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米国の国務長官が露国のメディアに苛立ち、元外交官が露政権を「新世界秩序」に背いていると批判 | 《櫻井ジャーナル》

それだけバラク・オバマ政権は情報統制が崩れていることに危機感を持っているわけだ。

そうした中、キエフのクーデター政権は意に沿わぬメディアに対して暴力的な手段を使いはじめている。

 ケリーに言わせると、RTはウラジミール・プーチン露大統領の主張を広めるプロパガンダの拡声器なのだというが、これまで明らかになった偽情報の出所はアメリカ/NATOであり、ホワイトハウスの主張を広めるプロパガンダの拡声器、つまり「西側」の巨大資本にコントロールされた有力メディアは重要な情報を無視してきた。

 それ以外にも、例えば、ビクトリア・ヌランド米国務次官補の演説、電話での謀議、エストニアのウルマス・パエト外相のキャサリン・アシュトンEU外務安全保障政策上級代表(外交部門の責任者)に対する報告などを「西側」のメディアは無視してきた。これらを取り上げると、ウクライナを不安定化させているのがアメリカ政府だということが明確になってしまうからだ。

 昔から「西側」の有力メディアは支配層のプロパガンダ機関として機能してきた。第2次世界大戦後、アレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしてフィリップ・グラハムを中心として情報操作プロジェクトが始まったことは本ブログでも何度か取り上げた。いわゆる「モッキンバード」だ。

 このプロジェクトにはCBSのウィリアム・ペイリー社長、タイム誌やライフ誌を発行していたヘンリー・ルース、ニューヨーク・タイムズ紙の発行人だったアーサー・シュルツバーガー、クリスチャン・サイエンス・モニターの編集者だったジョセフ・ハリソン、そしてジョン・F・ケネディ大統領暗殺の瞬間を撮影した8ミリ・フィルム、いわゆる「ザプルーダー・フィルム」を買い取り、隠したC・D・ジャクソンも協力していた。

 21世紀に入ると有力メディアは露骨に偽情報を流すようになる。そうした状況が明確になったのは、アメリカやイギリスがイラクに軍事侵攻するとき。そのときからメディアへの信頼度は急速に低下していく。

 アメリカの元外交官、クリストファー・ヒルは現在のロシアについて、「新世界秩序」への「裏切り」だと批判している。1990年にアメリカのジェームズ・ベイカ国務長官NATOを東へ拡大させることはないとソ連エドゥアルド・シュワルナゼ外相に約束したのだが、この約束を守っていない。つまり、裏切ったのはアメリカだ。