であればほかの重要な政策もあり、少しずつ新しい展開がある中で、総合的に考えて世界経済にどういう影響があるか、マーケットにどういう影響があるかを考え、日本の金融政策の判断につなげる姿勢だ」と述べました。

斎藤財務副大臣は「国際課税の議論では、引き続き、政治的モメンタム(=勢い)を維持することの重要性を指摘した。日本として、G20の連携の重要性を指摘し議論に積極的に参画することで、国際社会における日本への信頼感を高め、存在感を示すことができた」と述べました。

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