■
「絵画の演劇性」という論考に触発されて「音楽の演劇性」について考えているのですが、そもそも演劇学で、ドラマトゥルギーのいい理論書はないでしょ... ― いやー私もドラマトゥルギー研究とかは専門分野から遠いので全然思いつかないです… http://ask.fm/a/bk20cj22
この用語はアーヴィング・ゴッフマンによって、演劇の場から社会学へと初めて適用された。
後にゴッフマンがその影響を認めたケネス・バーク (Kenneth Burke) は、早くも1945年にはシェイクスピアからヒントを得てドラマ的方法 (dramatism) という概念を提出していた。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150117#1421490859
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150116#1421404902
■
2015-01-31(土)学びの夕べ:「自分で考えて答えを見つける体験を!」 http://www.kitashirakawa.jp/yama-no-gakko/?p=3967
2015-01-31(土)学びの夕べ:「自分で考えて答えを見つける体験を!」 | 京都 山の学校|新しい学びの場
講師:山崎和夫(京都大学名誉教授。湯川秀樹門下で京都大学基礎物理学研究所助手を経て、西ドイツ(当時)のマックス・プランク物理学研究所でハイゼンベルクとともに約10年間研究を共にされた)。
内容:「今日のお話は入試などにはお役に立ちません。本気で考えていては入試などではとても時間がなくて間に合いませんから。そこでは問題の正解が覚えた記憶から即座に判断する能力が求められているからです。入試でなくても、インターネットやスマホで知りたい答え(情報)は考えなくてもすぐに手に入る時勢です。しかしだからこそ敢えて私は自分で考えて疑問に対する正解を見出したときの、すばらしい喜びを味わってほしいのです。それは人生において、いつか教えられたことを覚えるだけの人にない、大きな成果に結びつくかも知れません。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150119#1421663681
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141230#1419935861
■
2015-02-21(土)古典の夕べ:「ギリシア文学の国際性、今むかし」 http://www.kitashirakawa.jp/yama-no-gakko/?p=3950
2015-02-21(土)古典の夕べ:「ギリシア文学の国際性、今むかし」 | 京都 山の学校|新しい学びの場
内容:「ギリシア文学はラテン文学を介してヨーロッパ文学の源泉となったし、今も世界の思想・芸術にインパクトを与え続けていることを思えば、その国際性ということは了解できよう。一方、古代においても、ギリシアは小さな島国ながら地中海に広く開かれ、異国の影響を存分に受け入れていた。エジプトの昔話や旧約聖書とギリシア文学との共通モチーフなどを紹介しながら、ギリシア文学の国際性について考えてみたい。」
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150105#1420454781
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141216#1418726944
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140603#1401792617
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20130125#1359123416
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20120826#1345988644
■
信仰義認によるアリストテレスの追放 Kusukawa, Transformation, ch. 2 #1 - オシテオサレテ
ルターの右腕フィリップ・メランヒトンが、いかにルター派の教えに適合するかたちで自然哲学を組み換えていったかを論じた基本的研究書である。
信仰義認論を唱えるルターは、この教えを既存の教会はのべつたえそこなっていると考えた。ここから従来の神学教育と、それと密接に結びついたその他の大学教育制度が強く批判される。
「スコラ哲学に反対する討論」では、善き行いにより義とされるという教えを攻撃し、この教えを支持する書物であるアリストテレスの倫理学書は「恩寵の最悪の敵」であると論じた。ルターにとって唯一の権威は聖書であるべきであった。ここから聖書を読むための言語の訓練には価値が置かれることになった。
ルターによれば、「トマスは多くの異端的なことを書き、アリストテレスの支配をつくりだし、神より来たる教えを破壊してきた」。
「アリストテレスの『自然学』のうちには自然世界についての本当の知識はなにひとつない。形而上学にしても霊魂に関する書物にしても同じ水準である。彼[メランヒトン]の知性をこのような狂気の泥沼に溺れさせておくべきではない」。
「愚かにも、よい行いによって義となり、自由となり、救われ、キリスト者となろうと考えるならば、すべてのものと一緒に信仰をも失ってしまうであろう」。 「ルター『キリスト者の自由』」 http://d.hatena.ne.jp/nikubeta/20111019/p1
しかしそうすると、信仰さえあれば何をしてもいいのか、という考えが当然出てきます。
というよりも信仰が真実であるならば、このような隣人に対する真実の愛が溢れ出るはずであるとされます。
信仰のみによる義認は、ルター神学の中軸をなす教理である。ルターは16世紀初頭当時のカトリック教会の腐敗を、行為義認(善行によって神は人を義とする)説に由来するものと考え、これに対して、人は善行ではなく信仰によってのみ義とされるとパウロ書簡によって説いた。ルターの贖宥状批判はこの説に基づいている。
ルターはデジデリウス・エラスムスの『自由意志論』に反駁する書『奴隷意志論』においては、信仰義認に対して、自由意志による善行から救いが得られるというカトリック教会の説を否定し、人は最初の人アダムの堕罪後、神に向かう自由意志をもたないため、そもそも善行を行うことが出来ないと説いた。
ルターの『奴隷意志論』の堕落し腐敗した人間が罪を犯すことしか出来ないという理解からすれば、真に善行といいうるのは、自分が神の救済を受けたいというようなレベルをすら超えて純粋な愛からなされうる行為のみである。そのような行為は、神の恩寵のうちにのみ可能であろう。そのとき善行は義認の原因ではなく結果としてのみ可能であり、「善行に拠る義認」という事態は存立し得ない。すなわちルターが著した「善きわざについて」において、信仰はその果実として善行を必ず産む、としている。
2017年は宗教改革開始から500周年。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150119#1421663658
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150119#1421663661
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150119#1421663663
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150118#1421578480
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150118#1421578485
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150105#1420454782
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140819#1408446629
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140205#1391597209
佐藤さんは、結論から言うとキリスト教の本質を救済宗教であることと断言しています。
佐藤さん:…イエス・キリストが救世主であることを受け入れることによって、我々一人一人が救われたと確信できる事がキリスト教の本質… (P.3)
■
法然、親鸞の師弟関係記述は「不適切」 浄土宗指摘、高校教科書調査へ - 産経WEST
文部科学省によると、平成26年度に使われている高校倫理の教科書は6社7冊。このうち6冊は、親鸞が師匠である法然の教えを「徹底」または「発展」させたと解説している。
こうした表現に対し、浄土宗の一部僧侶らが「法然は不徹底で教えが未完成と受け取れる」と批判。「高校生に先入観を植え付け、将来の信仰にも影響を与えかねない」として、宗派に対応を求めていた。
一方、親鸞を宗祖とする浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺)は「宗教の知識と意義については公平に教育する必要があるが、ただちに不適当な記述とは思わない」と指摘。
真宗大谷派(本山・東本願寺)も、親鸞が法然の教えを「自己に徹底させた」と解釈できる記述で「不適当とはいえない」とし、発行元が訂正する場合は「学界などの見識を踏まえて総合的に検討されるべきだ」と注文をつけた。
第一学習社は、25年以降一部の研究者から同様の指摘があったことを理由に、すでに文部科学省に訂正申請を行ったことを明らかにした。申請が認められれば27年度の教科書から記述は変わるという。
実教出版は「徹底という言葉は、法然に対する評価を意味しない。教えの価値をおとしめる意図は全くない」と主張する一方、「次回改訂時などに修正を検討する」と明言。山川出版社は「専門の研究者を交え、誤解を招かないよう改善したい」、数研出版は「浄土宗から話があれば対応を検討する」としている。
これに対し、東京書籍は「法然が未完成で不徹底であるとの価値認識は決してない」とした上で「思想の展開を捉えた表現の仕方であり、批判は当たらない」と反論。
同じ教科書で「ソクラテスの弟子プラトンは、師の思想を引きつぎつつ、その理想主義的な傾向をさらに徹底して考えた」と記述していることから「法然と親鸞の記述も同様の表現に当たる」と説明している。
浄土宗 - Wikipedia
浄土真宗 - Wikipedia
8月30日「聖道門と浄土門」:浄土宗
中国の道綽禅師という方は、仏教を聖道門(さとりの仏教)と浄土門(救いの仏教)の二つに分類され、その上で浄土門に帰するべきであると説かれました。
判りやすくいえば、聖道門=自力の教えであり、浄土門=他力の教えです。
「自分で修行して悟れない人はどうすれば良いのか。それが法然上人が浄土宗を開宗した理由です」
阿弥陀さまは、一人も漏らさず救済するために、四十八の願を立てられ、極楽浄土を構えられたのです。法然上人は、正しくそのことを私達にお伝えくださったのです。
親鸞聖人が「浄土真宗」(単に「真宗」)といわれていたのは、その師の法然(源空)上人からさずかった浄土の教えをさしていました。親鸞聖人自身、自分はひとりの弟子ももたない、といわれていたほどで、教団をつくる意志がありませんでしたから、浄土真宗が宗名となったのは、のちのことになります。
念仏の教えは時の権力の弾圧を受け、法然上人は土佐(実際は讃岐〔香川県〕)へ、親鸞聖人は越後(新潟県)へ流されました。のちに許されてから関東に移り、約二十年の間教化活動に励まれました。そこで、多くの人々とも語らいながら、念仏の信仰をいっそう深めていかれたのです。そして、六十二、三歳の頃、京都にもどられ、著述に専念し、九十歳で亡くなりました。それまで教えを受けた子孫や門弟たちの努力によって、聖人の念仏の教えは次第にひろまっていき、親鸞聖人は宗祖と仰がれるに至ったのです。
『白隠禅師法語全集〈第9冊〉遠羅天釜―上・中・下・続集』
P133
念仏と公案とどちらが優れているかという問いに答える書
P447
近代デジタルライブラリー - 遠羅天釜 : 附・夜船閑話
コマ番号 44
■
スノーデン氏はロシアの新聞コメルサントのインタビューで、「イスラエルは外国への移民に不満を感じており、この懸念から、イスラエル移民省の関係者を使って、諜報機関モサドに対して、外国への移民を止めるのを助けるよう要請させた」と語りました。
スノーデン氏はまた、「イスラエルの情報機関や特殊任務を行うイスラエル関係者は、この要請に応じ、イスラムの預言者ムハンマドを侮辱する風刺画を発表することで、西側諸国で作戦を開始し、ヨーロッパ在住のユダヤ教徒を嫌悪する雰囲気を作り出し、やむなく彼らがイスラエルで生活するように仕向けた」と述べました。
さらに、「このような計画により、イスラムの預言者を侮辱する風刺画が2005年にヨーロッパの雑誌に掲載されたが、この作戦は効果を発揮しなかった。シオニストがこの計画で失敗した後、シャルリエブドはテロ組織ISISの指導者バグダディを扱った風刺画を発表した。その結果、フランス・パリで複数のテロ事件が発生した」としました。
シオニスト政権のネタニヤフ首相は、11日日曜、パリのデモに参加し、すべてのユダヤ人に対し、「イスラエルへの移住を歓迎する」と語っていました。
■
ECB、完全な独立性もって政策決定=独首相 | Reuters
今週はECBが22日の理事会で国債買い入れ型の本格的な量的緩和実施を決定するとの観測が高まっているほか、25日にはギリシャで総選挙が実施される。
メルケル首相は今週は「運命の1週間になるか」との質問に対し、「ユーロ圏にとり運命の1週間になるとは考えていない。これまでも述べてきた通り、ユーロ圏危機は完全には収束していない」と述べた。
同首相はECBの理事会について、ECBは完全な独立性を持って決定を行うとの考えを示した。ギリシャについては、同国の有権者は責任ある選択を行うとの期待を示し、ギリシャをユーロ圏にとどめるためにあらゆる努力が行われていると述べた。
独首相がQEめぐり異例の発言、「経済改革に代わるべきでない」 | Reuters
メルケル首相はドイツ証券取引所の本社で経済界関係者に対し、「ECBの代表者全員にお願いしたいことがひとつだけある」とし、「ECBのいかなる行動も、財政面、および競争面で必要な取り組みが二の次で良いという印象を結果的に与えるようなことがあってはならない」と言明した。
さらに「ひとつの措置が他の措置に取って代わることが可能との考えに即座につながるかもしれない」としつつも、「そのようなことは決してあり得ない」と強調。「欧州の競争力向上に向けた圧力を堅持していく以外に、欧州を支援する方策はない」と語った。
メルケル首相の見解は、ECBがQEに踏み切れば、財政規律が緩みやすいユーロ圏諸国の改革意欲が削がれるとのドイツ国民の懸念を代弁したもの。
聴衆の中には、ドラギECB総裁に加え、QEに反対しているワイトマン独連銀総裁の姿もあった。
■
中国経済、今年はかなりの下振れ圧力に直面=首相 | Reuters
中国の李克強首相は、国内経済は今年、かなりの下振れ圧力に直面しているとの見解を示した。国営ラジオでの発言。
■
国際NGO・オックスファムは、スイスの金融機関の集めたデータなどを分析し、19日に報告書を発表しました。
報告書では、世界の人口を、富裕層、比較的豊かな層、その他の層の3つに分け、人口の1%に当たる富裕層の平均資産は1人当たり270万ドル(日本円でおよそ3億1600万円)で、人口の80%に当たるその他の層の平均資産は1人当たり3851ドル余り(45万円ほど)になると示しています。そして、富裕層が持つ資産の割合は、2009年は44%でしたが、去年は48%まで増え、富裕層がより多くの富を握る傾向が強まっているとしています。さらに、貧富の格差が一層拡大し、このままのペースが続けば、来年までに世界の人口の1%に当たる富裕層が世界にある資産の50%以上を手にすることになると指摘しています。
報告書では、去年10億ドル以上(1170億円以上)の資産を持つ大富豪は世界で1645人と過去最多になっていて、このうちおよそ30%はアメリカ人で、富の集中を裏付ける結果となっています。オックスファムは、21日から世界の首脳や経営者が集まってスイスで開催される「ダボス会議」を前に、世界で貧富の格差が広がるのを防ぐために速やかに対策を取るべきだと訴えています。
■
焦点:ダボス会議予測に「当たり外れ」、エリートも危機見抜けず | Reuters
今年も世界のビジネスと政界のエリートたちは、アルプス山脈を望むスイスのダボスで21─24日まで開かれる世界経済フォーラム(WEF)の年次総会に出席し、この1年がどうなるかを占う。しかし、歴史が示すところでは、ダボス会議の出席者の予測は多くの場合、間違いである可能性が高い。
新鮮な山の空気を吸うと、自信あふれたの意見表明が促されるのかもしれない。だが、ダボス会議における予測の正確さを振り返ってみると、ここ数年は当たりもあれば外れもありだ。
不発に終わった昨年の予測の中には、日本銀行の黒田東彦総裁による「(日本の)状況は完全に変わった」発言がある。1年後に日本経済は再び景気後退(リセッション)に逆戻りした。
また、ロシアによるクリミア併合やイスラム過激派組織「イスラム国」の台頭、原油価格の50ドル割れを予測した者は誰もいなかった。
ユーロ圏と銀行部門における双子の危機も、政策立案者や専門家が不意打ちを食らった例としてよく知られている。
2011年当時、フランスの財務相だったラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事はユーロ圏は「危機を脱した」と宣言し、金融市場に「欧州売り」をやめるよう求めた。その後欧州は恐ろしい一年となり、欧州に対する空売りの方が断然賢い戦術になった。
「悲観論の帝王」と呼ばれ、米国のサブプライム住宅ローン危機を予測した経済学者のノリエル・ルービニ氏が2012年にギリシャのユーロ圏からの年内離脱を予言した後に形勢は一気に逆転した。実際にはギリシャはユーロにとどまったのだ。ただ、造語の「グレグジット」をめぐる論議は今年のダボス会議で再び議題となる。
それでも最低の予測はといえば、やはり2008年の1月だろう。当時は米国のサブプライム危機が既に始まっていたが、ダボス会議の参加者たちは、わずか8カ月後に訪れるリーマン・ブラザーズの破たんを契機とする危機の到来に全く気付かなかったのだ。
安売り状態の米国の金融セクターは「投資機会そのもの」だというクウェート投資庁(KIA)のバデル・アルサード氏の発言は、当時の自信過剰なムードを簡潔に言い表している。
ハイテク業界では米マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)のビル・ゲイツ共同創業者が2004年、世界から2年以内にスパムメール(迷惑メール)を一掃すると約束したが、世界の30億人のインターネット利用者は依然としてその日が実現するのを待っている。
そうはいっても、ダボス会議は新興国の台頭や最近ではシェール石油・ガス主導による米国経済の不均衡是正といったメガトレンドを特定するのが得意だ。さらに会議は、水資源の利用やサイバーセキュリティーといった将来のグローバルな不安についても警告を発してきた。
ダボスが示してきた時代精神は、ビジネス界全体の観点から見ると良好な実績を残している。
プライスウォーターハウスクーパース(PWC)がダボス会議の場で毎年公表する最高経営責任者(CEO)を対象とした年次信頼感調査によると、CEOたちは2007年、2009年と過去3年の見通しに関してはかなり良い考えを持っていた。2008年と11年はさほどではなかったが。
もちろん、2500人の参加者の大半にとって、会議は確かな予測を言い当てるのではなく、知人と会ったり意見交換するための場だ。
ダボス会議に10年以上参加し続けているアクセンチュアのマネジングディレクター、マーク・スペルマン氏は「明らかに見過ごされることはある。しかし、会議は2015年がどうなるかという全体像を私に与えてくれるし、これほど濃密な時間の中で同じ量と質だけ人と交流できる場所は、地球上の他のどこにもない」と話している。
■
イスラム国が日本人2人の殺害警告、身代金2億ドル要求 | Reuters
この映像には、去年拘束された湯川遥菜さんとフリージャーナリストの後藤健二さんとみられる2人がオレンジ色の服を着せられて映っています。
映像の中で、男は「日本の総理大臣へ。日本はイスラム国から8500キロ以上も離れたところにあるが、イスラム国に対する十字軍に進んで参加した。われわれの女性と子どもを殺害し、イスラム教徒の家を破壊するために1億ドルの支援を拠出した。だから、この日本人の男の解放には1億ドルかかる。それから、イスラム国の拡大を防ごうと、さらに1億ドルを支援した。だから、この別の男の解放にはさらに1億ドルかかる」と述べ、2人を解放するためには合わせて2億ドルを支払うよう要求しています。
さらに「日本国民へ。日本政府はイスラム国に対抗するために愚かな決断をした。2人の命を救うため政府に2億ドルを払う賢い決断をさせるために圧力をかける時間はあと72時間だ。さもなければ、このナイフが悪夢になる」と脅迫しています。
この映像の信ぴょう性については、まだ分かっていません。
この中で菅官房長官は、イスラム過激派組織「イスラム国」のメンバーとみられる男が、72時間以内に身代金を支払わなければ拘束している日本人2人を殺害すると英語で話す映像がインターネット上に公開されたことについて「動画では邦人とみられる2名の殺害が予告されており、その真偽を確認中だ。仮に事実だとすれば、人命を盾にとって脅迫することは許しがたく、強い憤りを覚える」と述べました。そのうえで、菅官房長官は、「政府としては関係各国とも協力しつつ邦人の早期解放に向けて最大限の努力を尽くす所存だ。先ほど午後4時に私から安倍総理大臣に連絡を取り、第一に事実関係の確認に全力を尽くすこと。第2に関係各国とも協力し、人命第一に対応するという指示を受けた」と述べ、事実関係の確認を急ぐとともに、早期解放に向けて最大限努力していく考えを示しました。
また、菅官房長官は記者団が「身代金の要求にどう対応するか」と質問したのに対し「わが国としては、テロに屈することなく、国際社会によるテロとの戦いに貢献していくという立場に変わりはない」と述べました。さらに、菅官房長官は、記者団が「『イスラム国』のメンバーとみられる男の発言内容と、安倍総理大臣がエジプトで行った政策スピーチで『イスラム国』対策として、およそ2億ドルを拠出すると表明したことに関連があると考えるか」と質問したのに対し、「今回の安倍総理大臣の中東訪問の主眼は、中東地域の安定に日本として積極的に貢献することを発信することだ。人道支援やインフラ整備など、非軍事分野での支援を表明しており、それは当たらない」と述べました。
そして、菅官房長官は、安倍総理大臣に同行している中山外務副大臣をヨルダンのアンマンに派遣し、現地で指揮を取ることを明らかにしました。
安倍総理大臣は、先週16日から中東を訪れており、17日にエジプトで行った政策スピーチでは、「イスラム国」対策として、およそ2億ドルを拠出し、イラク・シリアやその周辺国の難民や避難民の支援などに充てることを表明しました。
安倍総理大臣は、18日からイスラエルを訪れていますが、今回の事態を受けて、日本時間の20日夜、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長との首脳会談などの公式行事は予定どおり行うものの、それ以外の視察などは取りやめることを決めました。
これに関連して菅官房長官は記者会見で、「安倍総理大臣は、アッバス議長との会談でも本件について取り上げ、協議を行う」と述べました。
後藤さんは、ツイッターで去年10月2日に「シリアに取材に入ります」と書き込んだあと、翌日の3日には「只今シリアで取材中です」と書き込んでいました。同じ3日は「シリア現地リポート」という内容で、シリアでリポートをしているとみられる姿が動画で投稿されています。そして、去年10月23日を最後にツイッターの書き込みが更新されなくなっていました。
関係者によりますと、後藤さんは去年の10月29日に日本に帰国する予定でしたが、それをすぎても帰らず、家族から外務省に「戻ってこない」と連絡があったということです。
シリア北部のアレッポ郊外では、千葉市の湯川遥菜さんとみられる男性が、イスラム過激派組織「イスラム国」によって拘束されたとする映像が去年8月にインターネット上に掲載されました。関係者によりますと、後藤さんはその後、家族に対して「イスラム国に拘束された湯川さんを救出に行く。ただ、危険だからシリアには入国しない」と話していたということです。しかし、関係者によりますと、後藤さんは、複数のエージェントを介してシリアに入国したという情報があるということで、複数のエージェントは「確かにシリアに入る橋渡しはしたが、その後、イスラム国に入ったのかどうかは自分たちも分からない」と話していたということです。
この中で、安倍総理大臣は、イスラム過激派組織「イスラム国」のメンバーとみられる男が72時間以内に身代金を支払わなければ拘束している日本人2人を殺害すると英語で話す映像がインターネット上に公開されたことについて、「イスラム国による邦人の殺害予告に関する動画が配信された。人命を楯に取って脅迫することは許し難いテロ行為であり、強い憤りを覚える。2人の日本人に危害を加えないよう、直ちに解放するよう強く要求する」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は、「政府全体として人命尊重の観点から対応に万全を期すよう指示した。今後も国際社会と連携して地域の平和と安定のために一層貢献していく。この方針は揺るぎない方針であり、方針を変えることはない。これから同行中の中山外務副大臣をヨルダンに派遣して、ヨルダン政府との連携、情報収集にあたらせる。これから私自身、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長とも話し合う。急きょ、本日の日程を変更し、本件の対応に全力を尽くす」と述べ、関係国とも連携して早期解放に向けて最大限努力していく考えを示しました。