「純真多感な少年時代を大和河内の間に過ごし、日本を大和の国と教えられ、『しきしまのやまと心をひと問わば朝日に匂う山桜花』という本居宣長の歌を心に刻んで育った私は、大和という言葉が好きであった。その後、いろいろと学ぶにつけ、また世間を知るようになって、ますます会心の言葉となってくるのであった」
西郷隆盛の、『上衣はさもあらばあれ敷島の大和錦を心にぞ着る』
鬼神も泣かずにはおれないような境遇で、魂が磨かれていった。
一貫唯々の諾/従来鉄石の肝/貧居傑士を生じ/勲業は多難に顕る/雪に耐えて梅花麗し/霜を経て楓葉丹し/もしよく天意を識らば/豈敢えて自ら安きを謀らんや