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「景気対策の三段ロケット＝75兆円」のお寒い実態｜野口悠紀雄　未曾有の経済危機を読む｜ダイヤモンド・オンライン

　しかし、中身をみると、75兆円の中には、保証・貸出枠や銀行への資本注入枠など(計49兆円）が含まれている。これは、著しい水増しと言わざるを得ない。

「75兆円のうち財政支出は12兆円」と断ってはいるが、財政支出だけを見ても、妊婦検診の無料化など、景気刺激策とは言えないものがほとんどだ。

政府・与党は4月中旬までに追加対策の概要を固め、下旬にも補正予算案を国会に提出する見通しという。しかし、「三段ロケット」のときのように雑多な政策をかき集めて数字だけ大きく見せても、意味があるとは思えない。

　長期的な観点から本来必要なのは、日本の能力を高めるという視点だ。