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ロシア中銀が予想外の2%利下げ、景気支援を優 | Reuters

中銀は昨年、為替市場の混乱やインフレの進行を受けて、政策金利を計11.5%ポイント引き上げていた。昨年12月中旬には緊急理事会を開催、政策金利を6.5%ポイント引き上げ17%とした。


中銀はこれまで、インフレ率が下落基調を維持できる状態になれば、金利を引き下げるとしていた。

今回の利下げは、中銀の優先課題がインフレ抑制、ルーブル防衛から景気支援へとシフトしていることを示唆している。


ナビウリナ総裁は「主要政策金利を2%ポイント引き下げる決定は、インフレ抑制と経済成長の回復という目標をバランスさせる意図がある」と説明、金融緩和が行き過ぎた景気の減速に歯止めをかけることになるとの認識を示した。


また金利は依然として、中期的に中銀のインフレ目標を達成するのに十分高い水準にあるとした。


一方で、「利下げ決定は政治的な圧力が背景にある」(スピロ・ソブリン・ストラテジーのマネジング・ディレクター、ニコラス・スピロ氏)との指摘も出ている。中銀は最近、幹部人事を変更しており、政府や業界の圧力を受けて、中銀の金融政策がよりハト派に傾いているとの憶測も強まりそうだ。


シルアノフ財務相は発表を受け、利下げ決定を支持する立場を表明。中銀には為替相場が制御されていると言える十分な理由があると述べた。

中銀は、中期的なインフレ率鈍化の条件が整ったと表明。インフレ率は1月26日時点で前年比13.1%に達したが、2016年1月には10%を割り込む見通しという。


中銀は2015年上半期の国内総生産(GDP)が前年比で3.2%のマイナス成長になるとの見通しも示した。2014年は0.6%のプラス成長。


ただ、原油安が長期化の様相を見せていることに加え、ウクライナ情勢の悪化で欧米諸国による対ロ制裁解除の見込みは遠のいており、利下げはロシア経済がハードランディングに向かっていることを中銀が認識しているとも解釈できそうだ。