一方、オバマ米大統領の特使としてムバラク氏やスレイマン副大統領と面会したウィズナー元駐エジプト米大使は5日、「ムバラク氏は(民主化に向けた)変化を指導するために現職にとどまるべきだ」などと述べ、即時辞任に否定的な考えを示した。
エジプトでは6日、1月30日以来停止していた銀行業務が再開された。
「すでに政権の正統性は崩壊した。その政権と何を話すことがある?」
スレイマン氏が国営テレビとのインタビューで、すべての政治勢力に対話を呼びかけた3日夜。同胞団指導部のムハンマド・モルシー氏はこう言い放った。
それからわずか2日半で何があったのか。
同胞団はデモ発生当初、デモが鎮圧されるのを見越して、組織防衛を優先し参加を躊躇(ちゅうちょ)。いったん参加してからは主張が突出し、対応は迷走した。