アメリカでは去年11月に行われた中間選挙を受けて新しい議会が6日始まり、共和党が8年ぶりに上下両院で多数派となりました。
初日は新人議員らの宣誓式が行われたあと、下院議長に共和党のベイナー氏が賛成多数で再選されました。
共和党はキューバと国交正常化交渉を開始し、経済制裁を緩和するオバマ大統領の方針に反発しているほか、移民制度改革や地球温暖化対策の阻止を目指して攻勢を強める構えです。
そして、まずオバマ政権が環境保護の観点などから慎重な姿勢を示す石油パイプラインの建設を推進する法案を近く可決する方針を示しました。
これに対し、ホワイトハウスは法案が可決されてもオバマ大統領が拒否権を行使することを明らかにし、早速対立が浮き彫りとなりました。
オバマ大統領は共和党の協力が得られない分野では大統領権限を使って政策を推進する一方、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉加速に必要とされる法案などの成立を目指して共和党と協調を模索し、残りの任期が2年となるなか実績作りに全力を挙げることにしていて、双方の攻防が激しさを増すことになります。