「アテネの人々よ、わたしは君たちに感謝しているし、君たちの友人だ。しかし、わたしは君たちに従うよりもむしろ、神に従う」(『ソクラテスの弁明』)
ソクラテスの影響を受けた若者のなかには、彼のまねをする者もでてきた。
「その結果、彼らは、世間にはかなり知っているつもりでも、その実、何も知らないかほとんど知らないという者が山ほどいることを発見しました。すると、そのことを暴露された人たちは、自分自身ではなくわたしに腹を立て、『ソクラテスは疫病のような奴で、若い者を汚染している』と言い始めたのです」
「何人も運命から逃れることはできない。それゆえ、与えられた生の時間をいかにして最高に善(よ)く生きることができるかを熟考せねばならない」