中国の国家統計局は9日、先月の消費者物価指数について、去年の同じ月に比べて2%上昇したと発表しました。上昇率は前の月と比べて0.5ポイント縮小し、去年1月以来の低い上昇率となりました。
これは、物価の動向に大きな影響を及ぼす食料品の去年の同じ月と比べた価格上昇率が2.7%と、小幅にとどまったことが主な要因です。
一方、企業が工場などから製品を出荷する際の生産者物価指数は、先月は去年の同じ月に比べて2%のマイナスとなり、下落率は前の月に比べて0.4ポイント拡大し、去年7月以来の大幅な下落率となりました。
中国では、国家統計局が発表した製造業の景気判断を示す指数が、ここ3か月続けて前の月より悪化し、景気に対する慎重な見方が広がっています。
こうしたなかで先月の消費者物価の上昇率が縮小し、生産者物価の下落率が拡大したことについて、専門家の間では経済の勢いが弱まっていることを示すものだという見方が出ています。