https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

大前 研一氏 世界がオバマ政権に求める「責任」

米国はたしかに国際社会のリーダーではあるだろうが、その前に世界の一員であり、あくまでも世界の one of them であるという認識はあるのか。そこが問題なのだ。

ソフトパワー」がどのように用いられるのか、こうしたことを念頭に置いてヒラリー氏、ひいてはオバマ政権の政策を注視する必要があるだろう。

だめな銀行はつぶすべきだ、と当時から主張してきたわたし

 こうした反省もなく、またじっと低金利に耐えてきた国民に感謝するでもなく、米国に日本の経験を提供しよう、などと言う識者がいるのだから開いた口がふさがらない。米国は黙っていても日本の轍を踏んでおり、今のところ、わざわざ教えてあげなくても泥沼にはまりこんで抜け出てくる様子は全くない。

 いま、米国には世界の一員であるという認識に基づいた政策が求められているのであり、そのうえで「ソフトパワー」は用いられるべきなのだ。選挙戦中から“Change”をテーマとして掲げ、就任演説において「新しい責任の時代」の到来を強調したオバマ氏だが、米国こそがいま国際社会において、その一員としての「責任」を世界から問われようとしているのだ。