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【幕末から学ぶ現在(いま)】東大教授・山内昌之 吉田松陰

松陰は、「空言」(抽象的言辞)よりも「行事(こうじ)」(具体的仕事)で考える手法を大事にした孔子の言葉に何度も触れている。こうして松陰は、孔子が歴史の名著『春秋』を作り、孟子も聖人と賢人の業績について事実を挙げながら具体的に称賛した面を高く評価した。

 松陰によれば、歴史の学習は世のために2つの面で役立つ。その1つは時事をきちんと遠慮せずに書くために、官僚もこれを畏怖(いふ)して不正をおこさないことだ。2つ目は、時事のプラスマイナスや施策の善悪をよく学べば、別の政策を考える場合にも大いに役立つというのである。