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『目に見えない資本主義』 田坂広志

景気対策はいわば対症療法。

「優れたエコノミストや経済学者がたくさんいるのに、なぜ誰もわくわくするような『資本主義の未来』を語ってくれないのか。その理由は貨幣経済という従来の経済学の“土俵”を超えたところで資本主義のパラダイム転換が起こっているから。大量生産・大量消費時代の古い経済モデルで論じようとするため思考停止に陥っているのです」

こうした「資本」は日本人が大事にしてきた価値観に重なる。かねて田坂さんが提唱してきた「日本型経営の復活」である。

「日本型経営に自信を失っていた人たちを元気づけたいし、働く喜び『働きがい』も取り戻したい。拝金主義に抵抗する庶民の英知など、日本は不思議な宝物を手にした国なんですよ」

グローバル化は「世界標準」を作り、それは「アメリカ標準」と批判されたけどその反面で各国のアイデンティティーの自覚を促し、イラク戦争では旧体制復活を狙うフセインを叩き、それは「単独主義」とか「ハードパワー」と批判されたけど反面において「協調主義」「ソフトパワー(スマートパワー)」を自覚させた。
そして、イラク戦争の膨大な戦費の負担がアメリカをスーパーパワーの座から引き摺り下ろそうとしている。
その結果、一つにまとまりつつも分権型の世界が現出しようとしている。
このような動きのきっかけは冷戦の終結にあるが、冷戦はアメリカが軍事的・政治的にリードしつつも日本国憲法自民党によって軽武装経済優先の戦略を採る経済大国日本によって支えられた。
こうしたものすべてがシナリオ通りに動いているんです。
その背景にある思想は何かといえばこのブログで説明していることなんですね。
藤沢久美さんが「やっぱりアメリカの方が進んでるんですね」と唖然とすることを言ってたけども、アメリカの自己啓発本は瑜伽論に基づいていてそれは中村天風先生に由来するものだし、経営書は渋沢栄一松下幸之助らの日本式資本主義の研究から得られたものなんです。
そういう本格の学問から断絶されたのが「明治生まれ」(平野貞夫)の後の世代からで、だから、「本質」がわからず出来が悪い。
EUの基礎になっているのもクーデンホフ・カレルギーを経由した日本の思想なんですね。
とすると、日本の時代がやってくるのは必然ですね。
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