- 作者: 磯崎哲也
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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10年前以前と異なり、今では、起業家が適切なファイナンスの知識を身につければ、起業で悲惨な目に遭わなくて済む環境が整いつつあります。
また、日本は、いい投資先がなくて余っている資金が山のようにあり、ファイナンス的には(良くも悪くも)世界的でも最もベンチャー企業に「甘い」国であるとも考えられます。
日本の成長戦略についての議論も戦わされていますが、要するに“イケてるベンチャー企業”がたくさん現れて、お金で失敗しないようにすればいいのです。
「日本のベンチャー投資のGDP比が他の世界各国と比較して非常に小さい」というのは事実ですが、現在、規制等によって、ベンチャー企業に資金が流れない構造になっているわけではありません。必要なのは「水道管」ではなく、水をほしがる需要、すなわち「ベンチャーをやってみようという(イケてる)ヤツら」のほうなのです。
そして、土から芽を出したばかりの双葉に水をジャブジャブ与えても根が腐ってしまうだけです。水道管の末端で必要な時に必要なだけ水を散布するインテリジェントな「スプリンクラー」(ベンチャーキャピタルやエンジェルなどの投資家やベンチャー実務の専門家等)が重要なのです。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20101001#1285934482
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100629#1277782509