https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

FRB: Press Release--Federal Reserve issues FOMC statement--March 18, 2015

Information received since the Federal Open Market Committee met in January suggests that economic growth has moderated somewhat. Labor market conditions have improved further, with strong job gains and a lower unemployment rate. A range of labor market indicators suggests that underutilization of labor resources continues to diminish. Household spending is rising moderately; declines in energy prices have boosted household purchasing power. Business fixed investment is advancing, while the recovery in the housing sector remains slow and export growth has weakened. Inflation has declined further below the Committee's longer-run objective, largely reflecting declines in energy prices. Market-based measures of inflation compensation remain low; survey-based measures of longer-term inflation expectations have remained stable.


Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. The Committee expects that, with appropriate policy accommodation, economic activity will expand at a moderate pace, with labor market indicators continuing to move toward levels the Committee judges consistent with its dual mandate. The Committee continues to see the risks to the outlook for economic activity and the labor market as nearly balanced. Inflation is anticipated to remain near its recent low level in the near term, but the Committee expects inflation to rise gradually toward 2 percent over the medium term as the labor market improves further and the transitory effects of energy price declines and other factors dissipate. The Committee continues to monitor inflation developments closely.


To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee today reaffirmed its view that the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate remains appropriate. In determining how long to maintain this target range, the Committee will assess progress--both realized and expected--toward its objectives of maximum employment and 2 percent inflation. This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. Consistent with its previous statement, the Committee judges that an increase in the target range for the federal funds rate remains unlikely at the April FOMC meeting. The Committee anticipates that it will be appropriate to raise the target range for the federal funds rate when it has seen further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term. This change in the forward guidance does not indicate that the Committee has decided on the timing of the initial increase in the target range.


The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction. This policy, by keeping the Committee's holdings of longer-term securities at sizable levels, should help maintain accommodative financial conditions.


When the Committee decides to begin to remove policy accommodation, it will take a balanced approach consistent with its longer-run goals of maximum employment and inflation of 2 percent. The Committee currently anticipates that, even after employment and inflation are near mandate-consistent levels, economic conditions may, for some time, warrant keeping the target federal funds rate below levels the Committee views as normal in the longer run.


Voting for the FOMC monetary policy action were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; Charles L. Evans; Stanley Fischer; Jeffrey M. Lacker; Dennis P. Lockhart; Jerome H. Powell; Daniel K. Tarullo; and John C. Williams.

米FOMC声明全文 | Reuters

1月の連邦公開市場委員会(FOMC)以降に入手した情報は、経済成長がやや緩やかになった(has moderated somewhat)ことを示唆している。労働市場の状況は力強い雇用の増加と失業率の低下を伴って、さらに改善した。広範な労働市場の指標は労働資源の活用不足が引き続き消えつつあることを示唆している。エネルギー価格の下落が家計の購買力を押し上げ、家計支出は緩やかに伸びている。企業の設備投資も拡大しているが、住宅部門の回復は遅いままで、輸出の伸びは弱まった。インフレ率はエネルギー価格の下落を大きく反映して、委員会の長期的な目標をさらに下回った。将来のインフレを示す市場ベースの指標は低いまま(remain low)だが、調査に基づいた長期的なインフレ期待の指標は引き続き安定している。


委員会は法律上与えられた責務に従って、雇用最大化と物価安定の促進を目指す。委員会は、適切な政策緩和によって経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は委員会が二大責務と合致していると判断する状態に引き続き向うと予測している。委員会は経済活動の見通しと労働市場にとってのリスクはほぼ安定していると引き続きみている。インフレ率は短期的には最近の低い水準近くにとどまる(remain near its recent low level)と予想されるが、委員会は、労働市場がさらに改善し、エネルギー価格下落による一時的な影響やその他の要因が消えれば、インフレ率は中期的に徐々に2%に向かって上昇すると予測する。委員会は引き続きインフレ率の動向を監視する。


最大雇用と物価安定に向けて続く進展を支えるため、委員会は本日、現行のゼロから0.25%というフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジが適切であるとの見解を再確認した。この目標誘導レンジをどのくらいの期間維持するか決めるに当たって、委員会は最大雇用とインフレ率2%の目標に向けた進展について実績と予測の両方を評価する。この評価は、労働市場の状況に関する指標、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融動向や国際情勢の解釈を含む幅広い情報を考慮する。前回の声明と一致する通り(consistent with its previous statement)、委員会は、4月のFOMC会合でFF金利の目標誘導レンジを引き上げる可能性は引き続き低い(unlikely at the April FOMC meeting)と判断する。委員会は、労働市場のさらなる改善を確認し(has seen further improvement)、中期的にインフレ率が2%目標に向かって戻ると合理的な自信が持てた(is reasonably confident)時に、FF金利の目標誘導レンジを引き上げることが適切になると予測する。このフォワドガイダンスの変更は、委員会が目標誘導レンジの引き上げ開始時期を決めたことを示唆しない。


委員会は保有する政府機関債とエージェンシー発行モーゲージ債(MBS)の償還元本をMBSに再投資し、米国債の償還金を新発債に再投資する既存の政策を維持する。委員会による長期証券の保有を相当な水準で維持するこの政策は、金融環境を緩和的に保つ上で役立つはずだ。


委員会が政策緩和を解除すると決める時には、最大雇用と2%のインフレという長期目標と合致するバランスの取れた方策を取る。委員会は、雇用とインフレが責務に合致する水準に近づいた後も、経済状況は当面、FF金利の誘導目標を委員会が長期的に正常とみなす水準を下回るレベルに維持することを正当化すると現在想定している。


政策決定の投票で賛成したのは、ジャネット・イエレン委員長、ウィリアム・ダドリー副委員長、ラエル・ブレイナード、チャールズ・エバンス、スタンレー・フィッシャー、ジェフリー・ラッカー、デニス・ロックハート、ジェローム・パウエル、ダニエル・タルーロとジョン・ウィリアムズの各委員。

FRB: Press Release--Federal Reserve Board and Federal Open Market Committee release economic projections from the March 17-18 FOMC meeting--March 18, 2015

イエレン米FRB議長の会見要旨 | Reuters

<「忍耐強く」の文言削除はFRBが性急になることを示さず>


経済状況の改善が続くなか、(4月のFOMCに続く)FOMCでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標の引き上げが正当化されるとの可能性を排除したくない。


このことを強調しておきたい。誘導目標の最初の引き上げのタイミングは、FOMCが今後入手する情報をどのように評価するかによる。


今回のガイダンスの修正が、われわれが引き上げのタイミングを決定したことを意味していると解釈されてはならない。言い換えれば、「忍耐強く」との文言を声明から削除したことは、われわれが忍耐強くならないことを示しているわけではない。


労働市場


雇用創出ペースは引き続き力強い。声明でも言及したが、労働市場のスラック(需給の緩み)は継続的に縮小している。一方で、労働参加率は大半のトレンド予想を下回っており、賃金の伸びもなお鈍く、景気循環的な弱さが長期化していることを示唆している。


明らかに著しい前進を遂げたが、雇用市場が一段と改善する余地は残っている。


今年の成長率見通しは若干下方修正された。ドルに関しては、輸出の伸びが鈍化していることを確認しており、ドル高がその一因である可能性がある。一方で、ドル高は米経済の力強さを一部反映している。


ドル高はまた、輸入物価抑制の一因だ。これは現時点で、少なくとも一時的にインフレ率を押し下げている。われわは海外での動向を勘案している。


今回示された見通しが軟調な内容でないということを認識することが重要だ。


<ドル高とFRBの見通し>


今年の成長率見通しは若干下方修正された。ドルに関しては、輸出の伸びが鈍化していることを確認しており、ドル高がその一因である可能性がある。一方で、ドル高は米経済の力強さを一部反映している。


ドル高はまた、輸入物価抑制の一因だ。これは現時点で、少なくとも一時的にインフレ率を押し下げている。われわは海外での動向を勘案している。


今回示された見通しが軟調な内容でないということを認識することが重要だ。


<インフレ>


インフレ指標についてももちろん注目している。エネルギー価格の下落やドルの下押し圧力により、インフレ率が極めて低い水準にとどまると予想している。


われわれは賃金の伸びを注視している。また賃金の伸びが加速しておらず、加速しないかもしれない。これが利上げの前提だとは言わない。だが賃金の伸びが加速すれば、少なくともインフレ率が時間とともに上昇する兆候となる。


われわれはインフレ期待を注視する。調査では安定していることが示されており、これが継続すると見込んでいる。


金利見通しの下方修正>


インフレ見通しで大幅な下方修正があった。長期失業率見通しも引き下げられ、FRB当局者が現時点で、従来の想定より多くのスラック(緩み)が経済に存在すると判断したことを示している。


これら両方の要因は、フェデラルファンド(FF)金利見通しの下方修正を示唆していると思う。


<向かい風は後退しつつある>


経済はトレンドを上回る成長を遂げており、労働市場は改善している。長い間経済の足かせとなっていた向かい風の一部は、弱まり始めている。これがFOMCが入手する指標を判断し、適切な利上げ時期を検討できることを望む理由だ。


<インフレとエネルギー>

インフレ率は、主にエネルギー価格の下落を反映し、FRBの長期目標を下回る水準までさらに低下している。輸入物価の下落もインフレ率の上昇を抑制してきており、最近のドル高を踏まえると、今後数カ月この状況が継続する公算が大きい。私と他のFRB当局者は引き続き、こうした一時的な要因がもたらす影響が消失することを見込んでいる。さらに、労働情勢の一段の改善に伴い、インフレ率は中期目標の2%に向け緩やかに回帰すると想定している。


<6月利上げの可能性>


再度強調したい。本日のフォワドガイダンス変更は、FOMCが利上げ開始時期を決定したことを示していると解釈されるべきではない。文言変更は、とりわけ6月に必ずしも利上げを開始することを意味しない。だがその可能性は排除できない。


<ドルによる経済の足かせ>


ドルによる経済の影響について、提供できる量的推計はないが、純輸出が今年、見通しの顕著な足かせとなることは確実に見込める。


だが状況に基づいて考える必要がある。米景気見通しには数多くの要因が影響を与える。これが成長見通しへの足かせになる一方で、FOMCは総じて、とりわけ民間支出に十分な力強さがあると引き続き判断しており、それでもトレンドを上回る成長を見込んでいる。


<バブル>


一部社債市場でスプレッドが著しく低水準となっている状況を確認している。


われわれはより広義において、金融安定に対する脅威の可能性について見極めようとしており、資産価値のほか、信用の伸びなども注視している。


金融安定に関する広範にわたる指標を考慮すると、現時点での脅威は穏やかというのがわれわれの総合的な判断だ。


<市場に確実性は提供せず>


われわれは確実性を提供できないし、提供すべきでもない。なぜなら、今後の経済動向は不確かだからだ。市場参加者は、まさにわれわれが行っているように、入手する指標を見極め、金融政策がどうあるべきか予想を立てるべきだ。


<リスク均衡したら利上げ>


われわれはもちろん、リスクが均衡する状況になれば、利上げする可能性がある。


われわれは労働市場が一段と改善することを望んでいる。また経済が2%のインフレ目標を達成できる軌道にあるとの妥当な自信を得たい。


<利上げはどの会合でもあり得る>


どのFOMC会合も決定はあり得る。利上げを決定した場合、質問に答え、さらなる説明を行うことが適切だと考える。われわれは長期にわたり、会合後に電話会見を開く能力を持ち合わせている。金融危機時も、私の前任者によりこの能力は幾度も活用された。われわれはこの能力を維持しており、必要なら活用すると見込んでいる。


ポートフォリオの規模縮小>


いったん利上げを開始した後、債券の再投資を縮小あるいは停止するまでどの程度時間がかかるかは現時点で決まっていない。状況の進展を見て委員会があらためて検討し、後ほど決定する。


今後数年間にバランスシートから大量の国債が消えていく。向こう2年間には約8000億ドルが満期を迎える。われわれはこの方法でポートフォリオの規模を縮小していくことを見込んでいる。


<弱い生産性>


生産性は持ち直すと予想している。FRBが示したより長期の成長見通しから、FOMC参加者が生産性が現在の水準から上向くと確信していることが確認できるだろう。ただ、生産性の弱い伸びが持続すれば、生活水準を悪化させ、実質賃金の上昇や一般世帯の生活水準の改善を遅らせる公算が大きい。


<2012年9月のFOMC情報漏れに関して>


この件で再調査が始められたと報告を受けている。調査に関する詳細を述べることは差し控えるが、われわれは調査を歓迎しており、結論が出るのを待ち望んでいる。この件で質問が出ている議員に対して状況報告をすることを計画している。われわれは求められている情報を提供し、協力するつもりだ。


Transcript of Chair Yellen’s FOMC Press Conference Opening Statement March 18, 2015

FOMC声明、「忍耐強く」削除 利上げへ布石も先行きには慎重 | Reuters

米連邦準備理事会(FRB)は18日まで開催の連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した声明で、金融政策の正常化に関し「忍耐強く(patient)」いられるとした文言を削除し、約10年ぶりとなる利上げに道を開いた。


一方で、成長率やインフレ率、政策金利見通しを軒並み引き下げるなど、米景気の先行きに関してはより慎重な姿勢を示唆した。


同時に公表されたFRB当局者の経済見通しでは、2015年末時点の適正なフェデラルファンド(FF)金利見通しの中央値が12月時点の1.125%から0.625%に大幅に引き下げられた。


これに加え、FRBが言及した経済をめぐる懸念も合わせ、金融市場では予想よりもハト派的との受け止め方が広がり、利上げ時期予想は年央から秋に後ずれした。


イエレン議長は会見で「忍耐強くの文言を声明から削除したからといって、われわれが忍耐強くならないというわけではない」と述べた。

FRBは、4月利上げの公算は引き続き小さいとの見方を示し、金利の道筋に関するフォワドガイダンスの変更は、FRBが利上げ時期を決定したことを示しているわけではないと説明した。ただ、イエレン議長は、6月利上げの可能性も排除できないと述べている。


一方でFOMC声明は、いかなる決定も指標次第と強調することで、年内より遅い段階での利上げ開始を可能にする十分な柔軟性を残した。


声明は「労働市場が一段と改善し、インフレ率が中期的に目標の2%に回帰するとの妥当な自信が得られた際に、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を引き上げることが適切と、委員会は予想している」とした。

利上げへの布石を打った格好だが、FRBは引き続きまちまちの経済指標に頭を悩ませている。雇用創出は力強く成長は継続し、米国内の消費需要も健全だが、原油安や急ピッチのドル高は、FRBが2%のインフレ目標からなお程遠いことを示唆している。