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大前 研一氏 グルジア紛争を巡る露・米・欧の立場

 しかし、今回の騒動はグルジアのサーカシビリ大統領の「お手つき」という要素が大きい。グルジアの背後には米国がいるのだが、わたしが思うにグルジアは肝心の米国と十分な連携もなく、南オセチアに軍を進めたとしか考えられないのだ。その証拠に彼は「ロシアがこんなに準備をしているとは思っていなかった」と後になって発言している。米国に事前に相談していたら、少なくともそのような慌て方をすることはなかっただろう。非常にみっともないことだ。

 また、米国も今回はすべてが後手に回っている感が否めない。艦隊を黒海に送り込んでいるといっても、とても戦闘に耐えるものではないので、いまのところグルジアに対する精神的なバックアップとロシアに対する威圧が目的だろう。

 それにしても、なぜグルジアのサーカシビリ大統領はこのような戦争を仕掛けたのか。わたしの目には彼の行動が極めて浅はかに映る。