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森永卓郎 ひそかに権力奪取を狙う「構造改革路線」の第三極

谷垣総裁を選出したことで、自民党は凋落への道を、いや場合によっては消滅への第一歩を踏み出したようにも、わたしには思えるのだ。

 河野氏もまた、小泉氏と同じような発言をしていた。旧来型の自民党をぶっ壊すと述べて、派閥の領袖を名指しで批判。政策面においては、日本が不況に陥っている理由として、構造改革が中途半端に終わったことを挙げた。不況からの脱出には構造改革を徹底すべしというのが河野氏の考え方である。

 実は、自民党総裁選における河野太郎氏の「構造改革推進」という戦略は、本人にとってのみならず、自民党が政権に復帰することを考えた上でも、有効な戦略だった。

 日本経済研究センター世論調査を見る限り、自民党が目指すべきなのは、庶民に媚を売って民主党的なリベラル政策を打ち出すことではない。野党として、与党と似たりよったりの政策では埋没してしまうだけである。

 こう考えれば、河野太郎氏のように徹底的な新生保守を打ち出すことは戦略として正しいのである。