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住大夫　富樫で、ピューと息が出て、声が高く響き渡る。それが音（おん）でんなあ。・・・役の切り替えも声ではなくてパッと息で変えるのです。腰と下腹に力入れ、上半身と口元の力抜いて、音（おん）でやらないけまへん。


吉右衛門　最近の若い役者たちはセリフのリズムが我々と違ってきています。どのように伝統の芸を教えたらいいのか・・・。　


住大夫　言葉の間の詰め方、息の出し方、息の継ぎ方、音（おん）で言うことを覚えさすのが大事でんなあ。

（日経新聞朝刊）