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【仙谷由人研究・取材後記】 反権力から権力好きへ もう一度修正したら?

取材を進めるうち、周囲から「正義漢」とみなされ、反権力を標(ひょう)榜(ぼう)して全共闘運動に入ったはずの仙谷氏が、いつしか権力に執着していく姿が浮かび上がった。

 徳島県城南高校の同級生は、仙谷氏が平成2年の衆院選社会党から初当選した直後、こんな行為をする場面に遭遇した。


 知人が「議員バッジを見せてほしい」と頼んだところ、仙谷氏は国会議員の権力の象徴でもあるバッジを、机の上でコロコロと転がして渡したという。


 「『こんなもの…』と思ってやったのかもしれないが、そんな姿勢もあって次の選挙では落ちた。仙谷氏はそこで人生を修正した」

社会党衆院議員で弁護士の松原脩(しゅう)雄(お)氏は振り返る。


 「仙谷氏は権力好きで、その点では政治家のかがみだった。社会党時代から、国家の中枢に入ったときの準備を進めていたようだ」


 また、四国選出の国会議員は「野党時代から建設省(現国土交通省)に対し、『この問題を予算委員会でとりあげるぞ』と恫(どう)喝(かつ)しながら、地元建設業者の要望を聞くよう圧力をかけていた」と明かす。

 「このままじゃいかん」


 側近によると仙谷氏は、首相官邸の執務室ではよく、国政の諸問題についてこう語っている。だが、仙谷氏の現在の姿についても同様に「このままじゃいかん」と見る向きも多い。

「反権力」=「権力好き」
なぜなら、権力を排除しようとする衝動こそが権力欲だから。