金の貸し付けを希望する客にクレジットカードで宝石を購入させたうえで、融資額に当たる現金を渡して買い戻すいわゆる「現金化」の手口で高金利で金を貸していたとして、東京の消費者金融会社の元社長ら１０人が警視庁に逮捕されました。
警視庁によりますと、岩淵容疑者らは去年、千葉県の会社役員ら６人にクレジットカードを使っておよそ６９０万円分の宝石を買わせたうえで、宝石を買い戻すという名目で現金５８０万円を渡す手口で、およそ１１０万円の高い利息で金を貸し付けたとして出資法違反の疑いが持たれています。
宝石の販売はインターネット上で行われていることから、警視庁は宝石の売買には実態がなく、いわゆる現金化の手口による違法な貸し付けと判断したということで、２年半余りの間におよそ１５００万円の不正な利益を上げていたとみています。
調べに対し、岩淵容疑者ら９人は「宝石の売買をしていただけだ」と供述し、容疑を否認しているということです。
商品買い戻し偽装 高金利でカード現金化 消費者金融経営者ら逮捕 - MSN産経ニュース
岩淵容疑者らは通信販売サイトを運営。平成２２年４月〜２４年１１月、多重債務者ら７５人にカードで石を購入させ、金利や手数料を差し引いた金額で買い戻す形を装い、法定金利の９〜２９倍の金利で計約７３００万円を融資し、約１４５０万円の利益を上げていた。
逮捕容疑は２４年２〜１１月、千葉県の６０代の女性ら６人が購入した石を買い戻したように装い、現金計約６００万円を法定金利の１・６〜５・４倍で貸し付けたとしている。
石の原価は４５円だったが、販売価格は融資額に応じて変動させていた。客に石は渡されず、帳簿上も売買の形跡がないことから、同課は当初から融資目的で通販サイトを運営していたとみている。
