フィリピンのドゥテルテ前大統領、ICC初審理 オンライン出廷 https://t.co/9hp2qUVNTk https://t.co/9hp2qUVNTk
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比 ドゥテルテ前大統領にICCの公判前手続き オンラインで参加https://t.co/VF0igFiATq #nhk_news
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人道に対する犯罪に関わった疑いがあるとして逮捕されたフィリピンのドゥテルテ前大統領は14日、ICC=国際刑事裁判所で行われた公判前の手続きにオンラインで参加し、裁判官による本人確認などに応じました。
オランダ ハーグにあるICC=国際刑事裁判所は、フィリピンのドゥテルテ前大統領が2011年から7年余りの間、違法薬物をめぐり容疑者を殺害するなど強硬な取締りを主導し、人道に対する犯罪に関わった疑いがあるとして逮捕状を出し、12日にフィリピン当局から身柄の引き渡しを受けました。
ドゥテルテ氏は14日、ICCで行われた公判前の手続きにオンラインで参加しました。
手続きでは、裁判官から容疑の内容が告げられたほか、名前や生年月日などの確認が行われ、青いスーツを着たドゥテルテ氏は「私の名字はドゥテルテです」などと答えていました。
ICCによりますと、オンラインでの参加が許可されたのは、フィリピンからの移送が長時間に及んだことなどによるドゥテルテ氏の体調を考慮したものだとしています。
次回の手続きは9月23日に行われ、裁判官が検察や弁護側などの主張を聞いたうえで、十分な証拠があると判断すれば、公判が開かれることになります。
殺害された人たちの遺族 公判前手続きの様子を見守る
フィリピンの首都マニラでは、ドゥテルテ前大統領が主導した違法薬物の強硬な取締りで殺害された人たちの遺族が集まり、ICC=国際刑事裁判所の公判前手続きの様子を配信映像で見守りました。
ドゥテルテ前大統領の代理として出廷した弁護士がICCへの移送や逮捕を「単なる誘拐だ」などと非難し、健康上の問題で前大統領は審理に耐えられないと主張した様子が映されると、遺族の間からは怒りの声があがっていました。
ICCに被害を申し立てた1人で、2017年に当時18歳だった弟を殺害された女性は「ドゥテルテ氏が私たちに対して犯したすべての罪と向き合うのを、8年間待ち続けてきた。ICCが公正かつ徹底的な調査を行うことを期待している」と話していました。
また、夫を殺害された47歳の女性は「ドゥテルテ氏が有罪判決を受けて、二度とフィリピンに戻らないことを願っている」と声を強めていました。
ドゥテルテ前大統領と「麻薬戦争」強硬な取締り
ロドリゴ・ドゥテルテ前大統領は、1945年生まれの現在79歳。
大学で法律を学び、検察官としてのキャリアを積んだあと、1986年からは地元の南部ミンダナオ島の最大都市、ダバオ市で市長や副市長としておよそ30年にわたって市政に携わりました。
その後、2016年から2022年までの6年間、大統領を務めました。
ドゥテルテ前大統領が、ダバオ市長時代を含め最重要課題として取り組んできたのが、違法薬物の撲滅です。
容疑者の殺害もいとわない「麻薬戦争」と呼ばれる強硬な取締りを主導し、捜査の過程で殺害された人は政府が認めるだけでも6000人を超えています。
大統領在任中は過激な発言から「フィリピンのトランプ大統領」とも呼ばれ、人権の尊重を求めた当時の国連のパン・ギムン事務総長を激しくののしるなど、その言動はたびたび物議を醸しました。
また、ドゥテルテ政権下では、政権に批判的な大手テレビ局の放送免許が更新されなかったり、ジャーナリストが脱税や名誉毀損などで訴訟を起こされたりして、言論の自由への抑圧も強まりました。
こうした強権的な政治姿勢をめぐっては、国内外から批判の声があがる一方、違法薬物の取締りによって治安が改善したなどとして、支持基盤のミンダナオ島の住民や低所得層を中心に支持を集めていて、ことし5月に予定されている中間選挙では、再びダバオ市長選に立候補を届け出ていました。
ドゥテルテ前大統領は、2016年の就任直後から違法薬物の撲滅のためだとして、捜査官などによる容疑者の殺害をいとわない姿勢を示すなど強硬な取締りを主導しました。
これに対してICC=国際刑事裁判所が予備調査を開始し、反発したフィリピンは2019年、ICCを脱退します。
ICCはその後「国策のために、民間人に広範で組織的な攻撃が行われた」と判断し、2021年にはフィリピン側の協力がないまま正式な捜査が始まりました。
3年前の選挙に勝利し政権を引き継いだマルコス大統領も、当初、ICCの捜査に協力しないと明言していました。
ところが去年、マルコス大統領と前大統領の娘のサラ・ドゥテルテ副大統領との間で対立が表面化すると、議会が調査に乗り出します。
この中で、ドゥテルテ前大統領はICCに対し「ここに来て早く捜査を始めろ。この問題は何年もの間放置されている」などと挑発するような発言をしました。
これを受けて、翌日にはマルコス大統領が「本人が望むのならば、ICCの捜査を妨げない」と態度を一転。
大統領府は、ICCがICPO=国際刑事警察機構を通じて前大統領を国際手配すれば、協力する義務があると発表していました。
そして、今月11日、フィリピン当局は、ICPOを通じて通達されたICCの逮捕状に基づいて前大統領を逮捕し、身柄がICCに引き渡されました。
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