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【日曜経済講座】論説委員・岩崎慶市 構造改革路線に戻れ

 自民党は政権を失った昨夏の衆院選敗北の原因をきっちり総括していないが、一口でいえば構造改革路線の放棄ではないか。格差の拡大や医師不足などの原因すべてを小泉改革に求めた民主党と同じばらまき競争を展開し、それに敗れたのである。


 格差問題は何も小泉改革のせいだけではない。その背景にあるグローバル競争や世界同時不況との因果関係を分析することなく、民主党の「コンクリートから人へ」という情緒的かつ大衆迎合的な政策の同じ土俵に乗ってしまったのだ。

 景気対策では欧米も巨額な財政出動を行ったが、それは効果目標と検証を明示するなど厳格な規律の下でなされた。しかし、自民党民主党に対抗するあまりその努力を怠った。定額給付金や高速道路千円は典型だが、相手は子ども手当や高校、高速道路の無料化である。端から勝負になるまい。


 構造改革が、金融危機を発生させた米国流資本主義と同じとみる風潮にのみ込まれた側面もある。構造改革護送船団方式という社会主義悪平等を打破し経済社会を活性化するためで、欧州も不況脱出後は厳しい改革規律に戻ろうとしている。オバマ政権が国民皆保険導入に着手した米国は不平等が過度なわけで、悪平等が残る日本とは次元が違う。今も構造改革持続の必要性に微塵(みじん)も変わりはない。

両方とも足らないから二大政党制で政権交代を繰り返す必要があるんですよ。