弁護士からコンサル、一流営業マンまで続々参加。高いスキルを“無償で提供”する「プロボノ」な人たち | 『社会貢献』を買う人たち | ダイヤモンド・オンライン
「公共のために」を意味するラテン語なのだそうだ。
「社会起業家が注目される時代になって、社会に関われる仕事に関心が高まっています。しかし、会社を辞めて社会起業家になる、NPOを立ち上げるというのは誰もが真似できるわけではありません。そこで、仕事を続けながら自分のスキルを社会の役に立てることのできるプロボノというスタイルに注目があつまるようになったのでしょう」
「また、自己研鑽の意識もあると思います。自分のスキルがジェネラルに通用するのか? 社会的に通用するのか? 優秀なビジネスパーソンほど、常にそのことを自問しているでしょうが、プロボノは社外のネットワークで、普段の仕事とは別の文脈、別のスタイルを持った人たちと共同作業をするわけですから、異種格闘技戦でもあり、アウェイで戦うことでもある。そこで、自分のスキル、能力をベンチマークできるのです」
「自分を社会のために有効に使ってもらう。MAXに使ってもらう。そのことで、自分の社会に対する付加価値を確認できること。そして同時に、仕事のスキルを磨くこともできます。プロボノのプロジェクトは、参加しているメンバーのスキルレベルも、キャラクターも、背景にある企業文化も分からないところからスタートします。そんなチームが、ボランティアという制約の中で、一定期間で成果を出していく。その経験から学ぶことは多いですし、スキルを磨くことにもつながります」
「プロボノ特集は、本当は半年前にやってもおかしくないような企画なんです。このタイミングでは遅すぎるくらい。それほどプロボノへの関心は高まっています。プロボノは本業をアクセラレートしますし、ワークライフバランスの新しいスタイルだとも言える。しかし、本当の意味はそこにあるわけではない。自分のビジネススキルや職業経験というのは、自分1人だけの財産ではない。社会共有のものなんです。社会を変えていくための共有財産なんです。プロボノ活動を行なっている人たちは、直感的にそのことに気づいている。もっと多くの人にも気づいて欲しいですね」