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「加藤コミッショナー的生き方」で長生き ゲンダイネット

 さすがは外交官の最高ポストである駐米大使にまで出世した人だ。


 例の「飛ぶボール」の隠蔽疑惑で、自らの関与を否定した加藤良三コミッショナー(71)。責任はすべて部下にあるとする説明だった。
「昨日までまったく知りませんでした」「私は不祥事を起こしたとは思っていないんです」「もし私が事実を知っていたら公表していました」


 なんてすごい人だ。厳しい追及にも表情ひとつ変えない冷静さ。説明は丁寧だが、心にはまるで響いてこない。官僚は責任回避の達人というが、ここまで“マニュアル通り”だと、逆にほほ笑ましくなる。


 サラリーマンを長くやっていれば、加藤氏のようなケースには必ず遭遇する。しかし、普通の人は「男の沽券(こけん)」や「矜持(きようじ)」が先に立ってしまい、部下をかばったり、潔く責任を認めて出世街道を外れていく。

 かつて、そんな加藤氏は読売新聞でこんな名言を言っている。


「安全保障の目的は、国民の安全と繁栄を確保すること。このような基本問題はリーダーが決断し、リスクをとって国民を説得すべきものです」


 なんて素晴らしい! これほど口と行動が伴わなくていいのなら、ストレスとは無縁。絶対に長生きできるだろう。

 マネジメント&ネットワークオフィスの小松田勝氏がこう言う。


「私は、そうまでして長生きはしたくありませんね。サラリーマン世界でも、こういった人はいっぱいいます。だから出世できるのです。逆にドロをかぶるような人は、私の周囲でも途中で身を引いている人ばかりです。損失隠しで破綻したリーマン・ブラザーズのファルドCEOも、〈私は会社をここまで大きくした〉と強弁していましたが、近所の人の罵声や白眼視に耐え切れず、夜逃げしてしまった。人間やっぱり、ああなってしまうと悲しいものです」