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日銀追加金融緩和 〜 「円キャリートレード」に頼り過ぎることなかれ

日銀による「円キャリートレード促進政策」は、円安・株高を演出する効果が期待できるものである。しかし、この政策の副作用が、将来日本が「リスク資産の下落と円高」のダブルパンチを喰う可能性を高めるものであることは認識しておくべきである。


2008年のリーマンショック以前、日銀は2001年3月から2006年3月まで、世界に先駆けて量的緩和を実施した。そして、2004年以降、欧米との政策金利差が拡大方向になったこともあり、「円キャリートレード」が活発化。為替市場で、円は対ドルで123円台まで、対ユーロでは168円台まで円安が進むことになった。しかし、円を調達資金とした海外リスク資産投資は、海外リスク資産価格の急落によって終焉を迎え、その巻き戻しとして「(返済のための)リスク資産の売却と円買い」を誘発、日本は「リスク資産の下落と円高」という「調達資金を提供した国の悲劇」を味わうことになった。