https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

大機小機(文鳥
 ハイエク新自由主義者と呼ばれたのは、「既得権益を擁護しようとしたり(中略)伝統に(中略)固執したりするオールド・リベラリスト」に反旗を翻し、自らの信念「人は法の前で平等」に反する習慣や制度の改革を積極的に説いたからである。必ずしも市場が万能だと喧伝(けんでん)したからではない。
<中略>
 また、ハイエクは「全員にとって達成可能な(中略)一定の生活最低限度の保障」は政府の役割だと指摘したうえで、権力を使って平均的な生活を平等に保障するのはそもそも「達成不可能」であり「自由社会とは両立しない」と述べたが、「福祉国家」を否定して「夜警国家」を推奨したわけでもない。
 ハイエクにとって市場における自由競争は、少数のエリートが権力を握る政府よりも相対的に望ましいという意味で、あくまで次善の選択だった。それは一見すると自由放任の利己的な市場よりも、エリートが統治する政府のほうが望ましいと言ったケインズとは正反対の思想に見える。
<中略>
時代が変われば、求められる思想も変わる。その変化を察知してひょう変するのは政治家であり、経済学者は変化の奥に潜む人間の可能性と限界を見極める思索に努めればよいのである。

日経新聞朝刊)
だからね、『国家』に答えが書いてある。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20080317#1205753590