https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

グロース氏がPIMCOをよろしくとメモ−社内抗争に勝てず - Bloomberg

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)に債券王として君臨してきたビル・グロース氏(70)は、2兆ドル(約240兆円)の資産を運用する帝国を去る金曜日の早朝、オフィスの中を急いで回り、手書きのメモを同僚らのデスクに配った。同氏は自分の支配が終わったことを承知していた。
PIMCOの共同創業者であり、40年の長きにわたり誰もが認める支配者であり続けたグロース氏の統治が終わりを迎えようとしていた。9月26日の午前5時少し前に米カリフォルニア州ニューポートビーチのPIMCO本社に入った同氏は、十数人の同僚のデスクに自分が書いたメモを静かに置いた。


債券の売買に使う取引メモには「素晴らしい仕事を続けてほしい」と書かれており、PIMCOについては「彼女の面倒を見てやってくれ」と言葉が添えられていた。


グロース氏の退職という少し前には想像もできないと思われた出来事は、PIMCOが今も収拾できずにいる危機を招いた。同氏が運用を担当し、世界最大のファンドに育て上げた投資信託は、過去に例のない資金流出に見舞われ、空から突然舞い降りたライバルに顧客を横取りされた。グロース氏がPIMCOを離脱することで100兆ドル規模の債券市場の安定が損なわれることはないと、米政府も金融機関の不安払拭(ふっしょく)に動いた。


PIMCOの現職および元社員25人から匿名を条件に話を聞いたところ、これまで公表されることのなかった詳細な事実を含めて、グロース氏の退職に至る出来事の複雑な構図があらためて浮き彫りになった。

グロース氏の後継者と目されていたモハメド・エラリアン前最高経営責任者(CEO、56)が今年1月に突然辞任したことを受けて、メディアはPIMCOの社内抗争について報道。関係者への取材によると、グロース氏はメディアに情報をリークした社員らを特定するために過去1年の多くの時間を費やした。


それらの社員の中には、グロース氏が新たに副最高投資責任者(CIO)に起用したアンドルー・ボールズ氏やジョシュア・シモンズ氏も含まれており、グロース氏は2人を辞めさせようとしたが、ダグラス・ホッジ新CEOとジェイ・ジェイコブス社長に阻まれたという。


PIMCOの広報担当ダニエル・ターマン氏は「アンドルーとジョシュアは上級職を務め、社内でプロとして尊敬されており、そのリーダーシップと人格にわれわれは全幅の信頼を寄せている」と書面でコメントした。

9月までにグロース氏がボールズ氏(41)を首にする計画を蒸し返したところ、新たに昇格したシニアマネジャーらを敵に回すことになり、主だった経営幹部数人が辞職を申し出た。グロース氏は役割を縮小して経営責任を手放し、自らが運用する旗艦ファンドの運用を2015年末までに後継者に任せるという提案を再度行ったが、その時点でPIMCOの経営幹部らは同氏の追放を画策していた。


グロース氏は解雇の屈辱に耐えるよりは、1971年に自ら設立したPIMCOを去り、同社の元執行責任者リチャード・ワイル氏(51)が経営するジャナス・キャピタル・グループ に移籍する道を選んだ。9月26日の早朝にPIMCO本社にいたグロース氏は、わずか数時間後にはジャナスが拠点を置くコロラド州デンバーに向かう飛行機の中にいた。

Fall of the Bond King: How Gross Lost Empire as Pimco Cracked - Bloomberg

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141121#1416567909
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141115#1416047873