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これに追い討ちをかけたのが「IT革命」です。情報処理速度の高速化は、人類に大変な利便性と効率化をもたらしましたが、同時に人間にとって非常に大切な時間や空間を奪っていきました。例えば、子どもたちは、ゲーム機等が提供するバーチャルな仮想現実に夢中になり、家族や地域社会との絆が非常に脆弱になってしまっていることなどです。
 そして現在の21世紀。それはまさに「グローバリゼーション」と「IT革命」が生み出した「人間性疎外の時代」であると言えるでしょう。

例えば、「市場主義経済の父」といわれるアダム・スミスの言葉です。彼の著書では『国富論』が有名ですが、私が取り上げたいのは『道徳情操論』の中にある言葉です。彼はこの中で、「市場経済がうまくいくためには、人に対する思いやり(Benevolence)をもって運営されなければならない」と説いています。彼の「経済学」は「モラル・サイエンス」なのです。自由経済の「自由」とは、「自由放任」ではなく「道徳的規律に基づいた自由」であるというのです。私は、この彼の言葉が今の日本に対する警告のように思えてなりません。

古来より「知育・徳育・体育」と言われますが、私はこれに敢えて「美意識」を加えたいと思います。

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