『古事記 増補新版 (学研M文庫)』
No.434
そこで、伊耶那岐大御神は、須佐之男命に、「どういうわけで、おまえに支配をまかせた海原を統治せずに、そんなひどく泣いてばかりいるのだ」とおっしゃった。その問いに、須佐之男命は、「わたしはお母さんのいらっしゃる、あの堅固な根の国に行きたいと思うのです。だから泣いているのです」とお答えになった。
『古事記 03 現代語訳』
No.269
そこでイザナギの命がスサノヲの命に仰せられるには、「どういうわけであなたは命ぜられた國を治めないで泣きわめいているのか」といわれたので、スサノヲの命は、「わたくしは母上のおいでになる黄泉の國に行きたいと思うので泣いております」と申されました。